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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Enterprise Applications


3.6.3 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。

複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。

  1. インスタンス名を確認する。

    インスタンス環境で動作しているPFM - Agent for Enterprise Applicationsを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listコマンドを実行します。

    例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名を確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst list -key EAP 

    設定されているインスタンス名がo246bciSD500の場合,o246bciSD500と表示されます。

  2. 更新する情報を確認する。

    インスタンス環境で更新できる情報を,次に示します。

    表3‒18 PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス情報

    項目

    説明

    設定できる値

    デフォルト値

    SID

    監視対象となるSAPシステムID

    8バイト以内の半角文字列

    前回の設定値

    SERVER※1

    監視対象となるSAPインスタンス名(トランザクションコードSM51で確認できる,ダイアログサービスを持つSAPインスタンス名)

    20バイト以内の半角文字列

    前回の設定値

    ASHOST※1

    接続先アプリケーションサーバのホスト名(トランザクションコードSM51で確認できるSAPローカルホスト名)

    100バイト以内の半角文字列

    前回の設定値

    SYSNR

    SAPシステムのシステム番号を指定する。

    2バイト以内の半角数字

    前回の設定値

    CLIENT

    SAPユーザーが属するクライアント名(接続先ダイアログインスタンスに割り当てられているシステム番号)

    3バイト以内の半角数字

    前回の設定値

    USER

    SAPユーザー名※2

    12バイト以内の半角文字列

    前回の設定値

    EXTPWD

    SAPシステムへの接続に,拡張パスワードを使用するかどうかを指定する。

    YまたはNで指定する。

    • Y:拡張パスワードを使用する。

    • N:拡張パスワードを使用しない。

    前回の設定値

    PASSWD

    SAPユーザーのパスワード※2

    • 拡張パスワードを使用する場合:40バイト以内の半角文字列

    • 拡張パスワードを使用しない場合:8バイト以内の半角文字列

    前回の設定値(値は表示されません)

    DELAYCONNECT

    SAPシステムにいつ接続するかを指定する。

    YまたはNで指定する。

    • Y:パフォーマンスデータ収集時にSAPシステムに接続する。

      この場合,Agent Collectorサービスは,接続時のSAPシステムの稼働状況に関係なく起動される。

    • N:Agent Collectorサービス起動時にSAPシステムに接続する。

      この場合,Agent Collectorサービスは,接続時にSAPシステムが停止していると起動されない。

    前回の設定値

    注※1

    リモート監視機能を使用する場合,監視対象のSAPインスタンス名およびSAPシステムのホスト名を設定してください。

    注※2

    SAPユーザー名およびパスワードについては,「3.1.5(2) PFM - Agent for Enterprise Applicationsで使用するSAPユーザーの作成」を参照してください。

  3. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Enterprise Applicationsのサービスが起動されている場合は,停止する。

    jpcconf inst setupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。

  4. 更新したいインスタンス環境のPFM - Agent for Enterprise Applicationsを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。

    例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名o246bciSD500のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst setup -key EAP -inst o246bciSD500

    PFM - Agent for Enterprise Applicationsの場合,インスタンス名は任意ですが,管理のしやすさを考慮し,監視対象とするSAPシステムのインスタンス名と紐づくようにしてください。SAPシステムのインスタンスには,通常,「ホスト名_SAPシステムID_システム番号」という形式の名称が付けられています。

    ただし,jpcconf inst setupコマンドでは"_"を指定できません。例えば,SAPシステムのインスタンス名が"o246bci_SD5_00"の場合,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名を"o246bciSD500"としてください。

  5. SAPシステムのインスタンス情報を更新する。

    表3-18に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます(ただしPASSWDの値は表示されません)。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。

  6. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。

    サービスの起動方法および停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,サービスの起動と停止について説明している章を参照してください。コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。