4.1.10 コマンドで監視対象を設定する
コマンドで監視対象を設定する流れを次に示します。
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アプリケーション定義ファイルを作成する
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アプリケーションを作成する
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監視エージェントにアラームテーブルをバインドする
プロセス単位またはサービス単位で稼働・非稼働情報を収集する場合,アプリケーション定義ファイル作成時に,アプリケーションにプロセスまたはサービスを1つだけ設定します。アプリケーション単位で稼働・非稼働情報を収集する場合,アプリケーション定義ファイル作成時に,アプリケーションにプロセスまたはサービスを複数設定します。
監視対象の設定方法の詳細を次に示します。
なお,jpcmkkeyコマンド,jpcprocdef createコマンド,jpcprocdef outputコマンド,およびjpctool alarm bindコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
サービスIDは,インスタンス名,監視対象名,PFM - RMホスト名などの条件によって異なります。例えば,インスタンス名が「inst1」,監視対象名が「targethost1」,PFM - RMホスト名が「lhost1」の場合,サービスIDは「7A1inst1[targethost1@lhost1]」となります。サービスIDの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録に記載されている命名規則を参照してください。
(1) 認証用キーファイルの作成
PFM - Web Consoleがインストールされているホストで,jpcmkkeyコマンドを実行して,認証用キーファイルを作成します。
すでに認証用キーファイルを作成している場合は,この手順は不要です。
コマンド実行時のログイン認証に使用するユーザー名を「ADMINISTRATOR」,パスワードを「xxxxx」として,認証用のキーファイルを作成する場合のコマンド実行例を次に示します。
jpcmkkey -user "ADMINISTRATOR" -password "xxxxx"
(2) アプリケーション定義ファイルを作成する
プロセスの稼働・非稼働情報を収集するために必要な条件を,アプリケーション定義ファイル(XML形式)に記述します。アプリケーション定義ファイルは,アプリケーション作成時に,jpcprocdef createコマンドのパラメーターファイルとして使用します。
jpcprocdef createコマンドは,PFM - Web Consoleがインストールされているホストにログインして実行します。
新規に作成する場合は,次のサンプルファイルをひな形として使用できます。
- PFM - Web ConsoleがWindowsの場合
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PFM - Web Consoleのインストール先フォルダ\sample\processmonitoringcommand\jpcprocdef-parameters-windows.xml
- PFM - Web ConsoleがUNIXの場合
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/opt/jp1pcwebcon/sample/processmonitoringcommand/jpcprocdef-parameters-unix.xml
すでにアプリケーション定義が存在し,その定義内容を編集して新しいアプリケーション定義を作成したいときは,jpcprocdef outputコマンドで出力してください。
jpcprocdef outputコマンドは,PFM - Web Consoleがインストールされているホストにログインして実行します。
jpcprocdef outputコマンドの指定例を次に示します。
- PFM - Web ConsoleがWindowsで,「c:\sample.xml」に出力する場合
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jpcprocdef output -agent サービスID -name application1 -f c:\sample.xml
- PFM - Web ConsoleがUNIXで,「/tmp/sample.xml」に出力する場合
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jpcprocdef output -agent サービスID -name application1 -f /tmp/sample.xml
(3) アプリケーションを作成する
-fオプションにアプリケーション定義ファイルを指定してjpcprocdef createコマンドを実行し,アプリケーションを作成します。
jpcprocdef createコマンドは,PFM - Web Consoleがインストールされているホストにログインして実行します。jpcprocdef createコマンドでは,1つのエージェントに対してアプリケーションを作成できます。複数のエージェントに対してアプリケーションを作成する場合は,バッチ処理によって,コマンドを繰り返し実行してください。jpcprocdef createコマンドの指定例を次に示します。
- PFM - Web ConsoleがWindowsで,アプリケーション定義の設定情報ファイルが「c:\sample.xml」の場合
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jpcprocdef create -agent サービスID -f c:\sample.xml
- PFM - Web ConsoleがUNIXで,アプリケーション定義の設定情報ファイルが「/tmp/sample.xml」の場合
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jpcprocdef create -agent サービスID -f /tmp/sample.xml
(4) 監視エージェントにアラームテーブルをバインドする
jpctool alarm bindコマンドを実行して,監視エージェントに,稼働・非稼働情報を監視するためのアラームテーブルをバインドします。
jpctool alarm bindコマンドは,PFM - Managerがインストールされているホストにログインして実行します。
稼働・非稼働情報を監視するためのアラームは,Application Statusアラームです。必要に応じて編集してください。Application Statusアラームについては,「6. 監視テンプレート」の「Application Status」を参照してください。
すでに,アラームテーブルをバインドしている場合は,監視対象を設定するたびにバインドする必要はありません。
アラームテーブルをバインドする場合,次の方法があります。
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PFM RM Platform Template Alarms [APP] 09.10のアラームテーブルをバインドする
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ユーザーが作成したアラームテーブルをバインドする
PFM RM Platform Template Alarms [APP] 09.10のアラームテーブルをバインドする場合のjpctool alarm bindコマンドの指定例を次に示します。
jpctool alarm bind -key RMPlatform -table "PFM RM Platform Template Alarms [APP] 09.10" -id サービスID -add
ユーザーが作成したアラームテーブルをバインドする場合のjpctool alarm bindコマンドの指定例を次に示します。
jpctool alarm bind -key RMPlatform -table ユーザー作成アラームテーブル名※ -id サービスID -add
- 注※
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ユーザー作成アラームテーブル名には,ユーザーが任意に作成したアラームテーブルの名称を指定できます。
特定のプロセスの状態だけを監視する場合は,次の条件式のアラームを作成して,監視できます。特定のプロセスの状態だけを監視する場合の条件式については,「4.1.2(2) 監視エージェントにアラームテーブルをバインドする」の「表4-2」を参照してください。