1.2.4 単数サーバ構成の管理用サーバまたは複数サーバ構成の統括管理用サーバをセットアップする手順
JP1/IT Desktop Management 2 - Managerをカスタムインストールでインストールした場合、データベースの作成や各種環境設定のために、インストール直後にセットアップを実行する必要があります。
管理用サーバをセットアップするには:
-
Windowsの[スタート]メニューから[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[ツール]−[セットアップ]を選択します。
-
セットアップ画面で、[次へ]ボタンをクリックします。
-
[セットアップの選択]画面で、セットアップの種類を選択して[次へ]ボタンをクリックします。
インストール後の初回セットアップ時には、この画面は表示されません。
-
[データベースの設定]画面で、データベースにアクセスするためのパスワードを変更するかどうかを選択して[次へ]ボタンをクリックします。
パスワードを変更する場合は、現在のパスワードと新しいパスワードを入力し、手順18.へ進んでください。
インストール後の初回セットアップ時には、この画面は表示されません。非クラスタ環境かクラスタ環境の現用系の2回目以降のセットアップ時に、手順3.の[セットアップの選択]画面で[設定変更]を選択した場合に、この画面が表示されます。
- ヒント
-
ユーザーIDは、簡単インストール時または初回セットアップ時に設定したものが表示されます。パスワードは、任意の28文字以内の半角英数字(先頭の文字は英字)で指定します。ここで変更したパスワードは、JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Consoleを使用する場合に必要になります。忘れないようにしてください。
-
[クラスタ環境]画面で、クラスタシステムを運用するための設定をして、[次へ]ボタンをクリックします。
クラスタ環境を使用する場合に[待機系]を選択したときは、手順6.〜手順8.、および手順10.〜手順18.は不要です。
-
[サーバ構成の選択]画面で、サーバ構成を選択して[次へ]ボタンをクリックします。
-
[データベースの設定]画面で、データベースにアクセスするためのユーザーIDとパスワードを設定して[次へ]ボタンをクリックします。
非クラスタ環境かクラスタ環境の現用系の2回目以降のセットアップ時には、この画面は表示されません。
- ヒント
-
ユーザーIDは、8文字以内の半角英数字(先頭の文字は英字)で指定します。デフォルトは「itdm2m」です。パスワードは、任意の28文字以内の半角英数字(先頭の文字は英字)です。ここで設定したユーザーIDとパスワードは、JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Consoleを使用する場合に必要になります。忘れないようにしてください。
- 重要
-
ユーザーIDに「root」、「ALL」、「MASTER」、「netmdm」、および「PUBLIC」は指定しないでください。(大文字小文字は区別しません。)
-
表示された画面で、データベースにアクセスするための管理用サーバのIPアドレスとデータベースへのアクセス時のキャッシュ容量を設定して[次へ]ボタンをクリックします。
- ヒント
-
データベースへのアクセス時のキャッシュ容量には、目安として管理対象のコンピュータが10,000台までの場合は1ギガバイトを、10,000〜30,000台の場合は16ギガバイトを指定してください。
-
[フォルダの設定]画面で、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerが使用する各種フォルダを指定して[次へ]ボタンをクリックします。
-
[操作ログの設定]画面で、操作ログを取得するかどうかを設定して[次へ]ボタンをクリックします。
操作ログを取得しない場合は、手順14.へ進んでください。
-
表示された画面で、操作ログを保管するかどうかを設定して、[次へ]ボタンをクリックします。
-
表示された画面で、管理対象の機器の台数、操作ログのデータベース格納最大日数、および操作ログのデータベースフォルダを設定して、[次へ]ボタンをクリックします。
-
操作ログの検索性能を向上させたい場合、データベースのキャッシュを追加できます。必要に応じて、表示された画面で追加するキャッシュ容量を設定して、[次へ]ボタンをクリックします。
-
[保存用の変更履歴の出力設定]画面で、保存用の変更履歴を定期的に出力するかどうかを設定して[次へ]ボタンをクリックします。
-
[ポート番号の設定]画面で、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerが使用するポート番号を設定して[次へ]ボタンをクリックします。
-
[アドレス解決の設定]画面で、ホスト間で通信するときに通信相手のコンピュータを決定する情報の種類(ホスト名またはIPアドレス)を選択します。ホスト名を選択した場合は、アドレス解決の方法およびアドレス解決ができなかったときの処理を設定します。
ここで設定する通信相手のコンピュータを決定する情報の種類を運用キーと呼びます。
-
[ユーザー管理の設定]画面で、JP1/Baseを使用してユーザー管理するかどうかを選択します。選択した場合は、JP1/IT Desktop Management 2で使用するJP1ユーザーが関連づけられているJP1資源グループ名を指定します。
