5.2.2 メンテナンス対象のホストを監視対象から外す方法
ホストのメンテナンス中は,サーバの再起動などに伴った,システムの監視に不要なイベントが大量に発行されます。そのため,システムの監視に不要なイベントがイベント一覧に表示され,必要なイベントを確認しにくくなります。
不要なイベントを表示しないようにするために,あらかじめメンテナンス対象のホストを監視対象から外しましょう。共通除外条件を使えば,イベントを監視しつつアクションの実行だけを対象外にすることもできます。
- 重要
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JP1/IM - Managerを含めたシステム全体をメンテナンスする場合は,上位ホストから下位ホストの順でメンテナンスしてください。下位ホストからメンテナンスした場合,JP1/IM - Managerの停止前と起動後とで,JP1/IM - Viewで参照できるイベントが異なるときがあります。
キーワード
項目,フィルター,共通除外条件,特定,ホスト
便利メモ
- あらかじめ共通除外条件で除外したイベント以外に,システム運用中に必要なくなったイベントを監視対象から外したいとき
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システムを監視し始めると,あらかじめ共通除外条件で除外したイベント以外に,システムを運用中に必要なくなったイベントが発行されることがあります。システム運用中に必要なくなったイベントを監視対象から外すには,フィルターの追加共通除外条件を使用します。追加共通除外条件は,システム運用中に監視中のイベントを使って定義する除外条件です。詳細については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「4.2.7(3) 追加共通除外条件」,およびマニュアル「運用ガイド」の「6.5.4 追加共通除外条件を設定してJP1イベントを監視またはアクション実行の対象外にする」を参照してください。
(1) フィルターの共通除外条件で一時的にホストを監視対象から外す
メンテナンス対象のホストを監視対象から外すには,フィルターの共通除外条件を使用します。共通除外条件は,セントラルコンソールの[共通除外条件設定]画面で設定します。共通除外条件は,アクションの対象となるイベントも監視対象から外すことができます。
前提条件
フィルターの共通除外条件を設定するJP1ユーザーにJP1_Console_Admin権限が与えられている必要があります。
操作手順
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[イベントコンソール]画面で[オプション]メニューから表示される[システム環境設定]画面の[一覧編集]ボタンをクリックして[イベント取得条件一覧]画面を表示します。
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[イベント取得条件一覧]画面で,共通除外条件群一覧の[追加]ボタンをクリックして[共通除外条件設定]画面を表示します。
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次の図に従って共通除外条件を設定します。
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[共通除外条件設定]画面の[OK]ボタンをクリックします。
[イベント取得条件一覧]画面が表示されます。
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[イベント取得条件一覧]画面の[OK]ボタンをクリックします。
[システム環境設定]画面が表示されます。
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[全般]ページの[イベント取得条件]の[共通除外条件群一覧]の[適用]欄の中にある適用したい条件をチェックした状態で,[システム環境設定]画面の[適用]ボタンをクリックします。
指定した条件が定義されます。
関連項目
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導入・設計ガイド 4.2.6 フィルターの条件定義
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導入・設計ガイド 14.9 JP1/IMが監視するシステム全体のメンテナンスの検討
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構築ガイド 5.2.4 イベント取得フィルターを設定する
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画面リファレンス 3.15 [共通除外条件設定]画面
(2) 監視対象から外したホストのイベントが表示されていないか確認する
フィルターの共通除外条件で条件を指定したあと,監視対象から外したホストのイベントがイベント一覧に表示されていないかどうか確認します。ここでは,ホストAおよびホストBで発行されたイベントはイベント一覧に表示されないで,ホスト1で発行されたイベントだけがイベント一覧に表示されることを確認する手順を説明します。
前提条件
次の条件を満たす必要があります。
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「4.2.1 ユーザーマッピングの設定」の手順に従ってOSのユーザーマッピングが設定されている。
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「4.1 IM構成管理とは」に従って基本的な構成のシステムが構築されている。
操作手順
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[イベントコンソール]画面の[コマンド実行]ボタンをクリックして,[コマンド実行]画面を表示します。
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[コマンド実行]画面の項目を次のように設定し,[実行]ボタンをクリックします。
項目
設定
コマンド種別
[管理対象ホストのコマンド]を選択する。
引き継ぎ情報
[情報を引き継ぐ]のチェックを外す。
実行ホスト名
次の内容を入力する。
hostA
実行コマンド
次の内容を入力する。
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Windowsの場合:
"Baseパス\bin\jevsend" -e SEVERITY=Warning -m ホストAからコマンドを実行しました。
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Linuxの場合:
/opt/jp1base/bin/jevsend -e SEVERITY=Warning -m ホストAからコマンドを実行しました。
ホストAで重大度が「警告」のイベントが発行されます。
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手順1および手順2を繰り返します。[コマンド実行]画面の項目を次のように設定し,[実行]ボタンをクリックします。
項目
設定
コマンド種別
[管理対象ホストのコマンド]を選択する。
引き継ぎ情報
[情報を引き継ぐ]のチェックを外す。
実行ホスト名
次の内容を入力する。
hostB
実行コマンド
次の内容を入力する。
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Windowsの場合:
"Baseパス\bin\jevsend" -e SEVERITY=Warning -m ホストBからコマンドを実行しました。
-
Linuxの場合:
/opt/jp1base/bin/jevsend -e SEVERITY=Warning -m ホストBからコマンドを実行しました。
ホストBで重大度が「警告」のイベントが発行されます。
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手順1および手順2を繰り返します。[コマンド実行]画面の項目を次のように設定し,[実行]ボタンをクリックします。
項目
設定
コマンド種別
[管理対象ホストのコマンド]を選択する。
引き継ぎ情報
[情報を引き継ぐ]のチェックを外す。
実行ホスト名
次の内容を入力する。
host1
実行コマンド
次の内容を入力する。
-
Windowsの場合:
"Baseパス\bin\jevsend" -e SEVERITY=Warning -m ホスト1からコマンドを実行しました。
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Linuxの場合:
/opt/jp1base/bin/jevsend -e SEVERITY=Warning -m ホスト1からコマンドを実行しました。
ホスト1で重大度が「警告」のイベントが発行されます。
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イベント一覧にホストA,およびホストBで発行されたイベントが表示されていないこと,また,ホスト1で発行されたイベントが表示されていることを確認します。
関連項目
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画面リファレンス 3.1 [イベントコンソール]画面の概要
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画面リファレンス 3.24.2 [イベント表示項目]ページ
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画面リファレンス 3.40 [コマンド実行]画面