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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform


フィールドの値

ここでは,各フィールドに格納される値について説明します。

各フィールドに格納される値の取得先または計算方法(データソース)については,「付録K レコードのデータソース」を参照してください。

〈このページの構成〉

デルタ

累積値として収集するデータに対し,変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。例えば,1回目に収集されたパフォーマンスデータが「3」,2回目に収集されたパフォーマンスデータが「4」とすると,累積値の場合は「7」,変化量の場合は「1」が格納されます。各フィールドの値がデルタ値かどうかは,フィールドの表の「デルタ」列で示します。PFM - RM for Platformで収集されるパフォーマンスデータは,次の表のように異なります。

なお,デルタの値は,前回のデータからの相対値のため,マイナス値になる場合があります。

表7‒7 PFM - RM for Platformで収集されるパフォーマンスデータ

レコードタイプ

デルタ

パフォーマンスデータの参照方法

[デルタ値で表示]のチェック

パフォーマンスデータの値

PIレコードタイプ

Yes

  • リアルタイムレポート

あり

変化量が表示されます。

なし

変化量が表示されます。

  • 履歴レポート

  • アラーム評価

変化量が表示されます。

No

  • リアルタイムレポート

あり

収集時点の値が表示されます。

なし

収集時点の値が表示されます。

  • 履歴レポート

  • アラーム評価

収集時点の値が表示されます。

PDレコードタイプ

Yes

  • リアルタイムレポート

あり

変化量が表示されます。

なし

累積値が表示されます。

  • 履歴レポート

  • アラーム評価

累積値が表示されます。

No

  • リアルタイムレポート

あり

収集時点の値が表示されます。

なし

収集時点の値が表示されます。

  • 履歴レポート

  • アラーム評価

収集時点の値が表示されます。

(凡例)

−:項目が表示されないため,該当しません

注※

PFM - Web Consoleのリアルタイムレポートについて設定するチェックボックスの項目のうち,次に示す項目がチェックされていることを示します。

  • レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]

  • レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]

パフォーマンスデータが収集される際の注意事項

パフォーマンスデータが収集される際の注意事項を次に示します。

  • PIレコードタイプのレコードが保存されるためには,2回以上パフォーマンスデータが収集されている必要があります。

    PIレコードタイプのレコードには,PFM - Web Consoleで設定した収集間隔ごとにパフォーマンスデータが収集されます。しかし,パフォーマンスデータのStoreデータベースへの格納は,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集の設定をした時点では実行されません。

    PIレコードタイプの履歴データには,前回の収集データとの差分を必要とするデータ(デルタ値)が含まれているため,2回分のデータが必要になります。このため,履歴データがStoreデータベースに格納されるまでには,設定した時間の最大2倍の時間が掛かります。

    例えば,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集間隔を,18:32に300秒(5分)で設定した場合,最初のデータ収集は18:35に開始されます。次のデータ収集は18:40に開始されます。履歴のデータは,18:35と18:40に収集されたデータを基に作成され,18:40に(設定時18:32から8分後)履歴データとしてStoreデータベースに格納されます。

  • リアルタイムレポートには,最初にデータが収集されたときから値が表示されます。前回のデータを必要とするレポートの場合,初回の値は0で表示されます。2回目以降のデータ収集は,レポートによって動作が異なります。

  • 次の場合,2回目のデータ収集以降は,収集データの値が表示されます。

    • PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされていない場合

    • PDレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合

  • 次の場合,2回目のデータ収集では,1回目のデータと2回目のデータの差分が表示されます。3回目以降のデータ収集では,収集データの値が表示されます。

    • PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合

  • PFM - RM for Platformの起動中,監視対象のチャネルの再起動などが実行されると,収集データの値が「マイナス値」となる場合があります。ただし,2回目以降のデータに関しては,データの差分として,0以上の値となります。

  • 監視対象ホストのOSがAIX V6.1 TL0またはTL1で,Workload Partition(WPAR)環境の場合,次に示すフィールドには,0が表示されます。

    • PIレコード

      Interrupt Counts/sec

    • PI_CPUレコード

      Interrupt Counts/sec