- ヒント
-
JP1/Baseを使用してユーザー管理する場合は、セットアップ開始前にJP1ユーザー、JP1資源グループ、およびJP1権限レベルをJP1/Baseの認証サーバで設定しておく必要があります。JP1/Baseを使用してユーザー管理する構成システムを構築する流れについては、「2.7.1 JP1認証を使用した構成システムを構築する流れ」を、認証サーバでの設定手順についてはマニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
-
[その他の設定]画面で、操作画面に表示される通貨単位、およびITDM互換配布の機能を使用するときに流量制御するかどうかを設定して[次へ]ボタンをクリックします。
-
表示された画面で、アカウントをロックする連続入力失敗の回数、ユーザパスワードの有効日数、および操作画面での資産情報の操作を抑止するかどうかを設定して[次へ]ボタンをクリックします。
-
[セットアップの確認]画面で、セットアップ内容に問題がないことを確認し、[次へ]ボタンをクリックします。
セットアップ内容に問題がある場合は、[戻る]ボタンをクリックして設定を修正してください。
-
[リモートインストールマネージャを使用した配布のセットアップ]画面で、リモートインストールマネージャを使用した配布に関する各種の情報を設定して[OK]ボタンをクリックします。
デフォルトの設定を変更したい場合は、それぞれのタブを選択して、情報を入力してください。それぞれのタブで指定する内容、および指定できる値については、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 導入・設計ガイド」の、セットアップ時のパラメーターの説明を参照してください。ここでは、各タブで設定する概要を示します。
- 通信関連
-
リモートインストールマネージャを使用した配布で使用するポート番号、エージェントおよび中継システムへのファイル転送のインターバルなどについて設定します。
- サーバカスタマイズオプション
-
管理用サーバに同時に接続する下位システム数、ジョブを同時実行する下位システム数、下位システム数の起動監視、ファイル転送エラーの監視などについて設定します。
- マルチキャスト配布
-
ジョブのマルチキャスト配布で使用するポート番号、マルチキャストアドレス、ジョブを配布するときのパケットのサイズなどについて設定します。
- 結果記録オプション
-
ジョブの実行結果を記録するかどうか、IDを指定したジョブのクライアントごとの実行結果を記録するかどうか、記録するジョブの実行状態などについて設定します。
- システム構成関連
-
JP1/IT Desktop Management 2のシステム構成情報が変更になった場合にその変更を自動的に下位システムのシステム構成情報に反映させるかどうか、JP1/IT Desktop Management 2のシステム構成情報からホストを削除したときの履歴を保管するかどうかなどを設定します。複数サーバ構成の場合、[システム構成変更時の同期]が常に有効になります。
- イベントサービス
-
実行したジョブの結果やJP1/IT Desktop Management 2に異常が発生したことをJP1イベントとしてJP1/IMに通知するかどうか、ジョブや指令の正常終了、エラー発生を通知するかどうかなどについて設定します。
- 障害関連
-
ログの世代管理数、ログエントリの出力行数、Windows NTのイベントビューアに出力するメッセージの種別などについて設定します。
- 監査ログ
-
出力する監査ログの粒度を設定します。
-
[セットアップを終了します]画面で、[OK]ボタンをクリックします。
[セットアップを終了します]画面に、[コンポーネントを登録する]、[コンポーネントを自動的にアップデートする]、および[コンポーネントをパッケージとして登録する]が表示され、チェックできる場合があります。これらは、セットアップの実行タイミングやセットアップの種類で表示される項目が変わります。
- [コンポーネントを登録する]が表示された場合
-
インストールセットを作成する場合、または管理用サーバからITDM互換配布でコンポーネントを配布する場合にチェックします。チェックすると、[セットアップを終了します]画面が閉じたあとに[コンポーネントの登録]画面が表示されます。[コンポーネントの登録]画面でフォルダに登録するコンポーネントを指定してください。
- [コンポーネントを自動的にアップデートする]が表示された場合
-
バージョンアップ時に、エージェントがインストールされている機器のコンポーネントを自動的にアップデートする場合にチェックします。
- [コンポーネントをパッケージとして登録する]が表示された場合
-
コンポーネントをパッケージとして登録する場合にチェックします。自動的にアップデートしない場合でも、コンポーネントをパッケージとして登録してITDM互換配布で配布することでアップデートできます。
これらの設定は、セットアップ終了後でも設定できます。セットアップ終了後に設定したい場合は、[スタート]メニューから[コンポーネントの登録]を起動してください。
コンポーネントのアップデートについては、「5.8 コンポーネントのアップデート方法」を参照してください。
セットアップが完了し、設定した内容で管理用サーバが動作するようになります。
- ヒント
-
カスタムインストール後に初めてセットアップする場合、セットアップ時にデータベースが新規作成されます。