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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


7.6.9 ジョブのパケットの送信量を削減してインストールする(マルチキャスト配布)

「パッケージのインストール」ジョブで大容量のパッケージを多数のコンピュータにインストールさせたい場合、ジョブをマルチキャスト配布するとパケットの送信量を削減できます。

通常のジョブの配布(ユニキャスト配布)では、コンピュータの数が増加すると、上位システムから送信するパケット数も増加します。しかし、ジョブをマルチキャスト配布すると、コンピュータの接続先の上位システムからは1ジョブ分のパケットを送信するだけで、指定した多数のコンピュータへジョブを配布できます。パケットの送信量が削減されるため、ネットワークの負荷を軽減できます。また、ジョブの配布時間も短縮できます。

マルチキャスト配布では、上位システムはマルチキャストグループと呼ばれる概念上のグループにパケットを送信します。パケットは、そのグループに所属する各コンピュータに配信されます。マルチキャストグループは、マルチキャストアドレスというグループ固有のIPアドレスを持っています。上位システムと、マルチキャストグループに参加する各コンピュータには、エージェント設定で同一のマルチキャストアドレスを設定しておきます。

マルチキャスト配布とユニキャスト配布の違いを次の図に示します。

図7‒58 マルチキャスト配布とユニキャスト配布の違い

[図データ]

ジョブのあて先が少ない場合や、パッケージの容量が小さい場合は、マルチキャスト配布するとかえって効率が悪くなります。その場合は、ジョブをユニキャスト配布してください。

マルチキャスト配布を実行するには、ジョブ作成時に、[ジョブの作成]ダイアログボックスの[ジョブの配布属性]パネルで、配布の方式を設定します。マルチキャスト配布をするためのシステム構成と設定については、「3.2 マルチキャスト配布をするための設定」を参照してください。