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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


6.2.1 あて先グループのポリシーを設定する

あて先グループのポリシーを設定する方法を次に示します。

なお、ポリシー設定時にあて先グループ名を指定する際には、「5.2.2 グループ名の付け方」を参照してください。

  1. [あて先]ウィンドウで、[オプション]−[あて先グループ/IDの自動メンテナンス]を選択する。

    [ポリシーの設定]ダイアログボックスが表示されます。

    [ファイル]−[グループの新規作成]を選択し、[あて先グループの作成]ダイアログボックスを表示させ、「あて先グループのポリシーの作成」を実行してもこのダイアログボックスを表示できます。

    図6‒9 [ポリシーの設定]ダイアログボックス

    [図データ]

    [ポリシーの設定]ダイアログボックスには、条件が半角で260文字(全角で130文字)まで表示されます。260文字を超えた部分は表示されませんが、条件として正しく設定されています。

    新規にポリシーを設定したい場合は、[追加]ボタンをクリックしてください。

    既存のポリシーを変更したい場合は、変更したいポリシーを選択して[変更]ボタンをクリック(またはポリシー種別をダブルクリック)してください。

    既存のポリシーを削除したい場合は、削除したいポリシーを選択して[削除]ボタンをクリックしてください。なお、ポリシーを削除しても、そのポリシーによって作成されたあて先グループは削除されません。また、ポリシーによって登録されたホストも、あて先グループからは削除されません。

  2. [追加]ボタンをクリックする。

    [メンテナンス対象の選択]ダイアログボックスが表示されます。

    図6‒10 [メンテナンス対象の選択]ダイアログボックス

    [図データ]

  3. 「あて先グループの自動メンテナンス」を選択し、[次へ]ボタンをクリックする。

    [ポリシー種別の選択]ダイアログボックスが表示されます。

    図6‒11 [ポリシー種別の選択]ダイアログボックス

    [図データ]

  4. 設定したいポリシー種別を選択し、[次へ]ボタンをクリックする。

  5. 表示されたダイアログボックスでポリシーを設定する。

    選択した項目ごとに、表示されるダイアログボックスが異なります。各ダイアログボックスでの設定については、次の表に示す(1)〜(6)を参照してください。

    選択項目

    参照先

    IPアドレスによるグルーピング

    6.2.1(1) [IPアドレスによるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

    新規作成ホストによるグルーピング

    6.2.1(2) [新規作成ホストによるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

    OS種別によるグルーピング

    6.2.1(3) [OS種別によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

    ハードウェア資産情報の追加管理項目によるグルーピング

    6.2.1(4) [ハードウェア資産情報の追加管理項目によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

    部署の情報によるグルーピング

    6.2.1(5) [部署の情報によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

    設置場所の情報によるグルーピング

    6.2.1(6) [設置場所の情報によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

  6. ポリシーの設定が完了したら、[次へ]ボタンをクリックする。

    [ポリシーの確認]ダイアログボックスが表示されます。

    図6‒12 [ポリシーの確認]ダイアログボックス

    [図データ]

    [ポリシーの確認]ダイアログボックスには、条件が半角で260文字(全角で130文字)まで表示されます。260文字を超えた部分は表示されませんが、条件として正しく設定されています。

    あて先グループに追加されるホストの種別

    ポリシーによって追加されるホストの種別を選択します。「エージェントだけ」を指定した場合、中継システムおよび管理用中継サーバと同じPC上のエージェントは対象外になります。中継システムおよび管理用中継サーバへの配布が不要な場合に選択してください。

  7. [完了]ボタンをクリックする。

    ポリシーが作成され、[ポリシーの一括反映]ダイアログボックスが表示されます。ただし、作成したポリシーの種別が新規作成ホストの場合は、このダイアログボックスは表示されないで、[ポリシーの設定]ダイアログボックスに戻ります。

    図6‒13 [ポリシーの一括反映]ダイアログボックス

    [図データ]

    [ポリシーの一括反映]ダイアログボックスでは、追加、変更したポリシーを即時に一括反映するかどうか選択します。

    [今すぐ実行する]ボタンをクリックすると、追加、変更したポリシーを即時にあて先グループに一括反映します。[あとで実行する]ボタンをクリックすると、[ポリシーの設定]ダイアログボックスに戻ります。

