10.2.3 PFM - RM for Platformを起動してもパフォーマンスデータが収集されない
PDレコードのStatusフィールドの値がERRORの場合は,Reasonフィールドの値によって対処してください。この対処を実施しても要因が判明しない場合,保守資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。
Reasonフィールドに出力される値ごとに,確認内容を説明します。
(1) Connection failed:監視対象ホストへの接続に失敗しました。
- <監視対象ホストがWindowsの場合>
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監視対象ホストが起動されているか
-
監視対象ホストでWMIサービスが起動されているか
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監視対象のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※1
・TargetHost
-
監視対象のセットアップ時に設定したホスト名(TargetHost)で名前解決ができるか
-
次のWMI接続用設定手順を正しく実施しているか
・PFM - RMホストでのDCOMの設定
・監視対象ホストでのWMIの名前空間の設定
・監視対象ホストでのファイアウォールの設定
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ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Platformと監視対象を配置している場合,ファイアウォールの通過ポートが適切に設定されているか
-
- <監視対象ホストがUNIXの場合>
-
-
監視対象ホストが起動されているか
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監視対象ホストでSSHサーバが起動されているか
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監視対象ホストのセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※1
・Target Host
・UseCommonAccount※2
・User※3
・Private_Key_File※3
・Port
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監視対象のセットアップ時に設定したホスト名(Target Host)で名前解決ができるか
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インスタンス環境のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※4(PFM - RMホストがWindowsの場合だけ)
・SSH_Type
・SSH_Client
・Perl_Module
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SSH接続用設定手順を正しく実施しているか
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ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Platformと監視対象を配置している場合,ファイアウォールの通過ポートが適切に設定されているか
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- 注※1
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設定した項目を確認するには,jpcconf target setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。共通アカウント情報を使用している場合は,jpcconf acc displayコマンドも実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
- 注※2
-
PFM - RM for PlatformおよびPFM - RM for Platformの同一装置内の前提プログラム(PFM - ManagerまたはPFM - Base)のバージョンが10-50以降の場合に表示されます。
- 注※3
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共通アカウント情報を使用している場合は,UserとPrivate_Key_Fileの値は,共通アカウント情報(ssh)のUserとPrivate_Key_Fileに設定した値になります。
- 注※4
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設定した項目を確認するには,jpcconf inst setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
(2) Authorization failed:監視対象ホストで認証に失敗しました。
Windowsの場合の確認内容を次に示します。UNIXの場合は該当しません。
- <監視対象ホストがWindowsの場合>
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監視対象のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※1
・UseCommonAccount※2
・User※3
・Password※3
・Domain※3
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次のWMI接続用設定手順を正しく実施しているか
・PFM - RMホストでのDCOMの設定
・監視対象ホストでのDCOMの設定
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- 注※1
-
設定した項目を確認するには,jpcconf target setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。共通アカウント情報を使用している場合は,jpcconf acc displayコマンドも実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
- 注※2
-
PFM - RM for PlatformおよびPFM - RM for Platformの同一装置内の前提プログラム(PFM - ManagerまたはPFM - Base)のバージョンが10-50以降の場合に表示されます。
- 注※3
-
