5.2.1 配布先システムに必要なハードディスクの容量
配布先システムにパッケージをインストールするときに必要なハードディスクの容量の見積もり方法を示します。
配布先システムにパッケージをインストールするときには、一時的に使用する作業用ディレクトリが必要です。見積もり式のα以外は、作業用ディレクトリのディスク容量を示します。
JP1/IT Desktop Management 2 - Agentでは、次のディレクトリを作業用ディレクトリに使用します。
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS
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HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW
HP-UX以外の場合、/NETMRDSはシンボリックリンクです。そのディレクトリ実体は、Linuxでは/opt/NETMDMW、それ以外のOSでは/opt/NETMRDSになる場合があります。作業用ディレクトリは、ディレクトリ実体が使用されます。
配布先システムを資源登録システムとしても使う場合は、「5.2.2 資源登録システムに必要なハードディスクの容量」に示す容量を加算してください。
また、次の機能を使用する場合は、容量を加算してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 基本機能
(a) システム停止時の組み込みまたはシステム起動時の組み込み
システム停止時にパッケージを組み込む場合、またはシステム起動時にパッケージを組み込む場合は、組み込むパッケージと同サイズ分のディスク容量が必要です。
(b) 組み込み失敗時のリカバリ
リカバリ機能では、バックアップ取得時に旧バージョンのパッケージと同サイズ分のディスク容量が必要です。
- 日立プログラムプロダクトの場合
- 他社ソフトウェアの場合
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リカバリ機能を使用して、HP-UX版の他社ソフトウェアを配布すると、配布先システムでは、OSの標準インストールコマンドswinstallが-x autorecover_product=trueオプションを付けて実行されます。その際、作成されるファイルのバックアップ分のディスク容量が必要になります。
- ユーザデータおよびユーザプログラムの場合(バックアップリストを使わないとき)
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ファイル名長の合計の算出例を次に示します。
- ユーザデータおよびユーザプログラムの場合(バックアップリストを使うとき)
(c) ログファイル
- 基本機能のメッセージログファイル
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次のファイルが必要とするディスク容量です。
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/MAIN.LOGF
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HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW/rdsprm/MAIN.LOGF
MaxEntryofMessageで設定した上限値を超えると、情報が上書きされます。
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- 日立プログラムプロダクト配布の情報
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次のファイルには128キロバイトの容量が必要です。128キロバイトを超えると、ファイルを一度削除し、再作成して情報を出力します。
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/PPINS.LOGF
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HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW/rdsprm/PPINS.LOGF
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- 他社ソフトウェア配布の情報
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次のファイルには10,240キロバイトの容量が必要です。10,240キロバイトを超えると、既存の情報はバックアップファイルISVSOFT.LOGF.bakに出力され、新しい情報がISVSOFT.LOGFに出力されます。
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/ISVSOFT.LOGF
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HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW/rdsprm/ISVSOFT.LOGF
ISVSOFT.LOGFのファイルサイズは、動作環境設定用ファイルで変更することもできます。詳細は、「5.8.2 動作環境設定用ファイルの設定項目」を参照してください。
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- OSパッチ配布の情報
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次のファイルにはOSパッチのアンアーカイブ処理、およびインストールコマンドが出力するメッセージを格納します。どちらのファイルも、OSパッチの配布指令を実行するたびに、前回のメッセージは削除されます。OSパッチの配布指令を複数作成して実行した場合、配布したOSパッチ分のメッセージが格納されます。
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HP-UX以外の場合
/NETMRDS/rdsprm/OSPATCH.LOGF
/NETMRDS/rdsprm/UNACV.LOGF
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HP-UXの場合
/var/opt/NETMDMW/rdsprm/OSPATCH.LOGF
/var/opt/NETMDMW/rdsprm/UNACV.LOGF
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- ユーザ収集処理の出力情報格納ファイル
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次のファイルには20キロバイトの容量が必要です。20キロバイトを超えると、情報が上書きされます。
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS/rdsprm/CF.LOGF
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HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW/rdsprm/CF.LOGF
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(2) 組み込み支援機能
(a) 適用日組み込み待ちパッケージ
適用日組み込み待ち保管ディレクトリ(/opt/NETMDMGF/HOKAN/)下に、適用日組み込み待ちパッケージが必要とするディスク容量です。
(b) ログファイル
- 組み込み支援機能ログファイル(/opt/NETMDMGF/GF.LOGF)
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このディスク容量を超えると、情報が上書きされます。
- 組み込み支援機能エラーログ(/opt/NETMDMGF/.dmgflog)
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13,380バイトの容量が必要です。13,380バイトを超えると、情報が上書きされます。