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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Console 構築・運用ガイド


7.8.1 Webサーバの設定

Microsoft Internet Information Services 7.5、8.0、または8.5を使用している場合、Asset Consoleをインストールしたときに必要な設定および注意について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 役割サービスのインストール

Microsoft Internet Information Services 7.5、8.0、または8.5を使用している場合、用途に応じた役割サービスをインストールする必要があります。

Microsoft Internet Information Services 7.5、8.0、または8.5の役割サービスをインストールする手順を次に示します。

  1. [サーバーマネージャ]ウィンドウの「役割」を選択し、「役割サービスの追加」を選択する。

    役割サービスを選択するダイアログが表示されます。

  2. 用途に応じた役割サービスを選択し、[次へ]ボタンをクリックする。

    インストールオプションを確認するダイアログが表示されます。

    資産管理サーバの構築時に選択する役割サービスを次の表に示します。

    表7‒3 資産管理サーバの構築時に選択する役割サービス

    項目

    役割サービス

    資産管理サーバ

    HTTP基本機能

    静的なコンテンツ

    既定のドキュメント

    ディレクトリの参照

    HTTPエラー

    アプリケーション開発

    ASP.NET

    ISAPI拡張

    ISAPIフィルタ

    パフォーマンス

    静的なコンテンツの圧縮

    IIS管理コンソール

    IIS管理コンソール

    IIS6管理互換

    IIS6メタベース互換

    IIS管理コンソール

    (凡例)

    ○:選択が必要な役割サービス

    −:該当なし

    注※ メール通知機能を利用する場合だけ。

  3. 手順2.で選択した役割サービスが表示されていることを確認し、[インストール]ボタンをクリックする。

    インストールが完了すると、インストールの結果を示すダイアログが表示されます。

  4. [閉じる]ボタンをクリックする。

(2) アップロードするファイルの拡張子の登録

各操作画面または案件で、添付ファイルとしてアップロードするファイルの拡張子に関する情報を、インターネットインフォメーションサービスマネージャに登録してください。

ファイルの拡張子に関する情報を登録する手順を次に示します。

  1. インターネットインフォメーションサービスマネージャを起動する。

  2. 資産管理サーバの「サイト」から、「Default Web Site」−「jp1asset」を選択して、「MIMEの種類」を選択する。

  3. 「操作」メニューから「追加」を選択する。

    [MIMEの種類の追加]ダイアログが表示されます。

  4. 使用する拡張子とMIMEの種類を登録して[OK]ボタンをクリックする。

    MIMEの種類については、インターネットインフォメーションサービスマネージャのヘルプを参照してください。

(3) アプリケーションプールの作成

インターネットインフォメーションサービスマネージャでのアプリケーションプールの設定が必要です。

アプリケーションプールの作成手順を次に示します。

  1. インターネットインフォメーションサービスマネージャを起動する。

  2. 資産管理サーバの「アプリケーションプール」を選択する。

  3. 「操作」メニューから「アプリケーションプールの追加」を選択する。

    [アプリケーションプールの追加]ダイアログが表示されます。

  4. 「名前」に、任意のアプリケーションプール名を入力し、「マネージパイプラインモード」を「クラシック」にして[OK]ボタンをクリックする。

    アプリケーションプール名には、「=」、「:」および「,」を指定しないでください。[仮想ディレクトリの設定]ダイアログのコンボボックスに表示されなくなります。

  5. 作成したアプリケーションプールを選択し、「操作」メニューから「詳細設定」を選択する。

    [詳細設定]ダイアログが表示されます。

  6. 必要な項目を指定し、[OK]ボタンをクリックする。

    [詳細設定]ダイアログの各項目に、次のように指定してください。ほかの項目はデフォルトの設定でかまいません。

    (全般)

