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JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


10.3.8 ディレクトリサービスへのSSL接続を設定する

注意

NNMi 11-50以降のバージョンでは,証明書を保存するためにPublic Key Cryptography Standards (PKCS) #12リポジトリが導入されています。NNMi 11-50以降の新しいインスタンスをシステムにインストールすると,新しいPKCS #12ファイルベースの証明書管理方法を利用できます。以前のバージョンのNNMiからアップグレードした環境では,引き続きJKSリポジトリが証明書の格納に使用されます。

アップグレードした環境で,PKCS #12リポジトリに移行するには,「10.2 アップグレードされたNNMi環境で新しいキーストアーを使用するための設定」の手順に従います。

デフォルトでは,ディレクトリサービス通信を有効にすると,NNMiは,ディレクトリサービスからデータを取得するときにLDAPプロトコルを使用します。ディレクトリサービスでSSL接続が必要な場合は,SSLプロトコルを有効にして,NNMiとディレクトリサービスの間を流れるデータを暗号化する必要があります。

SSLでは,ディレクトリサービスホストとNNMi管理サーバーの間で信頼関係を確立する必要があります。この信頼関係を確立するには,証明書をNNMiトラストストアーに追加します。証明書は,ディレクトリサービスホストの識別情報をNNMi管理サーバーに示すものです。

SSL通信用のトラストストアー証明書をインストールするには,次の手順を実行します。

  1. ディレクトリサーバーから会社のトラストストアー証明書を取得します。

    ディレクトリサービス管理者からこの証明書のテキストファイルのコピーを入手できます。

    なお,トラストストアー証明書の所有者CNは,ディレクトリサーバーのホスト名と一致している必要があります。

  2. NNMiトラストストアーが格納されているディレクトリに移動します。

    • Windowsの場合:%NnmDataDir%shared\nnm\certificates

    • Linuxの場合:$NnmDataDir/shared/nnm/certificates

    certificatesディレクトリから,この手順のコマンドすべてを実行します。

  3. 会社のトラストストアー証明書をNNMiトラストストアーにインポートします。

    メモ

    LDAPディレクトリサーバーのルートCA証明書(中間証明書なし)をNNMiトラストストアーにインポートします。

    複数のLDAPディレクトリサーバーのルートCA証明書をインポートする必要がある場合,2個目以降をインポートする際に,手順中の「nnmi_ldap」を,任意の名称に置き換えてください(例:nnmi_ldap2)。

    1. 次のコマンドを実行します。

      Windowsの場合:

      %NnmInstallDir%bin\nnmkeytool.ovpl -import -alias nnmi_ldap -storetype PKCS12 -keystore nnm-trust.p12 -storepass ovpass -file <Directory_Server_Certificate.txt>

      Linuxの場合:

      $NnmInstallDir/bin/nnmkeytool.ovpl -import -alias nnmi_ldap -storetype PKCS12 -keystore nnm-trust.p12 -storepass ovpass -file <Directory_Server_Certificate.txt>

      <Directory_Server_Certificate.txt>は,会社のトラストストアー証明書です。

    2. 証明書の信頼を確認するメッセージが表示されたら,yと入力します。

      証明書をトラストストアーにインポートするときの出力例

      このコマンドによる出力形式は次のとおりです。

      Owner:CN=NNMi_server.example.com
      Issuer:CN=NNMi_server.example.com
      Serial number:494440748e5
      Valid from:Tue Oct 28 10:16:21 MST 2008 until:Thu Oct 04 11:16:21 MDT 2108
      Certificate fingerprints:
      MD5:29:02:D7:D7:D7:D7:29:02:29:02:29:02:29:02:29:02
      SHA1:C4:03:7E:C4:03:7E:C4:03:7E:C4:03:7E:C4:03:7E:C4:03
      Trust this certificate?[no]:y
      Certificate was added to keystore
      
  4. トラストストアーの内容を確認します。

    Windowsの場合:

    %NnmInstallDir%bin\nnmkeytool.ovpl -list -storetype PKCS12 -keystore nnm-trust.p12 -storepass ovpass

    Linuxの場合:

    $NnmInstallDir/bin/nnmkeytool.ovpl -list -storetype PKCS12 -keystore nnm-trust.p12 -storepass ovpass

    トラストストアーの出力例

    トラストストアーの出力形式は次のとおりです。

    Keystore type:PKCS12
    Keystore provider:SunJSSE
    Your keystore contains 1 entry
    nnmi_ldap, Nov 14, 2008, trustedCertEntry,
    Certificate fingerprint (MD5):29:02:D7:D7:D7:D7:29:02:29:02:29:02:29:02:29:02
    
    ヒント

    トラストストアーには複数の証明書を含めることができます。

  5. 次のコマンドを実行して,NNMiを再起動します。

    ovstop
    ovstart
重要

高可用性(HA)でファイルの変更を行うとき,クラスターの両方のノードに変更を加える必要があります。変更によってNNMi管理サーバーを停止して再起動する必要がある場合,ノードをメンテナンスモードにしてからovstopコマンドおよびovstartコマンドを実行する必要があります。詳細については,「19.6.1 NNMiをメンテナンスモードにする」を参照してください。