付録N.1 08-00以前のバージョンからの移行手順
08-00以前のバージョンのSSOから最新バージョンのSSOに移行するときの移行手順について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 前提条件
移行時の前提条件を次に示します。
(a) 移行元サーバ
JP1/Cm2/SSOおよびJP1/Cm2/SSO - Report Featureのバージョンは,07-00以降かつ09-00より前であることが前提です。
(b) 移行先サーバ
-
最新バージョンのSSOの新規インストールが完了していることが前提です。なお,移行が完了するまでSSOは起動しないでください。
-
リソース収集データベースのデータを移行する場合は,移行先サーバのホスト名およびIPアドレスが,移行元サーバと同じであることが前提です。ただし,ssoextractlog -logfileコマンドによるデータ抽出だけを目的とした移行の場合は,ホスト名およびIPアドレスが同一である必要はありません。
(2) 移行対象ファイル
移行対象のファイルを次に示します。
(a) UNIXの場合
項番 |
分類 |
移行元製品名 |
ファイル |
移行元ファイルパス※1 |
移行先ファイルパス |
---|---|---|---|---|---|
1 |
定義・設定ファイル |
SSO |
全監視アプリケーション設定の格納ファイル |
$SSO_CONF/ssoap.conf |
移行元と同じ |
2 |
全プロセス監視条件設定の格納ファイル |
$SSO_CONF/ssoapmon.conf |
|||
3 |
ssoapmon動作定義ファイル |
$SSO_CONF/ssoapmon.def |
|||
4 |
全リソース収集条件設定の格納ファイル |
$SSO_CONF/ssocollectd.conf |
|||
5 |
ssocollectd動作定義ファイル |
$SSO_CONF/ssocollectd.def |
|||
6 |
ssocolmng動作定義ファイル |
$SSO_CONF/ssocolmng.def |
|||
7 |
イベント送信先定義ファイル |
$SSO_CONF/ssodest.conf |
|||
8 |
GUI定義ファイル |
$SSO_CONF/ssogui.conf |
|||
9 |
SNMP定義ファイル |
$SSO_CONF/ssosnmp.conf |
|||
10 |
TCPエージェント定義ファイル |
$SSO_CONF/ssotcpagent.conf |
|||
11 |
しきい値定義ファイル |
$SSO_CONF/ssothreshold.conf |
|||
12 |
ユーザリソース設定ファイル群 |
$SSO_CONF/rsc/user* |
|||
13 |
ユーザリソースのリソースアイコンファイル群 |
$SSO_IMAGE/user* |
|||
14 |
収集条件定義ファイル |
任意 |
任意 |
||
15 |
監視AP定義ファイル |
||||
16 |
監視サーバ定義ファイル |
||||
17 |
監視条件定義ファイル |
||||
18 |
グループ定義ファイル |
||||
19 |
ユーザリソース定義ファイル |
||||
20 |
監視状態定義ファイル |
||||
21 |
収集状態定義ファイル |
||||
22 |
しきい値検証定義ファイル |
||||
23 |
SSO-RF |
レポート定義ファイル群 |
$SSORF_CONF/rpt/* |
$SSO_CONF/rpt/* |
|
24 |
ssorptd動作定義ファイル |
$SSORF_CONF/ssorptd.def |
$SSO_CONF/ssorptd.def |
||
25 |
レポート定義ファイル(ssodemandrptコマンドで指定するファイル) |
任意 |
任意 |
||
26 |
リソース収集データベース |
SSO |
リソース収集データベース |
$SSO_DB/Coll/* |
移行元と同じ※2 |
27 |
レポートファイル |
SSO-RF |
レポートファイル |
$SSORF_DB/Report/* |
$SSO_REPORT/* |
28 |
レポートファイル(ssodemandrptコマンドで作成したファイル) |
任意 |
任意 |
(b) Windowsの場合
項番 |
分類 |
移行元製品名 |
ファイル |
移行元ファイルパス※1 |
移行先ファイルパス |
---|---|---|---|---|---|
1 |
定義・設定ファイル |
SSO |
全監視アプリケーション設定の格納ファイル |
$SSO_CONF\ssoap.conf |
移行元と同じ |
2 |
全プロセス監視条件設定の格納ファイル |
$SSO_CONF\ssoapmon.conf |
|||
3 |