    キューの長さ:「4000」

    32ビットアプリケーションの有効化:「True」

    プロセスモデル

    ID:「LocalSystem」

    Pingの有効化:「False」

    アイドル状態のタイムアウト(分):「0」

    ラピッドフェール保護

    有効:「False」

    リサイクル

    異常が報告されたISAPI:「True」

    手動リサイクル:「True」

    特定の時間:「True」

    変更されたアプリケーションプール構成:「True」

    要求制限の超過:「True」

    構成の変更時のリサイクルを無効にする:「True」

    定期的な間隔(分):「0」

  7. 「操作」メニューから「リサイクルの設定」を選択する。

    [アプリケーションプールのリサイクル設定の編集]ダイアログが表示されます。

  8. リサイクル条件のチェックボックスのチェックをすべて外し、[次へ]ボタンをクリックする。

  9. ログを記録するリサイクルイベントのうち、アプリケーションプールのリサイクル時にログを記録するリサイクルイベントのチェックボックスをチェックして、[終了]ボタンをクリックする。

    活性化されているチェックボックスをすべてチェックすることをお勧めします。アプリケーションプールのリサイクル時にログを記録したくないリサイクルイベントがある場合は、チェックボックスのチェックを外してから[終了]ボタンをクリックしてください。

  10. World Wide Web Publishing Serviceを再起動する。

(4) アプリケーション(仮想ディレクトリ)の設定

役割サービスの「IIS6メタベース互換」を、Asset Consoleをインストールしたあとで追加した場合は、インターネットインフォメーションサービスマネージャでのアプリケーション(仮想ディレクトリ)の設定が必要です。

アプリケーション(仮想ディレクトリ)を新規で作成する手順を次に示します。

  1. 資産管理サーバの「サイト」から、「Default Web Site」を選択して右クリックし、「アプリケーションの追加」を選択する。

    [アプリケーションの追加]ダイアログが表示されます。

  2. [選択]ボタンをクリックして、「アプリケーションプール」に作成したアプリケーションプールを指定する。

  3. 「物理パス」に資産管理サーバの仮想ディレクトリを指定し、[OK]ボタンをクリックする。

    資産管理サーバの仮想ディレクトリは、デフォルトでは<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\wwwrootです。

また、すでにアプリケーション(仮想ディレクトリ)がある場合の、設定の変更手順を次に示します。

  1. 資産管理サーバの「サイト」から、「Default Web Site」−「jp1asset」を選択して、操作メニューから「詳細設定」を選択する。

    [詳細設定]ダイアログが表示されます。

  2. 「アプリケーションプール」に作成したアプリケーションプール、「物理パス」に資産管理サーバの仮想ディレクトリを指定し、[OK]ボタンをクリックする。

    資産管理サーバの仮想ディレクトリは、デフォルトでは<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\wwwrootです。

注意事項

アプリケーションプールの設定は、次のサイトのすべてに設定するか、次のサイトに設定されているアプリケーションプールの設定を、jp1assetサイト用に作成したアプリケーションプールの設定内容と同様にしてください。

  • jp1assetサイト

  • jp1assetサイトの上位のWebサイト

さらに上位のWebサイトがある場合は最上位のWebサイトまで設定してください。

ただし、この設定は、jp1assetサイトの上位のWebサイト以下すべてのWebサイトに影響するため、問題がある場合はjp1assetサイトを別のWebサイトに作成してください。

(5) ISAPIの制限の設定

役割サービスの、「IIS6メタベース互換」および「ISAPI拡張」を、Asset Consoleをインストールしたあとで追加した場合は、インターネットインフォメーションサービスマネージャでのISAPIの制限の設定が必要です。

