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JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


付録G.62 ovstop

NNMi 管理対象プロセスの停止

SYNOPSIS

ovstop [ [-c] [-d] [-v] [ managed_process_names...] ] [ [-failover|-nofailover|-cluster] ]

DESCRIPTION

ovstopはNNMi監視対象プロセスを停止します。ovstop は停止要求(OVS_REQ_STOP)をプロセス管理プロセス(Linuxオペレーティングシステム)またはサービス(Windowsオペレーティングシステム)であるovspmdに送信します。一つ以上の managed_process_name引数で呼び出された場合,ovstop は最初に依存プロセスの一つを停止してから,指定した管理対象プロセスを停止します。引数なしで呼び出された場合,または名前付き引数の一つがovspmd である場合,ovstopovspmd 自身を含む現在実行中のすべての管理対象プロセスを停止します。

LRFで指定したタイムアウト時間内に管理対象プロセスがovstop要求に対して応答しない場合,ovspmdはプロセスに終了信号をSIGTERMSIGKILL(kill参照)の順で送信することによってプロセスを強制終了します。ovstopが強制終了を報告するのは,-vまたは-cオプションを使用している時(例えばovstop -v [managed_process_name])だけですので注意してください。停止要求時に管理対象プロセスがタイムアウトした場合は,すぐにタイムアウト値を大きくするとよいでしょう。プロセスがovstop要求に応答するまでovspmdが待つ時間(秒)を大きくするには,%NNM_LRF%\ov*(Windowsオペレーティングシステム)または$NNM_LRF/ov*(Linuxオペレーティングシステム)の指示に従ってください。

ovstartとは異なり,ovstopovspmdが既に起動中ではなくてもこれを起動しません。

管理対象プロセスはovaddobjによってローカル登録ファイルの情報から構成されます。管理対象プロセスは,その管理対象プロセスを記述しているLRFの第1フィールドによって命名されます。ovstartと同様,ovstopはLRFにある依存情報を使用します。ほかの管理対象プロセスが,停止している管理対象プロセスに依存する場合,ovspmdは依存関係を記録し,適切なすべての管理対象プロセスをLRFの依存順序とは逆の順序で終了します。

ovstopはWindowsオペレーティングシステムの管理者またはLinuxオペレーティングシステムのrootが実行する必要があります。

OVs_DAEMONプロセスがLRFエントリ内のStop Commandを用いて構成される場合,ovstopはコマンドを実行します。この機能はovspmdとはもう連絡していないプロセスの停止に使用します。Stop Commandは必要に応じてプロセスの開発者が提供し,構成します。

前回のovstart操作で起動されたNNMi管理対象プロセスの名前は,ovstatus -cコマンドの実行によって取得できます。

ovstop ovjbossコマンドはJbossアプリケーションサーバーおよびJboss内で一緒に展開されたすべてのNNMiサービスを停止します。Jboss展開されたNNMiサービスの名前はovstatus -v ovjbossコマンドの実行によって取得できます。ovstop ovjbossの実行によって,すべてのNNMiサービスの停止のみが可能です。一部のNNMiサービスをほかのNNMiサービスとは無関係に個別に停止するということはサポートしていません。

NNMiクラスタ(nnmcluster参照)用に構成されたノードでovstopを使用した場合,ovstopの動作は上記とは異なります。具体的に言うと,ovstop(パラメータ指定なし)は"nnmcluster -disable -shutdown"コマンドとまったく同じ動作をします。

NNMiクラスタ環境では,ovstopは(バックグラウンドのNNMiクラスタにシャットダウン信号を送信後)すぐに返ります。次にnnmclusterコマンドが,スタンバイクラスタノードへのNNMiサービスのフェイルオーバーの契機となり得るNNMiプロセスをシャットダウンします。ovstatusの出力を監視して,NNMiプロセスがシャットダウンを完了したかどうか判断してください。

NNMiクラスタ環境では,ovstopが認識するコマンドラインオプションは-failover, -nofailover,-clusterだけです。

なお,NNMiクラスタ属性をきめ細かく制御するために,nnmclusterコマンドを直接使用してください。NNMiクラスタ環境でのovstopコマンドは,よく知られたコマンドを使ってNNMiサービスをシャットダウンする場合の便宜のために提供されています。

Parameters

ovstopコマンドは,次のオプションをサポートします。オプションではない第1引数と,以降のすべての引数は停止させる管理対象プロセスの名前として解釈され,停止要求でovspmdに渡されます。

