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プリンタマネージャ 


2.3 印刷データの操作に関する機能について

プリンタマネージャでは、用紙交換通知や障害通知で出力される画面で、印刷データの印刷動作を設定できます。これによって、印刷交換後、またはプリンタエラー回復後に、出力する印刷データの印刷イメージを確認したり、テスト印刷して印字結果を確認したりできます。さらに、印刷範囲をページ指定して印刷することもできます。また、モニタの環境設定では、印刷データの送信処理を多重化する指定もできます。

印刷データの範囲指定印刷

障害通知でプリンタエラーを回復したあと、印刷データの印刷範囲をページ指定して再印刷できます。

出力先プリンタでセパレータの挿入を設定している場合、プリンタの自動再開に対応する設定が有効なときは、セパレータや印刷データの印刷状況に関係なく、セパレータを含めて再印刷されます。プリンタの自動再開に対応する設定が無効なときは、[障害通知]画面の[セパレータも再印刷する]チェックボックスの設定に従って、セパレータは再印刷されます。

重要

プリンタの自動再開に対応する設定が無効で、かつ後置セパレータ印刷時に障害が発生したときは、セパレータだけを再印刷できません。このため、[再印刷]の[範囲指定]に最終ページを指定して再印刷し、印刷後に不要な最終ページを取り除いてください。

印刷データのプレビュー表示

印刷データのプレビューでは、印刷前に印字される内容(印刷イメージ)を確認できます。ただし、出力先プリンタでセパレータの挿入を設定していても、セパレータはプレビュー表示されません。

次の画面操作をすると、印刷データのプレビュー([プレビュー表示]画面)を表示できます。

モニタおよびモニタ Clientの場合
  • [用紙交換通知]画面で[プレビュー表示]ボタンをクリックする

  • [障害通知]画面で[プレビュー表示]ボタンをクリックする

マネージャおよびマネージャ Clientの場合
  • [用紙交換通知]画面で[プレビュー表示]ボタンをクリックする※1

  • [障害通知]画面で[プレビュー表示]ボタンをクリックする※1

  • マネージャコンソール、またはマネージャクライアントのどちらかの[ジョブ一覧]ウィンドウで印刷ジョブを選択し、右クリックで[プレビュー表示]、またはメニューバーから[ジョブ]−[プレビュー表示]を選択する

  • [条件指定印刷]画面で[プレビュー表示]ボタンをクリックする※2

注※1

[用紙交換通知]画面および[障害通知]画面から表示した[プレビュー表示]画面では、印刷に関する設定は表示されません。

注※2

[条件指定印刷]画面の[プレビュー表示]ボタンは、1つの印刷ジョブを選択した場合に使用できます。複数の印刷ジョブを選択して条件印刷する場合、[条件指定印刷(複数ジョブ選択)]画面では[プレビュー表示]ボタンは非活性となります。

[プレビュー表示]画面を次の図に示します。

図2‒4 [用紙交換通知]画面からの[プレビュー表示]画面(モニタ運用時の表示例)

[図データ]

図2‒5 マネージャコンソールの[ジョブ一覧]ウィンドウからの[プレビュー表示]画面

[図データ]

[プレビュー表示]画面の表示項目を次の表に示します。

表2‒5 [プレビュー表示]画面の表示項目

項目

内容

モニタおよびモニタ Client

マネージャおよびマネージャ Client

[ドキュメント名]※1

印刷ドキュメント名から取得したドキュメント名が表示されます。

なお、用紙交換を示す「△△△FNAM-」(△:半角空白)以降は表示されません。

[受付時刻]※1

印刷ジョブを受け付けた時刻が表示されます。

検索指定※2

検索テキストボックスに検索する文字列を259文字以内で入力して、テキストボックスの横にある[図データ]ボタンまたは[図データ]ボタンをクリックして検索方向を指定します。検索文字列が見つかった場合は、文字列が選択状態で表示され、見つからなかった場合は、文字列が検索範囲内で見つからないことを示すメッセージが表示されます。

[図データ]ボタンをクリックすると、選択状態の文字列の先頭、または現在のページの末尾を検索開始位置として先頭ページまで検索され、[図データ]ボタンをクリックすると、選択状態の文字列の末尾、または現在のページの先頭を検索開始位置として最終ページまで検索されます。検索中は、検索処理の進捗を示す画面([検索中]画面)が表示されます。[検索中]画面の[キャンセル]ボタンをクリックすると、検索処理が中止されます。検索テキストボックスが未入力の場合、[図データ]ボタンと[図データ]ボタンは非活性となります。

また、検索テキストボックスに文字列を指定して[Enter]キーを押した場合は、[図データ]ボタンをクリックしたときと同じ動作となります。

拡大・縮小指定

ページを拡大または縮小するときの倍率を25%〜500%の範囲で指定します。倍率は、コンボボックスのドロップダウンリストから選択、またはコンボボックスに直接入力して指定するか、もしくはコンボボックスの横にある[図データ]ボタンまたは[図データ]ボタンをクリックして指定します。

