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JP1 Version 12 JP1/Performance Management リファレンス


付録H.2 SNMPトラップのMIBオブジェクトの構成

Performance Managementで使用するSNMPトラップのMIBオブジェクトの構成を次の図に示します。

図H‒1 MIBオブジェクトの構成

[図データ]

Performance Managementで使用するMIBオブジェクトの「performanceManagementTrapMibs(2)」以下の詳細なMIBオブジェクトを次に示します。これらのMIBオブジェクトはSNMPトラップのvariable-bindingsフィールドに順に格納されます。

表H‒2 performanceManagementTrapMibs(2)以下のMIBオブジェクトの内容

項番

オブジェクトID

オブジェクト名

SMIv1のOBJECT-TYPEマクロでのMIBオブジェクトの属性

内容

1

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.1

instanceNumber

  • SYNTAX:INTEGER

  • MAX-ACCESS:read-only

  • STATUS:mandatory

PFM - AgentまたはPFM - RMのインスタンス番号(インスタンス番号のASCIIコード)

2

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.3

informationInReport

  • SYNTAX:OCTET STRING

  • MAX-ACCESS:read-only

  • STATUS:mandatory

アラーム定義時に設定されたレポートの情報

PFM - Managerのホスト名@レポートID

3

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.6

categoryNameAndConditionalExpression

Performance Managementカテゴリーの名前およびアラームの条件式

4

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.7

alarmValue

アラームの値※1

5

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.8

alarmStatus

アラームの状態

  • NORMAL:正常

  • WARNING:警告

  • CRITICAL:異常

6

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.9

productType

PFM - AgentまたはPFM - RMの製品タイプ識別子

例えば,PFM - Agent for Platform(Windows)の場合,Windows,PFM - Agent for Oracleの場合,ORACLEとなる。

7

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.10

managementUnit

アラームの原因となった管理ユニット※2

8

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.12

instanceName

  • PFM - Agentの場合

    PFM - Agentのインスタンス名

  • PFM - RMの場合

    リモートエージェントまたはグループエージェントのデバイスID

9

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.13

alarmMessage

アラーム定義時に設定された,メッセージテキストの内容※3

10

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.14

alarmTableName

アラームテーブル名

11

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.15

alarmName

アラーム名

12

.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.16

hostName

  • PFM - Agentの場合

    PFM - Agentのホスト名

  • PFM - RM(リモートエージェント)の場合

    監視対象ホスト名

  • PFM - RM(グループエージェント)の場合

    プライマリーホスト名(PFM - RMホスト名)

注※1

複数インスタンスレコードでは,次の動作となります。

  • 対象インスタンスのうち,1つでも異常域や警告域の値が検知された場合

    アラーム定義時に設定されたユーザー定義メッセージがメッセージテキスト(MIBオブジェクトID:.1.3.6.1.4.1.116.5.17.12.2.13)に表示されます。その場合,イベントの発行契機となったデータ要素の値は,最初にしきい値の超過が検知されたインスタンスの値となります。

  • 異常または警告から正常に状態が戻る場合

    アラーム正常回復時の測定値出力機能が有効の場合,アラーム定義時に設定されたユーザー定義メッセージがメッセージテキストに表示されます。イベントの発行契機となったデータ要素の値は,最後に異常または警告のアラームが発行されたときに発行の要因となったインスタンスの現在の測定値となります。

    アラーム正常回復時の測定値出力機能が無効の場合,正常イベントは発行されますが,すべてのインスタンスの値が正常域となり,イベント発行の要因となる値が特定されないため,メッセージテキストには何も設定されません。その場合,イベントの発行契機となったデータ要素の値には,「<OK>」が設定されます。

    アラーム正常回復時の測定値出力機能の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,アラーム正常回復時の測定値出力機能の設定について説明している個所を参照してください。

注※2

Performance Management内部で使用する値のため,運用時は使用しないでください。

注※3

メッセージテキストに表示される値は,次のようになります。

アラーム正常回復時の測定値出力機能が有効の場合

  • Alarm updated/deleted

  • Alarm deactivated

    上記メッセージはPFM - Web Consoleの動作環境を設定する初期設定ファイル(config.xml)の項目alarmCompatibleModeの設定によってメッセージの意味が異なります。

    alarmCompatibleModeについては,「初期設定ファイル(config.xml)」を参照してください。

    alarmCompatibleModeがない場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を更新または削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった

    alarmCompatibleModeがtrueの場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった,またはアラームが更新され,前回アラームの状態が初期化された

    alarmCompatibleModeがfalseの場合

    PFM - Managerのバージョンによってメッセージの意味が異なります。

    ●PFM - Managerが09-10-19以降の場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった,またはアラームが更新され,前回アラームの状態が初期化された

    ●PFM - Managerが09-10-19未満の場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を更新または削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった

  • Alarm cleared:PFM - AgentまたはPFM - RMが異常または警告の状態で,アラームのバインドが解除されたり(アラームが発生しているアラームテーブルをGUIからインポートした場合も該当),PFM - AgentまたはPFM - RMが停止したりした

  • Alarm expired:現在時刻がアラーム評価時間外となった

  • ユーザー定義メッセージ:アラームの状態が変化した

アラーム正常回復時の測定値出力機能が無効の場合

  • Alarm updated/deleted

  • Alarm deactivated

    上記メッセージはPFM - Web Consoleの動作環境を設定する初期設定ファイル(config.xml)の項目alarmCompatibleModeの設定によってメッセージの意味が異なります。

    alarmCompatibleModeについては,「初期設定ファイル(config.xml)」を参照してください。

    alarmCompatibleModeがない場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を更新または削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった

    alarmCompatibleModeがtrueの場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった,またはアラームが更新され,前回アラームの状態が初期化された

    alarmCompatibleModeがfalseの場合

    PFM - Managerのバージョンによってメッセージの意味が異なります。

    ●PFM - Managerが09-10-19以降の場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった,またはアラームが更新され,前回アラームの状態が初期化された

    ●PFM - Managerが09-10-19未満の場合

    ・Alarm updated/deleted:アラーム定義を更新または削除した

    ・Alarm deactivated:非アクティブ状態になった

  • Alarm cleared:PFM - AgentまたはPFM - RMが異常または警告の状態で,アラームのバインドが解除されたり(アラームが発生しているアラームテーブルをGUIからインポートした場合も該当),PFM - AgentまたはPFM - RMが停止したりした

  • Alarm expired:現在時刻がアラーム評価時間外となった

  • ユーザー定義メッセージ:単数インスタンスレコードでアラームの状態が変化した,または複数インスタンスレコードでアラームの状態が異常もしくは警告に変化した

  • なし:複数インスタンスレコードでアラームの状態が異常または警告から正常になった

上記4つの場合,イベントの発行契機となったデータ要素の値には,「(N/A)」が設定されます。