2.9.1 動作上の注意事項
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PFM - RM for Microsoft SQL Serverを起動する前に,Microsoft SQL Serverのインストールおよび設定が完了し,起動されている必要があります。Microsoft SQL Serverのインストールあるいは設定が行われていないか,Microsoft SQL Serverが起動していない場合には,パフォーマンスデータの収集が行われません。
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監視テンプレートのレポートやアラームを使用する場合,あらかじめレポートやアラームが使用するレコードの収集設定をYesに設定しておく必要があります。例えば,Cache Usageアラームの場合,RM SQLServer/Troubleshooting/Recent Past/Cache Usageのレポート定義が関連付けされているため,関連付けされたレポートを表示するためにPI_SERVレコードの収集設定をYesに設定する必要があります。なお,各アラームやレポートを使用するために必要なレコードについては,「4. 監視テンプレート」の記載内容を参照してください。
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PFM - RM for Microsoft SQL Serverの情報収集中に,監視対象のMicrosoft SQL Serverでインデクスの再構築をしている場合,Microsoft SQL Serverの仕様により,データの整合性を確保するために,排他待ちが発生することがあり,このような場合,Microsoft SQL Server側で影響が少ないと判断したプロセスに対して排他待ちを解消します。その場合,PFM - RM for Microsoft SQL Serverの情報収集要求がロールバックされ,情報収集に失敗することがあります。
この現象が発生した場合,一時的に情報収集に失敗しますが,監視対象のMicrosoft SQL Serverでインデクスの再構築が完了後,次のインターバルでPFM - RM for Microsoft SQL Serverは,情報収集をすることができます。継続して運用可能ですが,PFM - RM for Microsoft SQL Serverの情報収集を失敗しないようにする場合には,監視対象のMicrosoft SQL Serverでインデクスの再構築が完了するまで,PFM - RM for Microsoft SQL Serverのサービスを停止させてください。
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Microsoft SQL Serverがトランザクション中にテーブルを作成し,操作を確定しない場合,システムテーブルに共有ロックが掛かかるため,データ収集が失敗します。そのため,操作が確定するまでデータ収集ができなくなります。
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PFM - RM for Microsoft SQL Serverがデータ収集を行っている状態で新規にMicrosoft SQL Serverのデータベースを作成しようとした場合,PFM - RM for Microsoft SQL Serverのデータベースへのクエリーで使用されるADOおよびODBCの仕様により,データベースに共有ロックが掛かるため,そのタイミングでMicrosoft SQL Serverの新規データベースの作成を行おうとすると,作成に失敗することがあります。この現象が発生した場合には,すべてのPFM - RM for Microsoft SQL Serverのインスタンスのサービスを一旦停止してから,新規データベースの作成をしてください。
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監視対象となるMicrosoft SQL Serverが稼働しているホストが停止している場合や,ネットワーク障害等でネットワーク上に見つからない場合に,PFM - RM for Microsoft SQL ServerからMicrosoft SQL Serverへ接続要求を行うと,接続失敗を検出する時間が監視対象の設定で指定したLOGIN_TIMEOUTパラメータの値より大きくなることがあります。監視対象ホストが見つからない場合には,WindowsのTCP/IPの設定により接続要求の再送が行われるためです。再送回数の設定は,TCP/IPの構成パラメータTcpMaxConnectRetransmissionsで変更可能ですが,PFM - RM for Microsoft SQL ServerとMicrosoft SQL Serverとの通信以外のTCP/IP通信にも影響を与えます。この設定変更を行う場合は,他のアプリケーションなどの動作も十分考慮してください。詳細についてはOSのマニュアルを参照してください。
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Microsoft SQL Serverの仕様により,15バイトを越えるホスト名を指定した場合にMicrosoft SQL Serverに接続できないことがあります。詳細については,Microsoft社にお問い合わせください。
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PFM - RM for Microsoft SQL Serverは,Linux環境にインストールされたMicrosoft SQL Serverを監視することはできません。
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jpcconf target setupコマンドを使用して監視対象を設定する際に,Microsoft SQL Server上に存在しないインスタンス名を指定した場合でもコマンドは正常に終了します。その後レコードの収集を開始すると,エラーとなります。その際は,正しいインスタンス名を確認の上,再度jpcconf target setupコマンドを実行してください。
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Remote Monitor CollectorサービスやRemote Monitor Storeサービスに対してjpctool service listコマンドを実行する場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
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PFM - RM for Microsoft SQL Serverの起動に失敗した場合,RM Storeサービスは起動されたままの状態となります。jpcspm stopコマンドを使用して終了させるかRM Collectorサービスを起動できるようにしてから,jpcspm startコマンドで起動してください。
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PFM - RM for Microsoft SQL Serverを新規にインストールした場合,「プログラムと機能」ダイアログボックスを開いた時に,表示される本製品のアイコンが,最初に表示されたアイコンからすぐに別のアイコンに置き換わる場合があります。これはアイコンの表示だけの問題であり,PFM - RM for Microsoft SQL Serverの動作に影響はありません。