-c

各管理対象プロセスの成否に関する1行分の情報を作成します。

-d

ovspmdへの連絡と停止要求の送信,および通信チャネルの閉鎖を含む処理の重要な段階を報告します。

-v

各管理対象プロセスの成否に関する複数行の情報を作成します。

-failover

(NNMiクラスタのみ)ローカルNNMiノード(アクティブノードである場合)に各NNMiプロセスをシャットダウンさせ,NNMiクラスタプロセスを終了します。同時に,自動フェイルオーバーを有効にしてNNMiサービスがスタンバイノードに移動するようにします。

-nofailover
(NNMiクラスタのみ)ローカルNNMiノード(アクティブノードである場合)に各NNMiプロセスをシャットダウンさせ,NNMiクラスタプロセスを終了します。同時に,自動フェイルオーバーを無効にしてNNMiサービスがスタンバイノードに移動しないようにします。
-cluster
(NNMiクラスタのみ)NNMiクラスタ内の全ノードをシャットダウンさせます。スタンバイノードのNNMiクラスタプロセスは最初にシャットダウンされ,次にアクティブノードがNNMiサービスを停止し,最後に現用ノードのNNMiクラスタプロセスがシャットダウンします。

RETURN VALUE

ovstopは,停止に成功しなかった管理対象プロセス数を示す状態で終了します。要求されたすべての管理対象プロセスが停止に成功した場合,ovstopはステータス0(ゼロ)で終了します。

DIAGNOSTICS

ovstopは特定のコマンドラインエラー(特に引数過多)およびシステムエラーを報告します。メッセージの先頭には「ovstop:」が付与され,内容が一目瞭然であることを目的としています。ovstopovspmdから受信したエラーメッセージも出力します。これらのメッセージの先頭には「ovspmd:」が付与されます。ovstopはサポートしていないオプションは無視します。

管理対象プロセスの状態がPAUSED,PAUSE_ERROR,PAUSE_TIMEOUT,RESUME_ERROR,RESUME_TIMEOUT,またはDEPENDENCY_ERRのいずれかである場合,その管理対象プロセスは停止されます。ただし,警告メッセージが印刷されて,実行中状態ではないプロセスに対してovstopが使われたことを通知します。

ovspmdは複数の要求(ovstart,ovstop,ovstatus)を一度に処理できることに注意してください。これらのコマンドのどれかが処理中の場合,新規要求は前回のコマンドが完了するまでタイプ別に待ち行列に入れられます。

AUTHOR

ovstop was developed by Micro Focus.

FILES

次に示す環境変数は,お使いのシェルおよびプラットフォーム要件に応じて確立された汎用パス名を表します。お使いのプラットフォームおよびシェルの汎用パス名については,nnm.envvarsリファレンスページを参照してください。

次に示すファイルの環境変数の使用については,nnm.envvarsリファレンスページを参照してください。

Windows:
%NNM_BIN%\ovstop
%NNM_BIN%\ovspmd
Linux:
$NNM_BIN/ovstop
$NNM_BIN/ovspmd

EXTERNAL INFLUENCES

Environmental Variables

$LANGは,国際化変数LC_ALLLC_CTYPELC_MESSAGESが未設定,NULL,または無効な場合にデフォルト値を提供します。

$LANGが未設定,NULL,または無効な場合,デフォルト値のC(Windows の場合English_UnitedStates.1252)が使用されます。

LC_ALL(または$LANG)はovspmdが起動したほかのすべてのプロセスのロケールを決定します。

LC_CTYPEは,テキストをシングルバイト文字,マルチバイト文字,あるいはその両方として解釈すること,文字の分類は印刷可能とすること,正規表現の文字クラス表現によって文字を一致させることを決定します。

LC_MESSAGESは,メッセージを表示する言語を決定します。

NNMi Cluster

com.hp.ov.nms.cluster.name%NNM_DATA%\shared\nnm\conf\props\nms-cluster.properties ファイル(Windows オペレーティングシステムの場合)または,$NNM_DATA/shared/nnm/conf/props/nms-cluster.properties ファイル(Linux オペレーティングシステムの場合)で定義されている場合,ovstop は停止を nnmcluster コマンドに任せます。

SEE ALSO

ovstatus, ovstart, ovspmd, nnmcluster.