    なお、複数のポリシーが同じあて先グループに登録する設定になっていても、エラーにはなりません。

〈この項の構成〉

(1) [IPアドレスによるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

指定したIPアドレスの範囲でコンピュータをグルーピングします。一括指定と範囲指定が選択できます。

[一括指定]パネル
図6‒14 [一括指定]パネル

[図データ]

あて先グループ名称とIPアドレスを指定します。IPアドレスの指定に「*」をワイルドカードとして使用してください。

例えば、「172.20.20.*」と指定した場合、「172.20.20.0〜172.20.20.255」のIPアドレスがグルーピングされます。

[追加]ボタンをクリックすると、一覧表示に条件が追加されます。IPアドレスによるグルーピングでは、複数の異なる条件を設定できます。既存の条件を削除するには[削除]ボタンをクリックしてください。

[範囲指定]パネル
図6‒15 [範囲指定]パネル

[図データ]

IPアドレスを範囲指定できます。ポリシーの追加時、「あて先グループ名称」には、デフォルトの上位の経路として「IPアドレス\IPアドレスグループ」が表示されます。あて先グループ名称は手入力したり[参照]ボタンから既存のあて先グループを選択したりできますが、変更していない時には「IPアドレスグループ」があて先グループ名になります。

[参照]ボタンと[経路参照]ボタン

各タブで[参照]ボタンまたは[経路参照]ボタンをクリックすると、[グループ一覧]ダイアログボックスが表示されます。

図6‒16 [グループ一覧]ダイアログボックス

[図データ]

現在のあて先グループの一覧がツリー表示され、あて先グループやあて先グループの経路を指定できます。

[参照]ボタンをクリックした場合は、ポリシーの対象とするあて先グループを指定します。

[経路参照]ボタンをクリックした場合は、登録したポリシーの経路を指定します。

なお、あて先グループや経路の指定で入力可能な文字数はポリシーによって異なります。ポリシーごとの入力可能な文字数は各ダイアログボックスでの説明を参照してください。

IPアドレスによってグルーピングする場合、あて先グループ名および経路の入力可能な文字数は1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が164バイトまでとなります。

(2) [新規作成ホストによるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

システム構成情報に新規に登録されたホストをグルーピングします。このポリシーを使ったあて先グループは1つしか設定できません。

図6‒17 [新規作成ホストによるグルーピング]ダイアログボックス

[図データ]

ポリシーの追加時、「あて先グループ名称」には、デフォルトとして「新規作成ホスト」が表示されます。あて先グループ名称は手入力したり[参照]ボタンから既存のあて先グループを選択したりできます。

なお、あて先グループ名称の入力可能な文字数は1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が189バイトまでとなります。

[参照]ボタンをクリックすると、(1)で説明した[グループ一覧]ダイアログボックスが表示され、あて先グループを指定できます。

(3) [OS種別によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

システム情報の「OS種別」単位でコンピュータをグルーピングします。

図6‒18 [OS種別によるグルーピング]ダイアログボックス

[図データ]

チェックボックスがオンのOS種別が、グルーピングの対象となります。OS種別ごとのあて先グループ名は任意に設定できます。異なるOS種別に対して同じあて先グループ名を設定すれば、異なるOS種別のコンピュータを1つのあて先グループで管理することもできます。

なお、あて先グループ名の入力可能な文字数は1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が164バイトまでとなります。

ポリシーの追加時、デフォルトの上位の経路として「OS種別\」が表示されます。

[経路参照]ボタンをクリックすると、(1)で説明した[グループ一覧]ダイアログボックスが表示され、経路を指定できます。

経路の入力可能な文字数は、1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が164バイトまでとなります。

[全選択]ボタンをクリックすると、すべてのOS種別のチェックがオンになります。[全選択解除]ボタンをクリックすると、すべてのOS種別のチェックがオフになります。

「32ビット版と64ビット版を分けてグルーピングする」チェックボックスをオンにすると、OS種別のあて先グループの配下に、「x84」(32ビット版)と「x64」(64ビット版)に分けてコンピュータが登録されるようになります。

「OSサブバージョンレベルまでグルーピングする」チェックボックスをオンにすると、OS種別のあて先グループの配下に、Service PackなどのOSサブバージョン単位でコンピュータが登録されるようになります。「OSサブバージョン」の値が半角で32文字(全角で16文字)を超える場合は、あて先グループは作成されません。

