Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


2.1.3 インストール終了後の作業

NNMiのインストール後に必要な作業を説明します。OSの種類に関わらず実施してください。

〈この項の構成〉

(1) ウイルス対策ソフトウェアのウイルスチェック除外設定をする

ウイルス対策ソフトウェアの影響で,NNMiが使用しているファイルおよびディレクトリに対するファイルアクセスに,排他制御によるロックが掛かることがあります。この影響で,NNMiサービスの起動失敗や異常終了,またはコマンドの実行が遅延することがあります。NNMiの稼働中にウイルスチェックをする場合は,次のディレクトリ配下をチェック対象から外してください。

Windowsの場合
  • NNMiのインストールディレクトリ

  • NNMiのデータディレクトリ

  • <drive>:\Program Files\Hitachi\Cm2NNMi(存在しない場合があります)

  • <HA_mount_point>\NNM(クラスタ構成の場合)
Linuxの場合
  • /opt/OV
  • /var/opt/OV
  • <HA_mount_point>/NNM(クラスタ構成の場合)

NNMiの停止中にウイルスチェックをしてNNMiを再起動する場合は,上記のディレクトリに対するウイルスチェックが完了したことを確認してから起動してください。

(2) NNMiのシステムアカウントのパスワードを設定する

NNMiコンソールに最初にサインインするためのアカウントのパスワードを設定します。パスワードの設定には,nnmchangesyspw.ovplスクリプトを使用します。nnmchangesyspw.ovplスクリプトを引数なしで実行し,メッセージに従ってパスワードを登録してください。

メモ

システムアカウントは,インストールプロセスで作成する特別な管理者アカウントです。NNMiコンソールへ最初にサインインするときに使用します。NNMiコンソールで管理者ロールのユーザーを作成したあとは,通常は使用しません。システムアカウントはインストール終了後も有効ですが,コマンドラインの実行や復旧目的にだけ使用されます。システムパスワードの設定または変更方法については,「1.5.5 システムアカウントのパスワードの設定」を参照してください。

(3) 言語環境を設定する(Linuxの場合だけ)

OSの設定などによっては,マシンのリブート時にovstartコマンドがLANG=Cで自動的に起動される場合があります。この場合,バックグラウンド・プロセスでは英語のメッセージが出力されます。英語のメッセージの出力を回避するためには,システム起動時にovstartコマンドがサポートしているロケールで起動されるように,次の設定を行います。

設定手順

ovstartコマンドが NNMiインストール時の言語で起動されるように,次の設定を行ってください。

[設定個所]
  • systemd でサービスを管理しているディストリビューションの場合

    /opt/OV/bin/netmgt ファイル内の /opt/OV/bin/ovstart の前

    /opt/OV/bin/nettrap ファイル内の /opt/OV/bin/ovstart nnmtrapreceivermd の前

  • それ以外のディストリビューションの場合

    /etc/init.d/netmgt ファイル内の /opt/OV/bin/ovstart の前

    /etc/init.d/nettrap ファイル内の /opt/OV/bin/ovstart nnmtrapreceivermd の前

[設定内容]

次のどちらかが記載されていることを確認し,必要であれば追加してください。

LANG=ja_JP.UTF-8
export LANG

または

LANG=zh_CN.utf8
export LANG

(4) Java最大ヒープサイズを確認する

インストール中に,物理メモリに応じてJava最大ヒープサイズ(-Xmx)の値が自動的に設定されます。リリースノートの「4. メモリ所要量およびディスク占有量」および「9.1 システム」を参考にして,-Xmxの値を見直してください。監視対象の規模に変更があった場合も,同様に見直してください。

(5) インシデントの自動トリム設定を確認する

NNMi 12-10以降,新規インストールの場合,インシデントの自動トリムが有効化されます。「21.20 古いSNMPトラップインシデントを自動でトリムする」を参考にして,自動トリムの有無,トリム実施のしきい値と削除量,削除対象の設定を見直してください。監視対象の規模に変更があった場合も,同様に見直してください。

(6) NNMiサービスを開始する

ovstartコマンドを実行して,NNMiサービスを開始します。

(7) 管理者ロールのアカウントを作成する

NNMiコンソールにサインインして,管理者ロールのアカウントを作成します。

  1. NNMiサインイン用ウィンドウを表示する。

    Webブラウザのアドレス入力用のウィンドウに次のURLを入力します。

    http://<fully_qualified_domain_name>:<port>/nnm/

    <fully_qualified_domain_name>は,NNMi 管理サーバーの完全修飾ドメイン名を表し,<port>は,インストール中に設定したNNMi WebサーバーのHTTPポート番号を表します。

  2. システムアカウントのユーザー名とパスワードを入力し,サインインボタンをクリックする。

  3. ユーザーアカウントを作成する。

    NNMiコンソールの[設定]ワークスペース>[セキュリティ][ユーザーアカウント][新規作成]アイコンをクリックします。名前とパスワードを入力してから,[保存して閉じる]アイコンをクリックしてユーザーアカウントを保存します。詳細については,NNMiヘルプの「ユーザーアカウントを設定する([ユーザーアカウント]フォーム)」を参照してください。

    重要

    名前は,1〜40文字までが入力できます。使用できる文字は,英数字(A-Z,a-z,0-9),ピリオド(.),アンダーライン(_),アットマーク(@),およびハイフン(-)です。

    パスワードは,1文字以上の任意の文字数が入力できます。使用できる文字は,英数字(A-Z,a-z,0-9),および半角記号です。

  4. ユーザーアカウントに管理者ロールを割り当てる。

    NNMiコンソールの[設定]ワークスペース>[セキュリティ][ユーザーアカウントのマッピング][新規作成]アイコンをクリックし,次の項目を指定します。

    • ユーザーアカウント:手順3で作成したユーザーアカウント

    • ユーザーグループ:NNMi管理者

    [保存して閉じる]アイコンをクリックしてマッピングを保存します。詳細については,NNMiヘルプの「ユーザーアカウントのマッピングタスク」を参照してください。

    重要

    ユーザーグループは新規に作成しないで,デフォルトのユーザーグループから選択してください。