共通アカウント情報を使用している場合は,User,Password,Domainの値は,共通アカウント情報(wmi)のUser,Password,Domainに設定した値になります。
(3) Collection timeout:一定時間内にパフォーマンスデータの収集が終了しませんでした。
- <監視対象ホストがWindowsの場合>
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インスタンス環境で監視対象ホストに対して,収集プロセスの収集間隔が短くないか
収集プロセスの収集間隔とは,インスタンス環境での設定項目の「Interval」のことです。収集プロセスの収集間隔が短い場合は,インスタンス環境での監視対象数を減らすか,収集プロセスの収集間隔を長くしてください。
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監視対象ホストが起動されているか
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監視対象のセットアップ時に設定した項目に誤りがないか※1
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WMI接続用設定手順を正しく実施しているか
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PFM - RMホストまたは監視対象ホストにシステム負荷がかかっていないか
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- <監視対象ホストがUNIXの場合>
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インスタンス環境で監視対象ホストに対して,収集プロセスの収集間隔が短くないか
収集プロセスの収集間隔とは,インスタンス環境での設定項目の「Interval」のことです。収集プロセスの収集間隔が短い場合は,インスタンス環境での監視対象数を減らすか,収集プロセスの収集間隔を長くしてください。
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監視対象ホストが起動されているか
-
監視対象のセットアップ時に設定した項目に誤りがないか※1
-
SSH接続用設定手順を正しく実施しているか
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PFM - RMホストまたは監視対象ホストにシステム負荷がかかっていないか
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監視対象ホストのSSHサーバで/etc/ssh/sshd_config※2ファイルのUseDNS※3に「no」が設定されているか
監視対象ホストのSSHサーバでPFM - RM for Platformホストの名前解決に時間が掛かる環境の場合,PFM - RM for Platformからのパフォーマンスデータの収集でタイムアウトが発生することがあります。その場合,監視対象ホストのSSHサーバで/etc/ssh/sshd_config※2ファイルのUseDNS※3に「no」を設定することで,このトラブルが解消することがあります。
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- 注※1
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設定した項目を確認するには,jpcconf target setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
- 注※2
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HP-UXの場合,/opt/ssh/etc/sshd_configです。
- 注※3
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Solarisの場合,設定項目はLookupClientHostnameです。
(4) Invalid environment(SSH_Client):インスタンス環境の設定でSSH_Clientに指定したファイルが存在しません(PFM - RMホストがWindowsで監視対象ホストがUNIXの場合)。
PFM - RMホストがWindowsで監視対象ホストがUNIXの場合の確認内容を次に示します。監視対象ホストがWindowsの場合,PFM - RMホストがUNIXの場合は該当しません。
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インスタンス環境のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※
SSH_Client
- 注※
-
設定した項目を確認するには,jpcconf inst setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
(5) Invalid environment(Perl_Module):インスタンス環境の設定でPerl_Moduleに指定したファイルが存在しません(PFM - RMホストがWindowsで監視対象ホストがUNIXの場合)。
PFM - RMホストがWindowsで監視対象ホストがUNIXの場合の確認内容を次に示します。監視対象ホストがWindowsの場合,PFM - RMホストがUNIXの場合は該当しません。
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インスタンス環境のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※
Perl_Module
- 注※
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設定した項目を確認するには,jpcconf inst setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
(6) Invalid environment(Private_Key_File):監視対象ホストの設定でPrivate_Key_Fileに指定したファイルが存在しません
「監視対象ホストの設定でPrivate_Key_Fileに指定したファイルが存在しません」と出力される環境は,PFM - RM for Platformのバージョンによって次のように異なります。
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PFM - RM for Platformのバージョンが09-50〜10-00:PFM - RMホストのOSがWindowsで監視対象のOSがUNIXの場合
