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JP1 Version 12 JP1/Performance Management リファレンス


PFM - Web Consoleで実行するコマンドに関する注意事項

ここでは,PFM - Web Consoleで実行する次のコマンドの前提条件,コマンド入力方式,およびコマンド出力方式について説明します。

〈このページの構成〉

コマンド実行の前提条件

コマンド実行の前提条件を次に示します。

注※

config.xmlのファイル例については,「初期設定ファイル(config.xml)」を参照してください。

コマンドの入力方式

コマンドに指定するパラメーターファイルの記述方式を次に説明します。

パラメーターファイルの記述方式

コマンドの引数に指定するパラメーターファイルの記述方式を次に示します。

コマンドがサポートするDTDファイルの一覧を次の表に示します。

表3‒3 コマンドがサポートするDTDファイル

コマンド名

DTDファイル名

jpcrdef create

rdef_create_params.dtd

rdef_params.dtd

jpcrdef delete

rdef_create_params.dtd

rdef_delete_params.dtd

rdef_output_params.dtd

rdef_params.dtd

jpcrdef output

rdef_create_params.dtd

rdef_output_params.dtd

rdef_params.dtd

jpcasrec update

asrec_params.dtd

jpcasrec output

asrec_params.dtd

jpcaspsv update

aspsv_params.dtd

jpcaspsv output

aspsv_params.dtd

jpcrpt

rpt_params.dtd

jpcprocdef create

processmonitoring_params.dtd

jpcprocdef output

processmonitoring_params.dtd

pr-cli-parametersの説明を次の表に示します。

表3‒4 pr-cli-parametersの説明

種別

説明

意味

PFM - Web Consoleコマンド入力のルートタグ

指定可能値

なし

省略

不可

属性

ver

DTDファイルのバージョン。コマンドのサポート範囲外の値ならば,パラメーターファイルエラーとなります。また,省略するとエラーになります。サポート範囲については,各DTDファイルを参照してください。

親要素

なし

子要素

report-definitions

レポート定義情報のルートタグ

agent-store-db-record-definition

Storeデータベース記録方法変更定義情報のルートタグ

agent-store-db-preserve-definition

Storeデータベース保存条件変更定義情報のルートタグ

launch-report

レポート出力定義情報のルートタグ

launch-registration-report

登録レポート出力定義情報のルートタグ

launch-combination-bookmark

複合ブックマーク出力定義情報のルートタグ

application-definition

アプリケーション定義情報のルートタグ

パラメーターファイルの記述例を次に示します。太字で囲まれた部分にレポート定義を記述します。

パラメーターファイルの記述例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE pr-cli-parameters SYSTEM "rdef_params.dtd">
<pr-cli-parameters ver="0110">
<report-definitions>
<report-definition> ・・・・レポート定義・・・・</report-definition>
<report-definition> ・・・・レポート定義・・・・</report-definition>
</report-definitions>
</pr-cli-parameters >

コマンドの出力方式

コマンド処理の詳細情報を標準出力,標準エラー出力,トレースログファイルに出力します。詳細情報の出力先を次の表に示します。

表3‒5 詳細情報の出力

項目

出力先

実行結果

標準出力

メッセージ

標準エラー出力

トレースログ

初期化ファイルで指定したログ出力ディレクトリ下に「コマンド名_処理種別_log#.log(#:ログファイル番号[1からログファイル生成数まで])」を出力します。レポート作成コマンドの場合「jpcrdef_create_log1.log」などとなります。

jpcrptコマンドの場合,初期化ファイルで指定したログ出力ディレクトリ下に「コマンド名_プロセスID_log#.log(#:ログファイル番号[1からログファイル生成数まで])」を出力します。プロセスIDが100の場合,「jpcrpt_100_log1.log」になります。

コマンドを実行するごとにログファイルの合計サイズを計算し,上限を超えると更新日付の古いファイルから削除されます。ただし,コマンド起動時刻から初期化ファイルの「logFileRetention」で指定された日数より前に更新されたファイルだけ削除されます。サイズの上限は,config.xmlの「logFileSize」と「logFileNumber」を掛けた数値になります。

jpcmkkeyコマンドの場合,初期化ファイルで指定したログ出力ディレクトリ下に「jpcmkkey_log#.log」(#:ログファイル番号[1からログファイル生成数まで])を出力します。

標準出力例

コマンド名,接続先PFM - Managerホスト名/IPアドレス,PFM - Manager接続時刻,PFM - Manager切断時刻をコマンド共通のタイトル行・終了行として付けます。

jpcrdef createコマンドで,3つのレポート定義を指定し,2つのレポート定義が作成され,1つのレポート定義がエラーとなった場合の標準出力を次に示します。

実行結果出力例

jpcrdef create connected to hostname at yyyy MM dd HH:MM:SS.mmm
create result OK  : レポート定義ディレクトリパス1/レポート定義名1
create result OK  : レポート定義ディレクトリパス2/レポート定義名2
create result ERR : レポート定義ディレクトリパス3/レポート定義名3
エラー要因
jpcrdef create disconnected at yyyy MM dd HH:MM:SS.mmm
(凡例)
yyyy MM dd

