jpctool db dmconvert
形式
jpctool db dmconvert -d バックアップディレクトリ
機能
jpctool db dmconvertコマンドは,バックアップデータのデータモデルを変換するコマンドです。変換すると,バックアップデータのデータモデルバージョンは,現在インストールされているPFM - AgentまたはPFM - RMのデータモデルバージョンと同一のバージョンになります。
コマンドを実行できるホスト
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PFM - Manager
-
PFM - Agent
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PFM - RM
実行権限
- Windowsの場合
-
Administrators権限を持つユーザー
- UNIXの場合
-
rootユーザー権限を持つユーザー
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1pc/tools/
引数
-d バックアップディレクトリ
データモデルバージョンを変換するバックアップディレクトリ名を指定します。バックアップディレクトリ名に次の文字は指定できません。
; , * ? ' " < > |
これらの文字を含まない1〜214バイトの相対パスまたは絶対パスで指定してください。相対パスの場合は,コマンド実行時のカレントディレクトリからの相対パスを指定してください。
注意事項
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データモデルのバージョンダウンはできません。
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jpctool db dmconvertコマンドは,-dオプションに指定するバックアップデータのStoreバージョンが2.0のときだけ実行できます。
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バックアップデータと同じプロダクトIDのエージェントがインストールされていない場合はエラーになります。
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バックアップデータのデータモデルバージョンが,インストールされているエージェントのデータモデルバージョンよりも大きい場合はエラーになります。
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バックアップデータは,Storeバージョンが2.0のときにバックアップしたものである必要があります。
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このコマンドを実行する場合,一時的にjpctool db dmconvert -dで指定したディレクトリ配下に,変換するデータの2倍のディスクの空き容量が必要です。
容量は,-dに指定したデータベースの合計サイズを基準とします。
例えば,-dに指定したデータベースの合計サイズが100メガバイトの場合,このコマンドの実行前に,ディスクの空き容量を200メガバイト以上確保してください。
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jpctool db dmconvertコマンドの実行に失敗し,KAVE05849-Eメッセージが出力された場合,次の手順に従って回復してください。
jpctool db dmconvertコマンドは内部でバックアップを取得しています。状況に応じて,バックアップの削除またはバックアップからのリストアが必要です。
次の表にjpctool db dmconvertコマンドがバックアップを取得するファイルとバックアップ先を示します。
なお,Windows環境では,表の"/"は,"\"と読み替えてください。
分類
バックアップ元
バックアップ先
StoreDB
<バックアップディレクトリ>
<バックアップディレクトリ>/cvtwork
定義ファイル
<バックアップディレクトリ>/jpcsto.ini
<バックアップディレクトリ>/jpcsto.ini.bak
<バックアップディレクトリ>/STDICT.DAT
<バックアップディレクトリ>/STDICT.DAT.bak
<バックアップディレクトリ>/STRULES.DAT
<バックアップディレクトリ>/STRULES.DAT.bak
まず,KAVE05801-Iメッセージが出力されているか確認してください。
-
KAVE05801-Iメッセージが出力されている場合
データベースの変換処理は完了しています。
バックアップ先に不要なバックアップデータが残っている場合があります。
バックアップ先を確認し,データがある場合は削除してください。
-
KAVE05801-Iメッセージが出力されていない場合
データベースの変換処理が完了していません。
次の手順に従って回復してください。
-
直前のメッセージを確認しエラーの要因を取り除いてください。
-
以下に示す方法でバックアップ先にバックアップされたデータを,バックアップ元にリストアしてください。バックアップされたデータがない場合はリストアは不要です。
リストアを実施する前に<バックアップディレクトリ>のStoreデータベースに対して,Performance Managementのコマンドやサービスによる操作や参照を行わないでください。
StoreDBは,KAVE05800-Iメッセージの出力状況によってリストア方法が異なります。KAVE05800-Iメッセージが出力されているか確認してください。
・KAVE05800-Iが出力されている場合
バックアップ元のSTPI,STPD,STPLディレクトリを削除してから,バックアップ先のファイルおよびディレクトリを上書きでコピーしてください。
バックアップ元にファイルがある場合も,バックアップ先のデータで上書きしてください。
・KAVE05800-Iが出力されていない場合
バックアップ元のSTPI,STPD,STPLディレクトリを削除せずに,バックアップ先のファイルおよびディレクトリを上書きでコピーしてください。
バックアップ元にファイルまたはディレクトリがある場合も,バックアップ先のデータで上書きしてください。
定義ファイルは,バックアップ元にファイルがある場合は削除した上で,ファイル名を変更することでリストアしてください。
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コマンドを再実行してください。
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戻り値
0 |
正常終了した。 |
1 |
引数の指定に誤りがある。 |
2 |
コマンドの実行権限がない。 |
4 |
Storeサービスが起動している,またはほかのコマンドがStoreディレクトリにアクセスしている。 |
5 |
指定されたPFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされていない。 |
100 |
Performance Managementの環境が不正である。 |
102 |
指定された論理ホストまたはインスタンスがセットアップされていない。 |
200 |
メモリーが不足している。 |
210 |
ディスク容量が不足している。 |
211 |
ファイルまたはディレクトリにアクセスできない。 |
230 |
内部コマンドの実行に失敗した。 |
255 |
予期しないエラーが発生した。 |