ssoapmon動作定義ファイル |
$SSO_CONF\ssoapmon.def |
|||
4 |
全リソース収集条件設定の格納ファイル |
$SSO_CONF\ssocollectd.conf |
|||
5 |
ssocollectd動作定義ファイル |
$SSO_CONF\ssocollectd.def |
|||
6 |
ssocolmng動作定義ファイル |
$SSO_CONF\ssocolmng.def |
|||
7 |
イベント送信先定義ファイル |
$SSO_CONF\ssodest.conf |
|||
8 |
GUI定義ファイル |
$SSO_CONF\ssogui.conf |
|||
9 |
SNMP定義ファイル |
$SSO_CONF\ssosnmp.conf |
|||
10 |
TCPエージェント定義ファイル |
$SSO_CONF\ssotcpagent.conf |
|||
11 |
しきい値定義ファイル |
$SSO_CONF\ssothreshold.conf |
|||
12 |
ユーザリソース設定ファイル群 |
$SSO_CONF\rsc\user* |
$SSO_CONF\rsc\user* |
||
13 |
ユーザリソースのリソースアイコンファイル群 |
$SSO_IMAGE\user* |
$SSO_IMAGE\user* |
||
14 |
収集条件定義ファイル |
任意 |
任意 |
||
15 |
監視AP定義ファイル |
||||
16 |
監視サーバ定義ファイル |
||||
17 |
監視条件定義ファイル |
||||
18 |
グループ定義ファイル |
||||
19 |
ユーザリソース定義ファイル |
||||
20 |
監視状態定義ファイル |
||||
21 |
収集状態定義ファイル |
||||
22 |
しきい値検証定義ファイル |
||||
23 |
SSO-RF |
レポート定義ファイル群 |
$SSORF_CONF\rpt\* |
$SSO_CONF\rpt\* |
|
24 |
ssorptd動作定義ファイル |
$SSORF_CONF\ssorptd.def |
$SSO_CONF\ssorptd.def |
||
25 |
レポート定義ファイル(ssodemandrptコマンドで指定するファイル) |
任意 |
任意 |
||
26 |
リソース収集データベース |
SSO |
リソース収集データベース |
$SSO_DB\Coll\* |
移行元と同じ※2 |
27 |
レポートファイル |
SSO-RF |
レポートファイル |
$SSORF_DB\Report\* |
$SSO_REPORT\/* |
28 |
レポートファイル(ssodemandrptコマンドで作成したファイル) |
任意 |
任意 |
(3) 移行手順
移行手順を次に示します。なお,移行作業はroot権限(UNIXの場合)またはAdministrator権限(Windowsの場合)を持つユーザが実施してください。
(a) 移行元サーバでの作業
-
SSOを停止する。
SSOのウィンドウが開いている場合は,ウィンドウを閉じます。また,SSOが動作している場合は,次のコマンドを実行してSSOを停止します。
ovstop ssotopo
-
移行先サーバに移行対象ファイルを転送する。
移行対象ファイルについては,「(2) 移行対象ファイル」を参照してください。
(b) 移行先サーバでの作業
-
移行元サーバから転送された移行対象ファイルを移動する。
ファイルの移動先については,「(2) 移行対象ファイル」を参照してください。
移行先サーバのOSがUNIXの場合は,移行対象ファイルの移動時に,ファイルの所有者,グループ,およびアクセス権を設定し直す必要があります。ファイルの所有者,グループ,およびアクセス権を次の表に示します。
表N‒3 移行対象ファイルの設定内容 所有者
グループ
アクセス権
bin
bin
-rw-r--r-- (0644)
なお,移行先ファイルパスが任意のファイルについては,表N-3に示す所有者やグループ以外にもアクセス権を付与できます。
-
必要に応じて,定義ファイルや設定ファイルを変更する。
移行先サーバの環境や,移行後のシステムの運用方法に合わせて,定義ファイルや設定ファイルを変更します。
(4) 注意事項
移行時の注意事項を次に示します。
-
移行元と移行先のOSが異なる場合,次のことに注意してください。
- UNIXからWindowsへ移行する場合
-
移行できます。テキスト形式の移行対象ファイルの改行コードが異なりますが,SSOの動作には影響しません。必要に応じて改行コードを変更してください。
- WindowsからUNIXへ移行する場合
-
次に示すファイルを移行できます。
・ユーザリソース設定ファイル群
・ユーザリソースのリソースアイコンファイル群
また,そのほかの移行対象ファイルについては,改行コードを変更することで移行できます。