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PFM - RM for Platformのバージョンが10-50以降:PFM - RMホストのOSがWindowsまたはUNIXで監視対象のOSがUNIXの場合
監視対象がUNIXの場合の確認内容を次に示します。監視対象がWindowsの場合は該当しません。
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監視対象のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか※1
・UseCommonAccount※2
・Private_Key_File※3
- 注※1
-
設定した項目を確認するには,jpcconf target setupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。共通アカウント情報を使用している場合は,jpcconf acc displayコマンドも実行し,設定項目を確認してください。
または,PFM - Web ConsoleでPFM - RM for PlatformのRemote Monitor CollectorサービスからRemote Monitor Configurationプロパティを参照して,設定項目を確認してください。
- 注※2
-
PFM - RM for PlatformおよびPFM - RM for Platformの同一装置内の前提プログラム(PFM - ManagerまたはPFM - Base)のバージョンが10-50以降の場合に表示されます。
- 注※3
-
共通アカウント情報を使用している場合は,Private_Key_Fileの値は,共通アカウント情報(ssh)のPrivate_Key_Fileに設定した値になります。
(7) 上記以外の値
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保守資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。
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監視対象ホストがWindowsの場合,アプリケーションイベントログを確認して対処してください。
PFM - RM for Platformで次のレコードのパフォーマンスデータを収集する場合,パフォーマンスコンソール※上でオブジェクトがモニタリングできる状態である必要があります。各レコードに対応するオブジェクト,イベントログに出力されるソース(サービス)名,およびパフォーマンス拡張DLLを次の表に示します。
- 注※
-
各レコードに対応するオブジェクトの名称は,「パフォーマンス」で確認できます。対応するオブジェクトが存在しない場合,Microsoft社が提供しているMicrosoft Knowledge Baseで公開されている手順に従って,モニタリングできる状態にしてください。
表10‒1 各レコードに対応するオブジェクト,イベントログに出力されるソース(サービス)名,およびパフォーマンス拡張DLL 項番
カテゴリー
レコード名(レコードID)
オブジェクト名
イベントログに出力されるソース(サービス)名
パフォーマンス拡張DLL
1
ディスク
Logical Disk Overview(PI_LDSK)
LogicalDisk
WinMgmt
perfdisk.dll
2
Physical Disk Overview(PI_PDSK)
PhysicalDisk
3
ネットワーク関連
Network Interface Overview(PI_NET)
Network Interface
perfctrs.dll
4
OS全般(プロセッサ,メモリーなど)
System Overview(PI)
Memory
perfos.dll
5
System
6
Processor
7
Processor Overview(PI_CPU)
Processor
また,アプリケーションイベントログにWinMgmt名が記録されている場合,PFM - RM for Platformが正常に動作しないことや,そのソース(サービス)に対応するレコードが収集できないことがあります。次の表に示すようなアプリケーションイベントログが記録されている場合,ソース(サービス)を再インストールするか,Microsoft社が提供しているMicrosoft Knowledge Baseに公開されている原因を取り除くか,またはソース(サービス)の開発元に対処方法を問い合わせて,アプリケーションイベントログが記録されない環境に修復してください。
PFM - RM for Platformが正常に動作しない場合や,そのソース(サービス)に対応するレコードが収集できない場合のアプリケーションイベントログの一例を次の表に示します。
表10‒2 レコードが正常に収集されない場合のアプリケーションイベントログの例 項番
イベントID
ソース(サービス)名
イベントログの内容
1
37
WinMgmt
ライブラリー内で不明な問題が発生したため,WMI ADAP 0x0はファイル名パフォーマンスライブラリーを読み込むことができませんでした。
2
41
009サブキーで値が見つからなかったため,WMI ADAPはパフォーマンスライブラリーサービス名のオブジェクトインデックスnを作成しませんでした。
3
61
open関数で時間違反があったため,WMI ADAPはファイル名パフォーマンスライブラリーを処理できませんでした。
-
監視対象がUNIXの場合,dfコマンドを正常に実行できるかどうかを確認して,回復手段を実施してください。
監視対象がUNIXの場合,PFM - RM for Platformは,dfコマンドが正常に実行できて,マウントしているリモートファイルシステムの情報が参照できる状態で運用する必要があります。dfコマンドが正常に実行できず,マウントしているリモートファイルシステムが応答を返さない状態で,インスタンス環境の設定項目「Disk_Category」に「Y」を指定すると,Remote Agentサービスがパフォーマンスデータを正しく収集できなくなります。この場合,次の方法で対処してください。
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インスタンス環境の設定項目「Disk_Category」の指定値を「N」に変更する。
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次のどちらかのコマンドを実行して,監視対象に指定したリモートホスト上のdfプロセスを停止する。
・kill -TERM dfのプロセスID
・kill dfのプロセスID
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NFSデーモンを再起動するなどして,リモートファイルシステムが正常にマウントされている状態にする。
-
インスタンス環境の設定項目「Disk_Category」の指定値を「Y」に戻す。
-