付録B.1 ビジュアル監視を設定する流れ
システムをビジュアルに監視するためには,セントラルスコープを使用します。セントラルスコープでは,システムで発行されるイベントを論理視点で捉え,システムをビジュアルに監視できます。
セントラルスコープは,次の流れで設定します。
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セントラルスコープをセットアップする
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ツリー形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する
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監視ノードの属性を設定する
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マップ形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する
このマニュアルでは,「2.1 基本的な構成のシステムとは」で示した基本のシステム構成をセントラルスコープで監視できるように設定し,重大度が「警告」のイベントをホストAから受信したら監視ノードの状態が変わるように設定する手順を説明します。また,ツリー形式とマップ形式の設定方法をそれぞれ説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) セントラルスコープをセットアップする
JP1/IM - Managerを新規インストールした場合,セントラルスコープの機能は無効になっています。このため,jcoimdefコマンドでセントラルスコープのサービスを有効にします。この操作は,マネージャーに対して実行します。
前提条件
jcsdbsetupコマンド,jcoimdefコマンド,およびjco_spmd_statusコマンドを実行するOSユーザーがAdministrators権限またはroot権限を所有している必要があります。
操作手順
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JP1/IM3-Managerサービスを停止します。
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次のjcsdbsetupコマンドを実行してセントラルスコープのデータベースを作成します。
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Windowsの場合
"Scopeパス\bin\jcsdbsetup"
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Linuxの場合
/opt/jp1scope/bin/jcsdbsetup
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次のjcoimdefコマンドを実行してセントラルスコープサービス(jcsmain)を有効にします。
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Windowsの場合
"Consoleパス\bin\jcoimdef" -s ON
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Linuxの場合
/opt/jp1cons/bin/jcoimdef -s ON
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JP1/IM3-Managerサービスを起動します。
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次のjco_spmd_statusコマンドを実行してセントラルスコープサービスが稼働しているか確認します。
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Windowsの場合
"Consoleパス\bin\jco_spmd_status"
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Linuxの場合
/opt/jp1cons/bin/jco_spmd_status
稼働中のプロセスにjcsmainが表示されていることを確認してください。
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関連項目
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コマンド・定義ファイル・APIリファレンス 1. jcoimdef
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コマンド・定義ファイル・APIリファレンス 1. jcsdbsetup
(2) ツリー形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する
システムの階層構成をビジュアル監視するためには,セントラルスコープの[監視ツリー]画面に監視ノードを追加します。
前提条件
操作を実施するJP1ユーザーが次の条件を満たす必要があります。
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JP1権限レベル「JP1_Console_Admin」が割り当てられている。
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JP1資源グループ「JP1_Console」が割り当てられている。
操作手順
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Windowsスタートメニューの[すべてのプログラム]−[JP1_Integrated Management - View]−[監視ツリー編集]を選択して,[監視ツリー(編集中)]画面を表示します。
なお,[監視ツリー(編集中)]画面はセントラルスコープにログインしたあと,[監視ツリー]画面からも表示できます。
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[監視ツリー(編集中)]画面の[編集]−[新規監視ノード作成]を選択して,[新規監視ノード作成]画面を表示します。
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次の図に従って,監視ノードを追加します。
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[監視ツリー(編集中)]画面の[ファイル]−[サーバのツリーを更新]を選択して,編集したツリーを[監視ツリー]画面に反映します。
ログイン画面が表示された場合は,認証サーバに登録したJP1ユーザー名,およびパスワードを入力してください。
関連項目
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構築ガイド 6.3.1 監視ツリーの編集画面の起動
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構築ガイド 6.3.3 監視ツリーの自動生成
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運用ガイド 4.1 JP1/IM - Managerにログインする
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画面リファレンス 1.2 [ログイン]画面
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画面リファレンス 4.1 [監視ツリー]画面の概要
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画面リファレンス 4.15 [監視ツリー(編集中)]画面
(3) 監視ノードの属性を設定する
監視ノードの属性を設定すると,監視ノードで使用するマークを変更したりイベントを受信したとき監視ノードの状態を変更したりできます。ここでは「2.1 基本的な構成のシステムとは」で示したホストAに対して監視ノードの属性を設定する手順を説明します。
前提条件
[監視ツリー]画面に監視ノードが表示されている必要があります。
操作手順
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[監視ツリー]画面でホストAを選択します。
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右クリックして表示されるポップアップメニューから[プロパティ]を選択して,[プロパティ]画面を表示します。
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[状態変更条件]−[追加]ボタンをクリックして,[状態変更条件設定]画面を表示します。
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次の図に従って,[状態変更条件設定]画面,および[共通条件詳細設定]画面に必要事項を入力します。
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[共通条件詳細設定]画面で[OK]ボタンをクリックします。
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[共通条件設定]画面で[閉じる]ボタンをクリックします。
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[状態変更条件設定]画面で[共通条件]−[条件]のリストボックスから手順4で追加した共通条件名を選択します。
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[状態変更条件設定]画面で[OK]ボタンをクリックします。
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[プロパティ]画面で[適用]ボタンをクリックします。
関連項目
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画面リファレンス 4.9 [プロパティ]画面
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画面リファレンス 4.12 [状態変更条件設定]画面
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画面リファレンス 4.13 [共通条件設定]画面
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画面リファレンス 4.14 [共通条件詳細設定]画面
(4) マップ形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する
マップ形式で表示するためには,[ビジュアル監視]画面を作成します。[ビジュアル監視(編集中)]画面から[ビジュアル監視]画面を作成する手順を説明します。
前提条件
[監視ツリー]画面に監視ノードが表示されている必要があります。
操作手順
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Windowsスタートメニューの[すべてのプログラム]−[JP1_Integrated Management - View]−[監視ツリー編集]を選択して,[監視ツリー(編集中)]画面を表示します。
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[監視ツリー(編集中)]画面のメニューバーから[ファイル]−[サーバからツリーを取得]を選択して,[監視ツリー]画面の内容を[監視ツリー(編集中)]画面に反映します。
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[監視ツリー(編集中)]画面のメニューバーから[編集]−[新規ビジュアル監視画面作成]を選択して,[ビジュアル監視(編集中)]画面を表示します。
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次の図に従って,[ビジュアル監視]画面を作成します。
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[サーバのビジュアル監視データを更新]ボタンをクリックして,[ビジュアル監視]画面の作成内容をマネージャーに反映します。
ログイン画面が表示された場合は,認証サーバに登録したJP1ユーザー名,およびパスワードを入力してください。
関連項目
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画面リファレンス 4.4 [ビジュアル監視(編集中)]画面
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画面リファレンス 4.5 [ビジュアル監視]画面(監視用)
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構築ガイド 6.4.1 [ビジュアル監視]画面の編集画面の起動
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構築ガイド 6.4.3 [ビジュアル監視]画面のカスタマイズ