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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 構築ガイド


2.7.2 ITDM2認証からJP1認証に切り替える流れ

ITDM2認証を使用した構成システムからJP1認証を使用した構成システムに切り替えるには、まずこれまで使用していたITDM2ユーザーの情報を、JP1ユーザーとしてJP1/Baseの認証サーバに登録し、各JP1ユーザーにJP1資源グループおよびJP1権限レベルを設定します。それから、JP1/IT Desktop Management 2のセットアップ内容を変更し、JP1/Baseを使用してユーザー管理する設定にします。最後に、必要に応じて設定画面の[ユーザーアカウントの管理]画面でメールの通知先を追加します。

認証方法を切り替える流れを次に示します。なお、認証サーバでの設定手順の詳細については、マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

重要

JP1認証を使用する場合、管轄範囲を設定することはできません。管轄範囲を設定したい場合は、ITDM2認証で運用してください。

  1. Windowsファイアウォールが有効な環境の場合、管理用サーバからJP1/Baseの認証サーバに接続できるよう設定します。

    認証サーバで、ポート番号(20240)を通過できるように設定してください。

  2. JP1/Baseのバージョンが11-10の場合は、 JP1/Baseのアクセス権限レベルファイルを更新します。

    JP1/IT Desktop Management 2のインストールフォルダからファイルをコピーして、JP1/Baseのアクセス権限レベルファイルを上書きしてください。その後、JP1/Baseの認証サーバでjbsaclreloadコマンドを実行して、更新内容を適用してください。

    コピー元ファイル

    認証サーバがWindowsの場合:

    JP1/IT Desktop Management 2 - Manager のインストールフォルダ¥mgr¥conf¥JP1_AccessLevel.1110Windows

    認証サーバがUNIXの場合:

    JP1/IT Desktop Management 2 - Manager のインストールフォルダ¥mgr¥conf¥JP1_AccessLevel.1110UNIX

    コピー先ファイル

    認証サーバがWindowsの場合:

    JP1/Baseのインストールフォルダ¥conf¥user_acl¥JP1_AccessLevel

    認証サーバがUNIXの場合:

    共有フォルダ¥jp1base¥conf¥user_acl¥JP1_AccessLevel

  3. JP1/IT Desktop Management 2で使用するJP1ユーザーに設定するJP1資源グループ名を検討します。

    JP1資源グループ名は、1〜64バイトで指定できます。使用できる文字は、半角英数字、および次に示す記号です。

    「!」、「#」、「$」、「%」、「&」、「'」、「(」、「)」、「*」、「-」、「.」、「@」、「\」、「^」、「_」、「`」、「{」、「}」、および「~」

    ヒント

    1台の管理用サーバにつき、1つの資源グループを設定できます。複数サーバ構成の場合、管理用サーバごとに異なるJP1資源グループを設定することで、異なるJP1権限レベルを設定できます。

  4. これまで使用していたITDM2ユーザーを、JP1ユーザーとしてJP1/Baseの認証サーバに登録します。

    重要

    これまで使用していたユーザーID およびパスワードがJP1/Baseに対応していない場合は、ユーザーIDおよびパスワードを変更する必要があります。JP1/Baseで使用できる文字については、JP1/Baseのマニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

  5. 認証サーバで、各JP1ユーザーにJP1資源グループおよびJP1権限レベルを設定します。

    JP1権限レベルには、JP1/IT Desktop Management 2で使用していた権限と業務分掌を指定します。JP1権限レベルとJP1/IT Desktop Management 2の権限・業務分掌との対応については、「2.7.4 JP1権限レベルとJP1/IT Desktop Management 2の権限・業務分掌との対応」を参照してください。

  6. JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのセットアップ内容を変更します。[ユーザー管理の設定]画面で[JP1/Baseを使用してユーザー管理する]を選択して、JP1資源グループを指定します。

    重要

    クラスタシステムでJP1/IT Desktop Management 2を運用する場合は、JP1/Baseのクラスタ環境用セットアップで指定する論理ホスト名と、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのセットアップで指定する論理ホスト名とを、同じ名前に設定する必要があります。

  7. イベントやレポートなどの通知先としてJP1ユーザーのメールアドレスを指定したい場合は、設定画面の[ユーザーアカウントの管理]画面でメールの通知先を追加します。