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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


5.1.6 管理用中継サーバ配下のシステム構成情報を取得する

配布管理システムを階層化したシステムでは、マネージャで管理用中継サーバ配下のシステム構成情報を作成、変更することはできません。管理用中継サーバが管理するシステム構成情報を「システム構成情報の取得」ジョブを実行して取得し、マネージャのシステム構成情報に追加します。システム構成の自動登録機能を使用して取得することもできますが、下位システムより先に上位システムの設定を完了させておく必要があります。そのため、導入時やシステム構成情報を大きく変更するときなど、設定の順番を考慮できない場合は、「システム構成情報の取得」ジョブを実行して取得してください。

マネージャ配下のシステム構成情報を取得したあとのシステム構成情報のメンテナンスには、システム構成の自動登録機能を使用します。管理用中継サーバ配下のシステム構成情報に変更が発生した時点で、管理用中継サーバから自動的に変更内容が通知され、マネージャのシステム構成情報に反映されます。

なお、3階層以上の大規模システムで、中継システムおよび管理用中継サーバの接続先を変更した場合、変更先の配布管理システムに、移動したシステム配下の情報が反映されないことがあります。反映されていない場合には、変更先の配布管理システムで、移動した中継システムおよび管理用中継サーバに対して、「システム構成情報の取得」ジョブを実行してください。

〈この項の構成〉

(1) 「システム構成情報の取得」ジョブの実行方法

(a) ジョブの作成と実行

システム構成情報を取得するための、ジョブの作成手順を次に示します。操作および設定内容の詳細については、「10.2 ジョブを作成する」を参照してください。

  1. [あて先]または[システム構成]ウィンドウで[実行]−[ジョブの実行]を選択する、または[ジョブ定義]ウィンドウで[ファイル]−[ジョブ定義の新規作成]を選択する。

    [ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスでジョブ種別(システム構成情報の取得)を指定し、[OK]ボタンをクリックする。

    [ジョブの作成]ダイアログボックスが表示されます。

  3. 各パネルの項目を設定する。

    [ジョブの作成]ダイアログボックス上に表示されるパネルの種類および設定内容は次のとおりです。

    [ジョブ]パネル

    ジョブ名を設定します。

    [あて先]パネル

    システム構成情報を取得する管理用中継サーバを指定します。管理用中継サーバ、または管理用中継サーバのあて先グループを指定してください。

    [スケジュール]パネル

    ジョブの登録日時、実行日時、および実行期限を設定します。

  4. [実行]、[保存]、または[保存&実行]ボタンをクリックする。

    ジョブが保存または実行されます。

(b) 実行結果の確認

ジョブを実行するとマネージャの[システム構成]ウィンドウに、管理用中継サーバ配下のシステム構成情報が反映されます。

図5‒3 [システム構成]ウィンドウ

[図データ]

(c) ジョブ実行時の注意事項

  • 「システム構成情報の取得」ジョブを実行すると、システム構成情報だけでなく、管理用中継サーバ配下のあて先グループの情報もマネージャの[あて先]ウィンドウに反映されます。しかし、管理用中継サーバ配下のIDの情報は、システム構成情報とIDを連携させる運用をしていたとしても、マネージャの[あて先]ウィンドウには反映されません。

  • 「システム構成情報の取得」ジョブで取得したシステム構成情報は、ジョブを実行したシステムにしか反映されません。例えば、統括管理用サーバ、管理用中継サーバ、および中継システムの3階層の構成にしている場合に、統括管理用サーバから中継システムに対して「システム構成情報の取得」ジョブを実行すると、統括管理用サーバのシステム構成情報は更新されますが、管理用中継サーバのシステム構成情報は更新されません。管理用中継サーバのシステム構成情報も更新したいときは、管理用中継サーバで「システム構成情報の取得」ジョブを実行してください。

  • システム構成情報が登録されていない中継システムおよび管理用中継サーバに対して「システム構成情報の取得」ジョブを実行した場合、ジョブを実行したシステムがそれまでに取得していたシステム構成情報は、新しく取得されたシステム構成情報に合わせて削除されます。

(2) システム構成の自動登録機能の設定

マネージャで次の設定をすると、管理用中継サーバが管理するシステム構成情報が自動的にマネージャに通知され、マネージャのシステム構成情報に反映されます。

設定内容

[リモートインストールマネージャを使用した配布のセットアップ]画面の[システム構成関連]パネルの「システム構成情報を自動反映する」のチェックボックスをオンにします。デフォルトはオンとなっているため、最初はオフに設定しておき、管理用中継サーバ配下のシステム構成情報をマネージャで取得したあと、オンに変更してください。

重要

システム構成の自動登録機能を設定しておくと、システム構成情報だけでなく、管理用中継サーバ配下のあて先グループの情報もマネージャの[あて先]ウィンドウに反映されます。しかし、管理用中継サーバ配下のIDの情報は、マネージャの[あて先]ウィンドウには反映されません。IDの情報も反映するには、システム構成情報とIDを連携させる設定にする必要があります。システム構成情報とIDの連携については、「5.4 システム構成情報とIDを連携させる運用」を参照してください。