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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Virtual Machine


1.7.3 CPUリソースの監視

ここでは,DockerコンテナのCPUリソースを監視する方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 概要

CPUのパフォーマンス情報を監視すれば,Dockerコンテナのパフォーマンス傾向を把握できます。

CPUのパフォーマンスデータを監視することで,CPU使用率の高いDockerコンテナを把握できるため,対策を講じることができます。

DockerコンテナのCPUリソースを監視するレコードには,次の2つがあります。レコードの詳細については,「5. レコード」を参照してください。なお,物理サーバのCPUリソースを示すPIレコードおよびPI_HCIレコードはサポートされません。

  1. PI_VIレコード

    各Dockerコンテナが利用しているCPUのパフォーマンスデータを監視できます。

  2. PI_VCIレコード

    各Dockerコンテナが利用しているCPUコアのパフォーマンスデータを監視できます。

次の図に,それぞれのレコードのパフォーマンスデータ収集範囲を示します。

図1‒68 各レコードのパフォーマンスデータ収集範囲

[図データ]

(2) 監視例

ここでは,Dockerコンテナcontainer1〜2のCPUリソースの監視を例に,CPUリソースが不足する要因と問題への対処方法を説明します。次の図に,ここで取り上げる監視項目と対処の流れを示します。

図1‒69 監視項目と対処の流れ

[図データ]

(a) DockerコンテナのCPU使用率を監視する例

DockerコンテナのCPU使用率は,PI_VIレコードのUsed %フィールドで確認できます。

監視例を次に示します。

図1‒70 DockerコンテナのCPU 使用率の監視例

[図データ]

確認する監視テンプレートレポート

VM CPU Trend

この例では,container1のCPU使用率が大きくなっています。CPU使用率が大きく,Dockerコンテナの性能が低下している場合は,CPUリソースの割り当て数などを見直してください。また,問題が解決しない場合はDockerコンテナを実行する物理CPUの追加や物理サーバの変更を検討してください。