Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Enterprise Applications


5.1 システムログ情報抽出機能の概要

PFM - Agent for Enterprise Applicationsで,SAPシステムで発生したイベントおよび障害を記録するシステムログ情報を定期的にテキストファイルに出力できます。PFM - Agent for Enterprise Applicationsのシステムログ情報抽出機能を使用すると,次のようなシステムログ情報をテキストファイルに出力できます。

テキストファイルに出力されたシステムログ情報は,ほかのプログラムと連携することで,SAPシステムの状態の監視に利用できます。ここでは,JP1/BaseとJP1/IMとの連携による状態監視の例を説明します。

JP1/Baseのログファイルトラップ機能を使用すると,システムログ情報をJP1イベントに変換できます。このJP1イベントをJP1/IMから監視することで,SAPシステムの状態をJP1/IMから監視できるようになります。

JP1/BaseおよびJP1/IMと連携してSAPシステムの状態を監視する例を,次の図に示します。

図5‒1 JP1/BaseおよびJP1/IMと連携してSAPシステムの状態を監視する例

[図データ]

PFM - Agent for Enterprise Applicationsがシステムログ情報を格納するファイルの形式には,次の2種類があります。

注意事項
  • 同一装置内前提ソフトウェア中のSAP NetWeaver PI 7.1またはSAP NetWeaver PI 7.1 EHP1のSAPシステムログを監視する場合は,SAPプロファイルに次のパラメーターを追加し,SAPシステムログの収集方法をHTTPからRFCに変更する必要があります。これは,SAPセントラルログ機能でのSAPローカルシステムログの収集方法が,デフォルトでHTTPとなっているためです。

    rslg/central/log/new = 0

    この設定をすると,HTTPが前提としているSAPセントラル機能が使用できなくなるので,変更前にSAPセントラル機能を使用しているアプリケーションへの影響を確認してください。なお,PFM - Agent for Enterprise Applicationsでは,SAPセントラル機能を使用しないため,この変更を実施しても影響はありません。

  • ご使用のSAPシステムのバージョンにより,メッセージテキストの最大が255バイトより少ない文字数で切れる場合があります。これはSAPシステムから返却されるメッセージテキストの最大長が異なるためです。

  • jr3slgetコマンド実行によるシステムログ情報抽出時,コマンド実行環境に環境変数TZが定義されていると,コマンドが異常終了したり,無効な期間のシステムログ情報が抽出されたりすることがあります。

    コマンド実行環境にはTZ環境変数を定義しないでください。適用されるタイムゾーンは,Windowsの「日付と時刻のプロパティ」で定義されたものとなります。