19.6.1 NNMiをメンテナンスモードにする
メンテナンスモードは,NNMiのメンテナンス作業を行うために一時的にフェイルオーバーを抑止する機能です。
HA環境で実行するNNMiは,HA製品によってNNMiの稼働状態が監視されていて,NNMiが停止した場合,異常発生と判定されて別ノードにフェイルオーバーをします。このため,メンテナンス作業を行うために意図的にNNMiを停止してもフェイルオーバーが発生してしまいます。
メンテナンスモードでは,NNMiの監視を抑止することによってフェイルオーバーの発生を抑止します。これによってアクティブなクラスタノード上でovstartコマンドやovstopコマンドを実行してメンテナンス作業を行うことができます。なお,パッシブなクラスタノードではovstartコマンドやovstopコマンドは絶対に実行しないでください。
- 重要
NNMiを前提としている関連製品を実行している場合,NNMiだけをメンテナンスモードにしても関連製品に異常が起きるとフェイルオーバーが発生します。この場合は,関連製品を停止またはメンテナンスモード相当の状態にしてから,NNMiをメンテナンスモードにしてください。
(1) NNMiをメンテナンスモードにする
NNMiをメンテナンスモードにすると,NNMiの監視が無効になります。NNMiがメンテナンスモードになっていると,そのHAリソースグループのNNMiの停止や起動を行ってもフェイルオーバーは行われません。
NNMiをメンテナンスモードにするには,アクティブなクラスタノードで次のファイルを作成します。ファイルは空でかまいません。
Windows:%NnmDataDir%hacluster\<resource_group>\maintenance
Linux:$NnmDataDir/hacluster/<resource_group>/maintenance
(2) NNMiのメンテナンスモードを解除する
NNMiのメンテナンスモードを解除すると,NNMiの監視が再び有効になります。NNMiを停止すると,HAリソースグループはパッシブなクラスタノードへフェイルオーバーします。
HAリソースグループのメンテナンスモードの解除は,次の手順を実行します。
NNMiが正しく実行していることを確認する。
ovstatus -c
すべてのNNMiサービスで,[実行中]状態が表示される必要があります。
メンテナンスが開始される前にアクティブだったクラスタノードから,メンテナンスファイルを削除する。
メンテナンスファイルについては,「(1) NNMiをメンテナンスモードにする」を参照してください。