自動メンテナンスの対象のコンピュータから取得できないシステム情報がある場合の、コンピュータの登録先を次の表に示します。

設定

CPUの情報を取得できないとき

OSサブバージョンの情報を取得できないとき

「32ビット版と64ビット版を分けてグルーピングする」チェックボックスおよび「OSサブバージョンレベルまでグルーピングする」チェックボックスの両方がオンの場合

OS種別のあて先グループの配下に作成された、OSサブバージョンのグループの配下

CPU種別のあて先グループの配下

「32ビット版と64ビット版を分けてグルーピングする」チェックボックスだけオンの場合

OS種別のあて先グループの配下

「OSサブバージョンレベルまでグルーピングする」チェックボックスだけオンの場合

OS種別のあて先グループの配下

(凡例)−:設定どおりのグループの配下

(4) [ハードウェア資産情報の追加管理項目によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

データ型が選択型またはテキスト型のハードウェア資産情報の追加管理項目を基に、コンピュータをグルーピングします。このポリシーは16個まで作成できます。

図6‒19 [ハードウェア資産情報の追加管理項目によるグルーピング]ダイアログボックス

[図データ]

ハードウェア資産情報の追加管理項目のポリシーは、ハードウェア資産情報の追加管理項目を6階層まで指定できます。

n階層目に設定]ボタンをクリックすると、選択したハードウェア資産情報の追加管理項目をn階層目のあて先グループとして設定します。設定後、ボタン名が[n階層目を解除]に変わります。[n階層目を解除]ボタンをクリックすると、設定した階層が解除されます。下位項目がある場合は、下位項目すべてが解除されます。

ポリシーでの階層が異なるハードウェア資産情報の追加管理項目には、同じハードウェア資産情報の追加管理項目を指定できません。また、複数のポリシーに、同じハードウェア資産情報の追加管理項目を指定できません。

また、ポリシーに設定した追加管理項目に1つも値が設定されていない場合も、あて先グループは作成されません。

[経路参照]ボタンをクリックすると、(1)で説明した[グループ一覧]ダイアログボックスが表示され、経路を指定できます。経路の入力可能な文字数は、1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が189バイトまでとなります。

(5) [部署の情報によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

部署の範囲を設定して、設定した部署の範囲に含まれるコンピュータをグルーピングします。部署のポリシーは、1つだけ作成できます。

図6‒20 [部署の情報によるグルーピング]ダイアログボックス

[図データ]

部署のポリシーは、最上位の階層から6階層まで指定できます。ポリシーの対象にする階層は、[メンテナンスの対象範囲]で指定します。部署が未登録の階層も指定できるため、あとから部署を追加した場合でもポリシーの対象にできます。

[経路参照]ボタンをクリックすると、(1)で説明した[グループ一覧]ダイアログボックスが表示され、経路を指定できます。経路の入力可能な文字数は、1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が189バイトまでとなります。

JP1/IT Desktop Management 2の機器画面の[機器一覧(部署)]で[不明]に属するコンピュータは、あて先グループに追加されません。[不明]に属するコンピュータもあて先グループに追加したい場合は、次のどちらかの方法で対応してください。

利用者への指示は、メッセージ通知でできます。詳細については、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」の利用者にメッセージを通知する手順の説明を参照してください。

(6) [設置場所の情報によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

設置場所の範囲を設定して、設定した設置場所の範囲に含まれるコンピュータをグルーピングします。設置場所のポリシーは、1つだけ作成できます。

図6‒21 [設置場所の情報によるグルーピング]ダイアログボックスでの設定

[図データ]

設置場所のポリシーは、最上位の階層から6階層まで指定できます。ポリシーの対象にする階層は、[メンテナンスの対象範囲]で指定します。設置場所が未登録の階層も指定できるため、あとから設置場所を追加した場合でもポリシーの対象にできます。

[経路参照]ボタンをクリックすると、(1)で説明した[グループ一覧]ダイアログボックスが表示され、経路を指定できます。経路の入力可能な文字数は、1階層当たり32バイトまでで、最上層からあて先グループ名を連結した文字数(パス区切り文字(「¥」または半角のバックスラッシュ)を含める)が189バイトまでとなります。

JP1/IT Desktop Management 2の機器画面の[機器一覧(設置場所)]で[不明]に属するコンピュータは、あて先グループに追加されません。[不明]に属するコンピュータもあて先グループに追加したい場合は、次のどちらかの方法で対応してください。

利用者への指示は、メッセージ通知でできます。詳細については、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」の利用者にメッセージを通知する手順の説明を参照してください。