ただし,リソース収集データベースは移行できません。
- UNIXから別のUNIXへ移行する場合
-
移行できます。
-
移行元サーバと移行先サーバの言語環境が異なる場合は,移行した定義ファイル内に,日本語またはマルチバイトコードの文字が含まれていることがあります。必要に応じて,移行先サーバの言語環境に合わせて修正してください。
-
移行元サーバと移行先サーバのレポート出力言語が異なる場合は,レポート出力言語を変更してレポートを作成し直してください。
レポートを作成する操作については,「4.8 レポート条件の設定およびレポートファイルの作成」を参照してください。
-
シンボル表示機能および代行監視機能に関する定義情報や設定情報は,移行先サーバでは無視されます。
-
09-00以降のバージョンでは,SSOのSNMP定義ファイル(ssosnmp.conf)の各キーのデフォルト値は,NNMの設定値ではなくSSO独自の値に変更になっています。必要に応じて,指定を省略している個所を見直してください。
-
09-00以降のバージョンでは,SSOのイベント送信先定義ファイル(ssodest.conf)に「イベント種別」という項目が追加されています。NNMiが存在しないホストに対してSNMPトラップを発行する場合は,イベント種別に「2」を設定してください。
イベント送信先定義ファイルについては,「7.3.13 イベント送信先定義ファイル(ssodest.conf)」を参照してください。
-
09-00以降のバージョンでは,次の表に示すSSOの動作定義ファイルのキーが廃止されます。移行した動作定義ファイルにこれらのキーが記述されている場合は,SSOを起動する前に削除してください。削除しなかった場合は,該当するデーモンプロセス起動時にエラーとなります。
表N‒4 09-00以降のバージョンで廃止される動作定義ファイルのキー 動作定義ファイル名
キー名
ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)
compound-symbol:
symbol-restraint:
source-name:
ssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)
compound-symbol:
-
09-00以降のバージョンでは,次の表に示すSSOの動作定義ファイルのキー値については設定不要です。また,一部のキー値については,デフォルト値や動作仕様を変更しています。このため,これらのキー値については,特に必要がなければ設定しないようにしてください。
表N‒5 09-00以降のバージョンでは設定不要の動作定義ファイルのキー 動作定義ファイル名
キー名
09-00での変更点
ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)
client-polling:
−
gui-cmd-exclusive:
デフォルト値を,「on」から「off」に変更しました。
log-level:
−
APM-command-timeout:
−
ssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)
client-polling:
−
gui-cmd-exclusive:
デフォルト値を,「on」から「off」に変更しました。
log-level:
−
unmanage-strange-instance:
−
ssocollectd動作定義ファイル(ssocollectd.def)
client-polling:
−
counter-inschg-skip:
-
指定値に「all」を追加しました。「all」を指定すると,収集中にインスタンス数が変化したすべてのユーザリソースの収集をスキップします。
-
デフォルト値を「none」から「all」に変更しました。
counter-lap-skip:
「off」を指定したときの動作(サブリソース値の計算方法)を,次のとおり変更しました。
- 変更前
-
今回のMIB値
- 変更後
-
MIB最大値
-前回のMIB値
+今回のMIB値
+1
ssorptd動作定義ファイル(ssorptd.def)
client-polling:
−
-
-
11-00以降のバージョンでは,次の表に示すSSOの動作定義ファイルのキー値について,デフォルト値を変更しています。このため,11-00以降のバージョンに移行する場合は,デフォルト値未満の値を設定することは推奨しません。
表N‒6 11-00以降のバージョンで変更となった動作定義ファイルのキー 動作定義ファイル名
キー名
11-00での変更点
ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)
event-lost-limit:
デフォルト値を「50」に変更しました。