25%で表示している場合は[図データ]ボタンが、500%で表示している場合は[図データ]ボタンが、それぞれ非活性となります。

倍率をキーボード操作で指定する場合、拡大するときは[Ctrl]+[+]キー、縮小するときは[Ctrl]+[−]キーを使用してください。

また、コンボボックスでは、次の表示指定を選択できます。表示指定で指定した場合も、倍率が25%〜500%の範囲に収まるように表示します。

  • 幅に合わせる

    ページの横幅が[プレビュー表示]画面のプレビュー表示領域内に収まるように表示します。

  • 高さに合わせる

    ページの縦幅が[プレビュー表示]画面のプレビュー表示領域内に収まるように表示します。

  • 全体表示

    ページ全体が[プレビュー表示]画面のプレビュー表示領域内に収まるように表示します。

プレビュー表示※3

対象ページの内容をプレビューします。

[ページ]

プレビュー表示するページを数値で指定します。/のあとには、総ページ数※1が表示されます。数値は、テキストボックスの横にある矢印([図データ]または[図データ])をクリックして指定することもできます。

また、[図データ]ボタンをクリックすると先頭ページへ移動でき、[図データ]ボタンをクリックすると最終ページへ移動できます。先頭ページを表示している場合は[図データ]ボタンが、最終ページを表示している場合は[図データ]ボタンが、それぞれ非活性となります。

ページをキーボード操作で指定する場合は、[Home]キー、[End]キー、[Page Up]キー、および[Page Down]キーを使用してください。

[出力先プリンタ]

印刷ジョブを出力する出力先プリンタをドロップダウンリストから選択します。

ドロップダウンリストには、マネージャが管理しているすべてのプリンタが表示されます。なお、印刷ジョブに設定されているプリンタと、プリンタドライバが異なるプリンタを選択した場合の印刷結果は保証しません。

[用紙交換通知]画面または[障害通知]画面から[プレビュー表示]画面を表示した場合、この項目は表示されません。

×

[範囲指定]

印刷を開始するページと終了するページを数値で指定します。数値は、スピンボタンをクリックして指定することもできます。

[用紙交換通知]画面または[障害通知]画面から[プレビュー表示]画面を表示した場合、この項目は表示されません。

×

[印刷]ボタン

出力先プリンタへ開始ページから終了ページまでの印刷データの印刷を開始し、画面を閉じて[ジョブ一覧]ウィンドウに戻ります。

[用紙交換通知]画面または[障害通知]画面から[プレビュー表示]画面を表示した場合、この項目は表示されません。

×

[閉じる]ボタン

[プレビュー表示]画面を閉じます。

(凡例)

○:表示します。

×:表示しません。

注※1

印刷ジョブを識別するための情報です。

注※2

検索指定時の注意事項を次に示します。

  • XPS形式の印刷データの場合は、プレビュー領域上の文字列を選択したり、コピーしたりできます。

  • 複数行にわたる文字列は検索できません。

  • イメージデータで埋め込まれた文字列は検索できません。

  • 汎用形式の印刷データの場合、大文字と小文字は区別しません。半角と全角は区別します。

  • 汎用形式(EMF形式)の印刷データの場合、大文字と小文字、半角と全角ともに区別しません。また、文字列の一部を検索対象とした場合、検索対象を含む文字列全体が選択状態で表示されます。

  • ESC/P形式の印刷データの場合、大文字と小文字、半角と全角ともに区別しません。また、プリンタドライバ経由で出力する文字列は検索できません。

  • 空白文字は、検索文字列の一部として扱われます。

  • 特殊文字は検索できないことがあります。または、半角空白として検索されることがあります。

  • 印刷データによっては、プレビュー表示のページ内で検索が前後することがあります。

  • ページの表示領域外にある文字列は検索されますが、選択状態では表示されません。

  • 検索方向によっては、選択状態の文字列が再検索されて、再度、選択状態で表示されることがあります。

注※3

ESC/P形式の印刷データの場合、プレビュー表示の対象は、サポートしているESC/Pコマンドの範囲となります。サポートしていないESC/Pコマンドが含まれる印刷ジョブの内容は、正しくプレビューされません。

また、ESC/P形式の印刷データの場合に、何らかの要因で[プレビュー表示]画面が異常停止して閉じたときは、[プレビュー表示]画面の表示元の画面([用紙交換通知]画面、[障害通知]画面など)も強制的に終了します。

印刷データのテスト印刷

用紙交換通知で用紙を交換したあとや、障害通知でプリンタエラーを回復したあとに、印刷データを出力先プリンタへテスト印刷して、用紙位置や印字結果を確認できます。テスト印刷時も印刷範囲をページ指定できます。また、本番環境の印刷紙と区別できるように、テスト印刷では、出力する印刷紙にスタンプを印字できます。

なお、出力先プリンタでセパレータの挿入を設定していても、セパレータはテスト印刷されません。

印刷データの印刷中止

用紙交換後、またはプリンタエラー回復後に印刷を再開したあと、出力先プリンタへの印刷処理を取り消すことができます。

印刷データ送信処理の多重化

同期印刷(ページ同期およびジョブ同期)の場合に、プリンタからの印刷完了を待たないで、次の印刷データをプリンタへ送信することで、印刷データの送信処理を多重化できます。多重化する印刷データの送信処理数を多重度といいます。ただし、次の印刷データで用紙交換通知が必要な場合は、印刷データを送信しないで、印刷完了を待ってから用紙交換を通知します。多重度は、プリンタの性能を考慮して指定してください。