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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Oracle


3.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更

PFM - Agent for Oracleで収集したパフォーマンスデータは,PFM - Agent for OracleのAgent StoreサービスのStoreデータベースで管理しています。ここではパフォーマンスデータの格納先の変更方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) jpcconf db defineコマンドを使用して設定を変更する

Storeデータベースで管理されるパフォーマンスデータの,次のデータ格納先ディレクトリを変更したい場合は,jpcconf db defineコマンドで設定します。Storeデータベースの格納先ディレクトリを変更する前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,jpcconf db defineコマンドの-moveオプションを使用してください。jpcconf db defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。

注※

Storeバージョン2.0使用時だけ設定できます。

jpcconf db defineコマンドで設定するオプション名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表3‒16 パフォーマンスデータの格納先を変更するコマンドの設定項目

説明

オプション名

設定できる値(Storeバージョン1.0)

設定できる値(Storeバージョン2.0)

デフォルト値

パフォーマンスデータの保存先ディレクトリ

sd

1〜127バイトの絶対パス

1〜222バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名

パフォーマンスデータのバックアップ先ディレクトリ

bd

1〜127バイトの絶対パス

1〜219バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/backup

パフォーマンスデータの部分バックアップ先ディレクトリ

pbd

1〜222バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/partial

パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号

bs

1〜9

1〜9

5

パフォーマンスデータのエクスポート先ディレクトリ

dd

1〜127バイトの絶対パス

1〜127バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/dump

パフォーマンスデータのインポート先ディレクトリ

id

1〜222バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/import

(凡例)

−:設定できません

注※

論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「/opt/jp1pc」を「環境ディレクトリ/jp1pc」に読み替えてください。

(2) jpcsto.iniファイルを編集して設定を変更する(Storeバージョン1.0の場合だけ)

Storeバージョン1.0使用時は,jpcsto.iniを直接編集して変更できます。

(a) jpcsto.iniファイルの設定項目

jpcsto.iniファイルで編集するラベル名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表3‒17 パフォーマンスデータの格納先の設定項目(jpcsto.iniの[Data Section]セクション)

説明

ラベル名

設定できる値(Storeバージョン1.0)※1

デフォルト値※2

パフォーマンスデータの作成先ディレクトリ

Store Dir※3

1〜127バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名

パフォーマンスデータの退避先ディレクトリ(フルバックアップ)

Backup Dir※3

1〜127バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/backup

パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号

Backup Save

1〜9

5

パフォーマンスデータのエクスポート先ディレクトリ

Dump Dir※3

1〜127バイトの絶対パス

/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/dump

注※1
  • ディレクトリ名は,Storeデータベースのデフォルトの格納先ディレクトリ(/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/)からの相対パスか,または絶対パスで指定してください。

  • 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。

    ; , * ? ' " < > |

  • 指定値に誤りがある場合,Agent Storeサービスは起動できません。

注※2

論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「/opt/jp1pc」を「環境ディレクトリ/jp1pc」に読み替えてください。

注※3

Store Dir,Backup Dir,およびDump Dirには,それぞれ重複したディレクトリを指定できません。

(b) jpcsto.iniファイルの編集前の準備

  • Storeデータベースの格納先ディレクトリを変更する場合は,変更後の格納先ディレクトリを事前に作成しておいてください。

  • Storeデータベースの格納先ディレクトリを変更すると,変更前に収集したパフォーマンスデータを使用できなくなります。変更前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,次に示す手順でデータを引き継いでください。

    1. jpctool db backupコマンドでStoreデータベースに格納されているパフォーマンスデータのバックアップを採取する。

    2. 「(c) jpcsto.iniファイルの編集手順」に従ってStoreデータベースの格納先ディレクトリを変更する。

    3. jpctool db restoreコマンドで変更後のディレクトリにバックアップデータをリストアする。

(c) jpcsto.iniファイルの編集手順

手順を次に示します。

  1. PFM - Agent のサービスを停止する。

    ローカルホストでPFM -Agentのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。

  2. テキストエディターなどで,jpcsto.iniファイルを開く。

  3. パフォーマンスデータの格納先ディレクトリなどを変更する。

    次に示す網掛け部分を,必要に応じて修正してください。

    [図データ]

    重要
    • 行頭および「=」の前後には空白文字を入力しないでください。

    • 各ラベルの値の「.」は,Agent StoreサービスのStoreデータベースのデフォルト格納先ディレクトリ(/opt/jp1pc/agto/store/インスタンス名/)を示します。格納先を変更する場合,その格納先ディレクトリからの相対パスか,または絶対パスで記述してください。

    • jpcsto.iniファイルには,データベースの格納先ディレクトリ以外にも,定義情報が記述されています。[Data Section]セクション以外の値は変更しないようにしてください。[Data Section]セクション以外の値を変更すると,Performance Managementが正常に動作しなくなることがあります。

  4. jpcsto.iniファイルを保存して閉じる。

  5. Performance Managementのプログラムおよびサービスを起動する。

注意

この手順でStoreデータベースの格納先ディレクトリを変更した場合,パフォーマンスデータファイルは変更前のディレクトリから削除されません。これらのファイルが不要な場合は,次に示すファイルを削除してください。

  • 拡張子が.DBであるすべてのファイル

  • 拡張子が.IDXであるすべてのファイル