ISAPIの制限の設定手順を次に示します。

  1. 資産管理サーバを選択して、「ISAPIおよびCGIの制限」を選択する。

  2. 「操作」メニューから「追加」を選択する。

    [ISAPIまたはCGIの制限の追加]ダイアログが表示されます。

  3. 「ISAPIまたはCGIパス」にファイルのパスを指定し、「拡張パスの実行を許可する」チェックボックスをチェックして、[OK]ボタンをクリックする。

    「ISAPIまたはCGIパス」には、資産管理サーバの仮想ディレクトリに格納された次のファイルのパスを指定します。

    • jamwscript.dll

    • bin\jamlogin.dll

    • jamenter.dll

    • jamfile.dll

    • jamhtmlfile.dll

    手順1.〜手順3.を繰り返して、これらのファイルをすべて追加してください。

    資産管理サーバの仮想ディレクトリは、デフォルトでは<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\wwwrootです。

(6) ISAPIフィルタの設定

役割サービスの、「IIS6メタベース互換」および「ISAPIフィルタ」を、Asset Consoleをインストールしたあとで追加した場合は、インターネットインフォメーションサービスマネージャでのISAPフィルタの設定が必要です。

ISAPIフィルタの設定手順を次に示します。

  1. 資産管理サーバの「サイト」から、「Default Web Site」を選択して、「ISAPIフィルタ」を選択する。

  2. 「操作」メニューから「追加」を選択する。

    [ISAPIフィルタの追加]ダイアログが表示されます。

  3. 「フィルター名」に任意のフィルタ名を、「実行可能ファイル」にファイルのパスを指定し、[OK]ボタンをクリックする。

    「実行可能ファイル」には、Asset Consoleのインストール先フォルダに格納された「bin\jamssessionfilter.dll」のパスを指定します。

(7) ハンドラマッピングの設定

役割サービスの「IIS6メタベース互換」を、Asset Consoleをインストールしたあとで追加した場合は、インターネットインフォメーションサービスマネージャでのハンドラマッピングの設定が必要です。

ハンドラマッピングの設定手順を次に示します。

  1. 資産管理サーバの「サイト」から、「Default Web Site」−「jp1asset」を選択して、「ハンドラマッピング」を選択する。

  2. 「操作」メニューから「機能のアクセス許可の編集」を選択する。

    [機能のアクセス許可の編集]ダイアログが表示されます。

  3. すべてのチェックボックス(「読み取り」、「スクリプト」および「実行」)をチェックし、[OK]ボタンをクリックする。

(8) ディレクトリの参照の設定

役割サービスの、「IIS6メタベース互換」および「ディレクトリの参照」を、Asset Consoleをインストールしたあとで追加した場合は、インターネットインフォメーションサービスマネージャでのディレクトリの参照の設定が必要です。

ディレクトリの参照の設定手順を次に示します。

  1. 資産管理サーバの「サイト」から、「Default Web Site」−「jp1asset」−「log」を選択して、「ディレクトリの参照」を選択する。

  2. 「操作」メニューから「有効にする」を選択する。

(9) Asset Consoleのサイトの追加

Microsoft Internet Information Services 7.5、8.0、または8.5を使用している場合、Windows Internet ExplorerからAsset Consoleを使用するためには、Asset Consoleのサイトの追加が必要です。また、JP1/IMなどの他製品からAsset Consoleの情報を参照する場合も同じ設定が必要です。

Asset Consoleのサイトを追加する手順を次に示します。

  1. Windows Internet Explorerの「ツール」−「インターネットオプション」を選択する。

    [インターネットオプション]ダイアログが表示されます。

  2. 「セキュリティ」タブの「ローカルイントラネット」アイコンを選択して、[サイト]ボタンをクリックする。

  3. 表示されたダイアログからAsset Consoleのサイトを追加して、[閉じる]ボタンをクリックする。

(10) サイトを作成する場合の注意

Microsoft Internet Information Services 7.5の場合、Asset Consoleをインストールしたときは、[仮想ディレクトリの設定]ダイアログの「Webサイト」に指定した仮想ディレクトリに、ワーカープロセスをリサイクルするサイトを作成しないでください。「Webサイト」には、デフォルトでは「Default Web Site」が指定されています。