5.4.3 JP1/IT Desktop Management 2用のネットワークインタフェースの設定
同じ配布管理システムに複数のネットワーク接続を定義し、普段とJP1/IT Desktop Management 2使用時とでネットワークを使い分けることができます。この場合、ネットワークインタフェース定義ファイルを定義すれば、JP1/IT Desktop Management 2使用時にネットワーク接続を自動的に切り替えられます。
ネットワークインタフェース定義ファイルには、JP1/IT Desktop Management 2で使用するネットワークインタフェース名を定義します。また、/etc/hostsファイルにも複数ネットワークの定義が必要です。/etc/hostsファイルの定義方法については、「5.4.2 ホスト名の設定」を参照してください。
図5-2に、ネットワークインタフェース定義ファイルの定義方法を示します。
- ネットワークインタフェース定義ファイルのファイル名
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/IFCONFIG
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HP-UXの場合:/etc/opt/NETMDMW/rdsprm/IFCONFIG
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- ネットワークインタフェース定義ファイルの定義規則
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netstatコマンドで-iオプションを指定したときに表示されるネットワークインタフェース名を1行ずつ、優先順位の高い順に定義してください。
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最大8行定義できます。8行を超えた定義は無効になります。
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行頭から改行記号までが1行と解釈されます。1行にネットワークインタフェース名を二つ以上指定すると、二つ目以降は無効です。
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行頭に指定したスペースまたはタブ記号は無効です。また、行末に指定したスペースは無効です。
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コメントは/* */で囲んでください。ネットワークインタフェース名を定義した行にコメントを記述する場合、ネットワークインタフェース名とコメントの間に空白文字(半角)を1文字以上挿入してください。また、ここにタブ記号は指定できません。
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定義ファイルの内容を有効にするには、JP1/IT Desktop Management 2 - Agentを再起動してください。
ネットワークインタフェース定義ファイルに、複数のネットワークインタフェース名を定義する場合の例を次に示します。
net1 /* Primary */ net2 /* Secondary */ net3 /* Tertiary */ net4 /* Fourth */ net5 /* Fifth */ net6 /* Sixth */ net7 /* Seventh */ net8 /* Eighth */
この例では、優先順位の高い順に、「net1」から「net8」までのネットワークインタフェース名を定義しています。コメントには、各ネットワークインタフェース名の優先順位がわかるように記述しています。
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- ネットワークインタフェースの選択順序
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JP1/IT Desktop Management 2使用時のネットワークは、次の順序に従って選択されます。
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JP1/IT Desktop Management 2使用時、最初にネットワークインタフェース定義ファイルの1番目に定義されたネットワークが選択されます。
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1番目のネットワークに接続できなかった場合、2番目の定義が選択されます。以降、接続できなかった場合、その次に優先順位が高いネットワークが選択されます。
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定義されたすべてのネットワークに接続できなかった場合は、再試行回数の設定によって次のように処理が異なります。再試行回数は、設定ファイルのRetryCountで設定します。
- 設定ファイルのRetryCount(再試行回数)の値が1の場合
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接続失敗となり、JP1/IT Desktop Management 2は起動できません。
- 設定ファイルのRetryCount(再試行回数)の値が2以上の場合
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休止時間(設定ファイルのRetryIntervalで設定)を経て、再び定義ファイルの1番目から最後まで順に接続を試みます。
この処理がRetryCountの指定回数だけ繰り返されます。それでも接続できない場合は接続失敗となり、JP1/IT Desktop Management 2は起動できません。
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- 注意事項
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接続失敗が多発するネットワークは、優先順位を下げて定義するか、定義を削除してください。
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ネットワークインタフェースの設定を解除する場合は、次のファイルを削除してください。
HP-UX以外の場合
/NETMRDS/rdsprm/IFCONFIG
/NETMRDS/rdsprm/.ifconfig
HP-UXの場合
/etc/opt/NETMDMW/rdsprm/IFCONFIG
/var/opt/NETMDMW/rdsprm/.ifconfig
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ネットワークインタフェース定義ファイルの設定は、JP1/IT Desktop Management 2 - Agentから設定ファイルの「ManagingHost」に設定した上位システムへ通信を行う場合に、使用するネットワークを使い分ける設定です。指令の実行等の、上位システムからJP1/IT Desktop Management 2 - Agentへの通信で使用するネットワークを定義する設定ではありません。上位システムからJP1/IT Desktop Management 2 - Agentへの通信で使用するネットワークを制御することはできません。
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クラスタ環境など、一つのネットワークインタフェースに複数のIPアドレスが割り当てられている環境では、定義されたネットワークインタフェース名から求まる最初のIPアドレスを使用して通信します。最初のIPアドレスが上位システムへ通信不可の場合は通信エラーとなります。その場合は、ネットワークインタフェース定義ファイルの設定を解除してください。
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