西暦年,月,日を示します。

ロケールに対応した形式で表示します。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

HH : MM : SS . mmm

時間:分:秒. ミリ秒を示します。

レポート定義ディレクトリパス1〜3

report-definitionパラメーターのparent-folder属性で設定する,レポート定義を格納するディレクトリ名を示します。

レポート定義名1〜3

report-definitionパラメーターのname属性で設定するレポート定義の名称を示します。

ログ仕様については「6. Performance Managementで出力するログ情報」を参照してください。

ヘルプ参照オプション

コマンドに -hオプションを指定すると,コマンドのヘルプを参照できます。jpcrdefコマンドのヘルプを参照する場合は次のように入力します。

jpcrdef   -h

jpcrdefコマンドの場合のヘルプを次に示します。

Usage: jpcrdef <subcmd> [ <option>... ] {<parameter file>|<parameter option>... }
    <subcmd> 必須。次の中から一つを指定します。
        create          レポート定義を作成します。
        delete          レポート定義を削除します。
        output          レポート定義を出力します。
    <option> オプション情報を次の中から指定します。
        -o <outputfile> <subcmd>が'output'の時に,
                        出力先ファイル名称を指定します。
                        <subcmd>が'output'の時に必須です。
        -mx             プログラムの最大ヒープサイズを,
                        1〜2048の数値で指定します(単位MB)。
                        例: '-mx 128'。 省略時は128MBです。
        -ms             プログラムの最小ヒープサイズを,
                        1〜2048の数値で指定します(単位MB)。
                        例: '-ms 32'。 省略時は32MBです。
        -y              <subcmd>が'delete'の時に指定できます。
                        指定すると削除確認メッセージに対して,
                        すべて'y'で回答したことになります。
        -dateformat <pattern>
                        <subcmd>が'create','output'の時に
                        指定できます。
                        指定した<pattern>で,<expression>タグに
                        入出力する日付フォーマットを決定します。
                        指定できる<pattern>は,
                        'pattern-ddMMyyyy','pattern-MMddyyyy',
                        'pattern-yyyyMMdd'のどれかです。
        -dateseparator <pattern>
                        <subcmd>が'create','output'の時に
                        指定できます。
                        指定した<pattern>で,<expression>タグに
                        入出力する日付の区切り文字を決定します。
                        指定できる<pattern>は,'space','slash',
                        'hyphen','period'のどれかです。
    <parameter file>    <subcmd>が'create','delete','output'の時に
                        パラメーターファイル名を指定します。
                        <subcmd>が'create','delete'の時は必須です。
    <parameter option>  <subcmd>が'output'の時に指定できます。
        -parent <parent directory>
                        出力するレポート定義へのディレクトリパスを
                        指定します。
                        <parameter option>を指定する時に必須です。
        -name <report name>
                        出力するレポート定義名を指定します。
                        省略した場合,<parent directory>で指定した
                        ディレクトリに含まれる全てのレポート定義を
                        下位層を含めて1つのファイルに出力します。

コマンドの第1引数に -hオプションを指定すると,それ以降は無視して上記のヘルプを出力します。また,コマンドラインの書式不正の場合にも出力されます。

コマンドの同時実行

次のコマンド(jpcrptコマンド以外のコマンド)は,同じコマンド,またはほかのコマンドと同時に実行できません。

コマンド実行に必要なPerformance Managementのユーザー権限

GUIからレポート定義や収集項目を変更する場合,あらかじめPFM - Managerに対してログイン処理(認証)を実施しておく必要があります。コマンドを実行する場合も,同様に認証を実施します。この認証によって,コマンドの実行ユーザーがPerformance Managementシステム内で正当な実行権限を持っているのかを証明します。

コマンドでの認証は,実行時にユーザー名やパスワードを設定するのではなく,あらかじめ認証用のキーファイルを作成しておいて,コマンド実行時にそのキーファイルを読み込んで認証します。キーファイルはjpcmkkeyコマンドで作成します。1ホストに1キーファイルを作成し,キーファイル作成時に指定したユーザー名/パスワードを使用して,そのホストからのコマンドの実行を許可します。また,キーファイルはホストから実行されるコマンドで共有します。

コマンド実行に必要なPerformance Managementのユーザー権限を,次の表に示します。

表3‒6 コマンド実行に必要なPerformance Managementのユーザー権限

コマンド

必要なPerformance Managementのユーザー権限

jpcrdef create

一般ユーザー権限または管理ユーザー権限

jpcrdef delete

一般ユーザー権限または管理ユーザー権限

jpcrdef output

一般ユーザー権限または管理ユーザー権限

jpcasrec update

管理ユーザー権限

jpcasrec output

管理ユーザー権限

jpcaspsv update

管理ユーザー権限

jpcaspsv output

管理ユーザー権限

jpcrpt

一般ユーザー権限または管理ユーザー権限

jpcmkkey

なし

jpcprocdef create

管理ユーザー権限

jpcprocdef delete

管理ユーザー権限

jpcprocdef list

管理ユーザー権限

jpcprocdef output

管理ユーザー権限

注※

Performance ManagementユーザーまたはJP1ユーザーが必要とする,Performance Managementに対する実行権限です。