フィールドの値
ここでは,各フィールドに格納される値について説明します。
- 〈このページの構成〉
データソース
各フィールドには,Performance Managementや監視対象プログラムから取得した値や,これらの値をある計算式に基づいて計算した値が格納されます。各フィールド値の取得先または計算方法は,フィールドの表の「データソース」列で示します。
PFM - Agent for Platformの「データソース」列の文字列は,Windowsから取得したパフォーマンスデータを加工してフィールドの値を設定している場合,そのフィールドに設定される値の計算方法を示します。なお,データソースでは,次に示す表記方法で示します。
-
「−」は,Windowsから取得したパフォーマンスデータを加工してフィールドの値を設定していないことを示します。
-
「ReturnValue」は,加工していないパフォーマンスデータを示します。
-
(T1)は今回収集したデータ,(T0)は前回のインターバルで収集した値を示します。
-
ほかのフィールドの値を使用して計算している場合,フィールド名をPFM - Manager名で示します。
例えば,Active Server Pages(PI_ASP2)レコードのDebugging Requests(DEBUGGING_REQUESTS)フィールドは,「TOTAL_DEBUGGING_REQUESTS (T1) - TOTAL_DEBUGGING_REQUESTS (T0)」と記載し,このフィールドの値には,その時点で収集されたTOTAL_DEBUGGING_REQUESTSフィールドの値から1回前に収集されたTOTAL_DEBUGGING_REQUESTSフィールドの値を引いた値が格納されます。
デルタ
変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。例えば,1回目に収集されたパフォーマンスデータが「3」,2回目に収集されたパフォーマンスデータが「4」とすると,変化量として「1」が格納されます。各フィールドの値がデルタ値かどうかは,フィールドの表の「デルタ」列で示します。
リアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合,最初にデータが収集されたときから値が表示されます。ただし,前回のデータを必要とするレポートの場合,初回の値は「0」で表示されます。2回目以降のデータ収集は,収集データの値が表示されます。
PFM - Agent for Platformで収集されるパフォーマンスデータは,次の表のように異なります。
レコードタイプ |
デルタ |
データ種別 |
[デルタ値で表示]のチェック※ |
レコードの値 |
---|---|---|---|---|
PIレコードタイプ |
Yes |
− |
− |
− |
No |
リアルタイムデータ |
あり |
収集時点の値が表示される。 |
|
なし |
収集時点の値が表示される。 |
|||
|
− |
収集時点の値が表示される。 |
||
PDレコードタイプ |
Yes |
− |
− |
− |
No |
リアルタイムデータ |
あり |
収集時点の値が表示される。 |
|
なし |
収集時点の値が表示される。 |
|||
|
− |
収集時点の値が表示される。 |
- (凡例)
-
−:該当しない
- 注※
-
次に示すPFM - Web Consoleの項目がチェックされているかどうかを示します。
-
レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]
-
レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]
-
パフォーマンスデータが収集される際の注意事項を次に示します。
-
PFM - Agent for Platformで最初に格納される履歴レポートのパフォーマンスデータは,前回収集されたデータと今回収集されたデータを基に作成されます。このため,履歴レポートを収集開始してから最初にパフォーマンスデータが収集されるまでの時間は,設定した収集間隔の最大2倍の時間が掛かります。
-
リアルタイムレポートを収集開始してから最初にパフォーマンスデータが収集されるまでの時間は,次のレコードを除き最小5秒の時間が掛かります。
-
Device Detail(PD_DEV)
-
Event Log(PD_ELOG)
-
Service Process Detail(PD_SVC)
-
-
システムを長期間運用するなどして,OSのカウンタ値がラップアラウンドしたときに,デルタフィールドの値が極端に大きくなることがあります。
各フィールドの平均および割合
各フィールドの平均や割合の値については,Interval時間によって秒単位の値として求められるものと,データの収集間隔によって求められるものとがあります。特に断り書きがない場合,データの収集間隔によって求められる値となります(Intervalが60秒間隔の場合,1分単位のデータとなります)。
Intervalフィールドの値
Intervalフィールドの値は,レコードタイプによって異なります。Intervalフィールドの値を次の表に示します。
レコードタイプ |
インスタンスタイプ |
レポートタイプ |
説明 |
|
---|---|---|---|---|
Interval(INTERVAL) |
Interval2(INTERVAL2) |
|||
PIレコードタイプ |
複数インスタンスレコード |
リアルタイムレポート |
最初の値は「5」。 以降はレポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 |
|
履歴レポート |
レポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 要約した場合,最後に収集した値を表示する。 |
レポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 要約した場合,要約したレコードの合計を表示する。 |
||
シングルインスタンスレコード |
リアルタイムレポート |
最初の値は「5」。 以降はレポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 |
− |
|
履歴レポート |
レポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 要約した場合,要約したレコードの合計を表示する。 |
− |
||
PDレコードタイプ |
複数インスタンスレコード |
リアルタイムレポート |
最初の値は「5」。 以降はレポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 ただし,次のレコードでは,常に「0」。
|
− |
履歴レポート |
レポートに設定されている「更新間隔※」の値を表示する(秒単位)。 ただし,次のレコードでは,常に「0」。
|
− |
||
シングルインスタンスレコード |
リアルタイムレポート |
− |
− |
|
履歴レポート |
− |
− |
- (凡例)
-
−:該当しない
- 注※
-
「更新間隔」は,次の計算式で算出されます。
Intervalフィールドの値 = Record Timeフィールドの値 - 前回取得時のRecord Timeフィールドの値