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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


8.1.3 更新プログラムの自動取得

パッチ情報ファイルの取得、更新プログラムの取得およびパッケージングを自動で実行できます。ただし、自動的に取得できる更新プログラムは、パッケージング実行時から60日前までのOSの更新プログラムだけです。

更新プログラムの自動取得は、次の流れで実行されます。

  1. サポートサービスサイトからパッチ情報ファイルが取得される。

  2. 取得する更新プログラムの設定に従って、更新プログラムが取得される。

  3. パッケージングの設定に従って、更新プログラムがパッケージングされる。

更新プログラムのパッケージングの設定については、「8.1.2(1) パッケージングの設定」を参照してください。

更新プログラムを自動取得する前に、[自動設定]パネルで取得する更新プログラムの設定を完了しておく必要があります。ここでは、取得する更新プログラムの設定について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 取得する更新プログラムの設定

自動的に更新プログラムを取得してパッケージングする場合、取得する更新プログラムの種類をあらかじめ設定しておく必要があります。

自動的に取得する更新プログラムの種類は、[更新プログラムの管理]ダイアログボックスから表示する、[自動設定]パネルで設定します。

[自動設定]パネルの表示方法を次に示します。

  1. [セットアップ]ボタンをクリックする。

    [セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [自動設定]タブを選択する。

    [自動設定]パネルが表示されます。

図8‒5 [自動設定]パネル

[図データ]

[自動設定]パネルでの設定内容について説明します。

更新プログラムを自動でダウンロードおよびパッケージングする

更新プログラムを自動でダウンロードおよびパッケージングする場合にチェックボックスをオンにしてください。デフォルトはチェックボックスがオフです。

パッケージ・ダウンロードの実行時刻

更新プログラムを自動でダウンロードおよびパッケージングする時刻を設定します。デフォルトはUTCの「0時0分」です。

対象製品

取得する更新プログラムの対象OSを選択します。

更新プログラムの自動取得が実行されると、ここで選択したOSの更新プログラムが取得されます。デフォルトでは、すべて選択されています。

クラス

取得するパッチのクラスを選択します。デフォルトでは、「重要な更新」と「セキュリティ問題の修正プログラム」が選択されています。

(2) 更新プログラムの自動取得の実行

[自動設定]パネルでの設定内容に従い、更新プログラムの自動取得を実行します。

更新プログラムの自動取得でエラーが発生した場合の詳細情報は、「JP1/IT Desktop Management 2のインストール先ディレクトリ\LOG\DPT.LOG」に出力されます。DPT.LOGの形式を次に示します。

図8‒6 DPT.LOGの形式

[図データ]

DPT.LOGに出力されるログの要因と対処を次の表に示します。

表8‒2 パッチ取得時に出力されるログの要因と対処

メッセージID

メッセージテキスト

要因

対処

DPT006-E

Another instance of the application is already running.

すでに[更新プログラムの管理]ダイアログボックスが起動されています。

リモートインストールマネージャから[更新プログラムの管理]ダイアログボックスを開いている場合は、[更新プログラムの管理]ダイアログボックスを閉じてください。リモートインストールマネージャから[更新プログラムの管理]ダイアログボックスを開いていない場合は、しばらくしてから、再度[更新プログラムの管理]ダイアログボックスを開いてください。

DPT101-E

Database connection failed. Reason: データベースのエラーメッセージ

データベースへの接続に失敗しました。

  • 管理用サーバが起動しているか確認してください。

  • 管理者ユーザIDまたはパスワードをサーバセットアップで確認してください。

DPT102-E

Error occurred while accessing database. Reason: データベースのエラーメッセージ

データベースへのアクセス中にエラーが発生しました。

  • 管理用サーバとの通信環境を確認してください。

  • 管理用サーバが起動されているか確認してください。

DPT103-E

Unable to get a DSN to connect or DSN invalid. Reason: データベースのエラーメッセージ.

データソースの取得に失敗した、またはデータソースが不正であるおそれがあります。

リモートインストールマネージャ起動後に再実行してください。

DPT204-E

Unable to configure the proxy settings.

プロキシサーバへの接続に失敗しました。

[ネットワーク設定]パネルの、プロキシサーバの設定を確認してください。

DPT205-E

Error in network settings information. Unable to connect to the internet.

ネットワークへの接続に失敗しました。

[ネットワーク設定]パネルの、ネットワーク接続の設定を確認してください。

DPT207-E

Unable to store the downloaded information in the file system.

ファイルのダウンロードに失敗しました。

  • ハードディスクに空き容量があることを確認してください。

  • JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのインストール先ディレクトリに書き込み権限があることを確認してください。

DPT209-E

'サーバ名' login failure.

サーバへのログインに失敗しました。

[ネットワーク設定]パネルで、該当するサーバの認証情報を確認してください。

DPT254-E

Unable to establish connection with the JP1/ITDM2 - Manager.

パッケージャで、サーバへの接続に失敗しました。

  • パッケージャの接続先の設定を確認してください。

  • ネットワークに接続されていることを確認してください。

DPT255-E

Unable to communicate with the JP1/ITDM2 - Manager.

パッケージャで、サーバへの接続中にエラーが発生しました。

ネットワークに接続されていることを確認してください。

DPT256-E

Unable to transfer the file to the JP1/ITDM2 - Manager.

パッケージング中にネットワークが切断されたおそれがあります。

ネットワークに接続されていることを確認してください。

DPT257-E

Package 'パッケージ名' already exists.

パッケージの格納先キャビネットに、同じパッケージ識別IDのパッケージが存在するおそれがあります。

格納先のキャビネットに、同じパッケージ識別IDのパッケージが存在するか確認してください。存在する場合は、該当するパッケージを削除するか、格納先キャビネットを変更してください。

DPT258-E

Invalid password specified for JP1/ITDM2 - Manager login.

パッケージャで、サーバへの接続に失敗しました。

リモートインストールマネージャを再起動してください。

DPT260-E

Unable to execute the command 'パッケージングのコマンド名のフルパス'.

パッケージャの起動に失敗しました。

パッケージャがインストールされているか確認してください。インストールされていない場合は、パッケージャをインストールしてください。

DPT264-E

The packaging processing will now stop because an error occurred.

パッケージングに失敗しました。

  • ハードディスクの空き容量を確認してください。

  • [パッケージング設定]パネルの[ファイル分割作業フォルダ]で指定したフォルダに、書き込み権限があることを確認してください。

(3) セキュリティポリシーによる更新プログラムの自動取得の無効化について

リモートインストールマネージャを使用して更新プログラムの自動取得・配布を行う場合は、セキュリティポリシーによる更新プログラムの自動取得を無効化することで、管理用サーバのリソース使用量を軽減できます。セキュリティポリシーによる更新プログラムの自動取得については、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 導入・設計ガイド」の更新プログラムの管理の説明を参照してください。

セキュリティポリシーによる更新プログラムの自動取得を無効化する場合は、コンフィグレーションファイル(jdn_manager_config.conf)のMgrsrv_Patch_AutoPackageKindプロパティに0を指定してください。Mgrsrv_Patch_AutoPackageKindプロパティの詳細については、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 導入・設計ガイド」のプロパティ一覧を参照してください。