付録H.1　disco.NoVLANIndexing

SYNOPSIS

disco.NoVLANIndexing

DESCRIPTION

NNMi が管理対象ネットワーク内のスイッチ間のレイヤー2 接続の状況を知る方法の一つは，各スイッチからdot1dTpFdbTable（FDB）を読み出すことです。しかし，Cisco製スイッチの場合は，FDB全体を読み出すためにVLAN Indexingを使用する必要があります。VLAN Indexingを使用することで，NNMiはCisco製スイッチに設定された各VLANのFDBをその都度読み出します。各デバイス上に設定されているVLANの数が多い場合は，VLAN Indexingを使用したFDBの読み出しは，完了までに非常に長い時間がかかり，場合によっては数時間かかることもあります。

Cisco製スイッチは，多くの場合，Cisco Discovery Protocol（CDP）を使用する設定になっています。CDPは，レイヤー2接続の状況を知るためのより優れた方法と考えられています。ネットワークのコアに位置する大規模なスイッチには，多数のVLAN が設定されている場合があります。こうしたスイッチでは，通常はスイッチ自身に直接接続されているエンドノードがありません。管理対象スイッチにエンドノードが直接接続されていない場合，こうした大規模なスイッチではFDBの収集を抑制する設定にした方が良いかもしれません。FDBの収集を抑制しても，NNMiはCDPから収集したデータを使用してレイヤー2の検出を実行できます。VLAN Indexingを抑制する対象としては，まず，こうした大規模なスイッチが最初の候補となります。一方，ネットワークの端に位置し，多数のエンドノードが接続されている小規模なスイッチ（多くの場合，アクセススイッチと呼ばれます）では，VLAN Indexingを抑制しないでください。

VLAN Indexingを抑制するようにNNMiを設定できます。これを行うには，NNMiの管理者は，disco.NoVLANIndexingファイルを作成する必要があります。このファイルの名前は大文字と小文字を区別します。disco.NoVLANIndexingファイルは，ovjbossプロセスの起動時に読み込まれます。NNMi管理者がovjbossプロセスの起動後にdisco.NoVLANIndexingファイルを変更した場合，その変更は次にovjbossプロセスが起動されるまで有効になりません。disco.NoVLANIndexingファイルは初期状態では用意されていません。disco.NoVLANIndexingファイルが存在しない場合はこの機能が無効になるため，NNMiはVLAN Indexingを使用し，すべてのデバイスについてFDBテーブル全体を収集しようとします。

disco.NoVLANIndexingファイルには，IPアドレス，IPアドレスの範囲およびコメントを記述できます。コメントは，ポンド（ハッシュ）記号（#）と，#から行末までのすべての文字で構成されます。NNMiでは空白行はコメントとして扱われます。IPアドレスは，IPバージョン4の場合は標準のドット付き10進数表記，IPバージョン6の場合は標準形式（RFC 2373）で指定します。

IPアドレス範囲のフォーマットの詳細については，NNMiヘルプ［領域のアドレス範囲を設定する］を参照してください。

リストされているIPアドレスのどれかとノードの管理アドレスが一致する場合，そのノードは一致ノードと見なされます。ノードに設定されているほかのIPアドレスは考慮されません。ノードがdisco.NoVLANIndexingファイルに含まれるアドレスのどれかに一致すると，NNMiはデフォルトのFDB（@vlan-id のサフィックスが追加されていないコミュニティ文字列を使用してアクセス可能なFDB）だけを収集します。

FDB全体の収集を無効にすると，管理ネットワークのレイヤー2マップのレイアウトが不正確になる場合があります。どのスイッチをdisco.NoVLANIndexingファイルに含めるかについて，慎重に検討してください。

EXAMPLES

disco.NoVLANIndexingファイルの例を次に示します。

#This entry suppresses VLAN-indexing for the node whose management address is 10.2.37.149
10.2.37.149

192.168.100-101.1 #This entry causes the nodes 192.168.100.1 and 192.168.101.1 to be skipped, too

# Here are some examples of IPv6 addresses and ranges:
   2136::8:800:200C:417a
   fd01::a352:1245:fc4B
   2001:D88:2:0:a07:ffff:0a01:3200-37ff

AUTHOR

disco.NoVLANIndexing was developed by Micro Focus.

FILES

• Windows：%NnmDataDir%shared\nnm\conf\disco\disco.NoVLANIndexing

• Linux：$NnmDataDir/shared/nnm/conf/disco/disco.NoVLANIndexing

SEE ALSO

詳細については，『NNMiの保守』の章およびNNMiヘルプ［領域のアドレス範囲を設定する］を参照してください。