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JP1 Version 12 ネットワーク管理 基本ガイド


2.2.6 ノードグループの設定

ノードグループを定義すると,ノードグループごとのモニタリングの設定やノードグループ単位でのフィルタリングができるようになります。また,NNMiコンソールの初期画面として任意のノードグループを表示することもできます。

〈この項の構成〉

(1) ノードグループとは

ノードグループとは,検出したネットワーク機器をIPアドレスやデバイス種別などの条件でグループ化,階層化したものです。NNMiでは,Windowsやルーターなど,基本的な種別ごとに適切な設定がされたノードグループが標準で用意されています。ノードグループは,子ノードグループを定義することで6階層まで階層化できます。

また,検出したネットワーク機器をカテゴライズして表示させるマップ(ノードグループマップ)を作成できます。このノードグループマップを作成することで,トポロジマップよりも視点を絞ってネットワーク構成が把握できるようになるため,問題の発生個所を探しやすくなり,すばやく詳細を確認できます。

[図データ]

ノードグループマップの背景図は,画像ファイルを使って自由に設定できます。フロアのレイアウト図を設定するなど,目的に合わせた表示方法のカスタマイズによって,より効率的なネットワークの管理を支援します。

「重要なノード」ノードグループの使い方

NNMiには,標準で「重要なノード」ノードグループが設定されています。この「重要なノード」ノードグループには,重要なサーバやネットワーク機器を登録します。

「重要なノード」の応答がない場合に,デバイスは「ノード停止(NodeDown)」インシデントが発行されます。無応答時に,根本原因ではなくてもインシデントを通知したいノードがある場合は,「重要なノード」に登録してください。

「重要なノード」ノードグループに,子ノードグループを階層化して設定した場合や,他ノードグループに含まれるノードを追加した場合でも,インシデントが発行されます。

(2) ノードグループを設定する

ノードグループを設定すると,検出したノードをネットワーク構成に依存しないで自由にグループ化できます。ここでは,属性の値を指定してグループを設定する手順を説明します。

操作手順

  1. [設定]ワークスペース−[オブジェクトグループ]−[ノードグループ]をクリックします。

    [図データ]

  2. [図データ](新規作成)をクリックします。

  3. ノードグループの[名前]を設定します。

    (例)名前:システム部

    [ビューフィルターリストに追加]をチェックすると,[ノード]ビューや[インシデント]ビューの[<グループフィルターが空です>]に,作成するノードグループの名前が表示されます。

  4. [追加のフィルター]タブで,ノードグループに追加するノードの条件を指定します。

    [属性],[演算子]を選択して[値]を入力し,[追加]をクリックします。

    (例)属性:hostedIPAddress,演算子:between,値:10.208.102.2〜10.208.102.254

    指定した条件式が,[フィルター文字列]に追加されます。条件式を削除したい場合は,条件式を選択したあと,[削除]をクリックします。

    ヒント

    グループ化の条件は,IPアドレスの範囲,デバイスの種類,設置場所などを指定できます。SQLの演算子(between,in,likeなど)を使って柔軟な条件を設定することもできます。ノードグループは6階層までです。ノードグループは,次のように使用します。

    • ノードグループ用のマップを定義する:[ノードグループマップ]

    • ノードグループごとに監視方法を調整する:[モニタリングの設定]−[ノードの設定]

    • ノードグループ単位に性能監視する:[モニタリング]−[カスタムポーラー設定]−[カスタムポーラーポリシー]

  5. [図データ](保存して閉じる)をクリックします。

    [ノードグループ]ビューが閉じ,ノードグループが作成されます。

  6. 作成したノードグループの行を選択し,右クリックで[ノードグループの詳細]−[メンバーの表示(子グループを含む)]をクリックします。

    ノードグループに,対象として指定したノードが含まれていることを確認します。

  7. 目的のノードグループを右クリックし,[マップ]−[ノードグループマップ]を選択します。

    ノードグループがマップ形式で表示されます。

    メモ

    NNMiでは,演算子を使った設定以外にも,さまざまなグループ化の条件を用意しています。グループ化の条件を設定するタブと運用例を次に示します。

    設定するタブ

    設定項目

    運用例

    [デバイスフィルター]タブ

    • デバイスの種類

    • ベンダー

    など

    • デバイスの重要度に応じて監視する。

    • 機種ごとに適切な監視方法を設定する。

    • ルーターだけ表示するなど,条件を絞り込んで素早く状況を把握する。

    [追加のフィルター]タブ

    • hostedIPAddress(IP アドレス)

    • sysLocation(場所)

    など

    設置場所や組織の単位で,監視条件を設定したり,表示をフィルタリングしたりする。

    [追加のノード]タブ

    ホスト名

    • 特に重要なノードなどを個別に設定する。

    • 条件指定が難しいノードを設定する。

    [子ノードグループ]タブ

    子ノードグループ(階層順に設定)

    職場や地域ごとにノードグループを階層化する。

(3) ノードグループマップを設定する

ノードグループマップを設定すると,背景イメージに任意の画像を指定できます。また,[トポロジマップ]ワークスペースのマップ名一覧に,作成したノードグループマップを表示することもできます。

操作手順

  1. [設定]ワークスペース−[オブジェクトグループ]−[ノードグループ]をクリックします。

    [図データ]

  2. マップを設定したいノードグループを選択,右クリックでメニューを表示し,[マップ]−[ノードグループマップ]をクリックします。

  3. [ファイル]メニュー−[ノードグループマップの設定を開く]をクリックします。

  4. 設定したいノードグループを[ノードグループ]プルダウンメニューから選択します。

  5. [背景イメージ]タブで[背景イメージ]にマップの背景画像を設定します。

    [背景イメージ]には次のように入力します。

    (例)/nnmdocs/images/画像ファイル名

    Webブラウザで表示できるgif,png,jpgなどが指定できます。画像ファイルは,監視マネージャーの次のフォルダに格納します。

    • Windowsの場合

      インストール先データフォルダ¥shared¥nnm¥www¥htdocs¥images

    • Linuxの場合

      /var/opt/OV/shared/nnm/www/htdocs/images

  6. [トポロジマップ順序]を指定します。

    指定すると,作成したノードグループが[トポロジマップ]ワークスペースの[クイックアクセスマップ]フォルダに表示されるように設定できます。設定後,サインインし直すと表示されます。

  7. [重要なインシデントを示す]をチェックします。

    チェックすると,重要なインシデントが発生したときに,マップ上のアイコンが大きく表示され,問題発生個所が見つけやすくなります。

  8. 設定が終わったら[図データ](保存して閉じる)をクリックします。

  9. アイコンの位置を調整したあと,[図データ](マップを保存)をクリックします。

    アイコンの位置が保存されます。

次の作業

これで,ノードグループマップを設定できました。次は,モニタリング定義を設定しましょう。