jpctool alarm unapplied
形式
jpctool alarm unapplied [-wait 秒数]
機能
jpctool alarm unappliedコマンドは,監視エージェントに対するアラーム反映状態を表示するコマンドです。アラーム反映状態がWaiting(反映待ち),Failed(反映失敗),Uncertain(状態不明),Incompatible(非対応),およびInactive(停止中)のサービスを表示します。アラーム情報の反映が完了しているサービスは表示されません。
コマンドを実行できるホスト
PFM - Manager
実行権限
- Windowsの場合
-
Administrators権限を持つユーザー
- UNIXの場合
-
rootユーザー権限を持つユーザー
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1pc/tools/
引数
-wait 秒数
同時に実行できないコマンドが実行中の場合の,最大待機秒数を指定します。この引数は,起動情報ファイル(jpccomm.ini)でアラームコマンドの実行を待機する設定(Alarm Command Wait Mode)を有効にしている場合で,jpccomm.iniファイルでの設定とは異なる秒数を指定したいときに使用します。1〜3600の数字で指定します。
指定を省略した場合,jpccomm.iniファイルでの設定秒数で動作します。
同時に実行できないコマンドについては,「アラームコマンドが同時に実行できないコマンド」を,jpccomm.iniファイルおよびAlarm Command Wait Modeについては,「起動情報ファイル(jpccomm.ini)」を参照してください。
アラーム反映状態ごとの対処
アラーム反映状態 |
説明 |
対処 |
---|---|---|
Waiting (反映待ち) |
アラーム情報を反映中である。 |
5分程度待ってからjpctool alarm unappliedコマンドを再実行する。 |
Failed (反映失敗) |
アラーム情報の反映に失敗,または反映処理がタイムアウトしている。 |
jpctool config alarmsync -target failedコマンドを実行したあと,jpctool alarm unappliedコマンドを再実行する。※ |
Uncertain (状態不明) |
アラーム情報の反映状態が不明である。 |
要因に応じて対処する。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のアラームによる稼働監視について説明している章を参照。 |
Incompatible (非対応) |
アラーム情報の反映に失敗,または反映処理がタイムアウトしている。かつ,jpctool config alarmsyncコマンドでの反映に対応していないバージョンのサービスである。 |
表示されているAction Handlerサービスを再起動したあと,jpctool alarm unappliedコマンドを再実行する。 |
Inactive (停止中) |
サービスが停止中のため,アラーム情報を反映できない。 |
サービスを起動する。ただし,サービスが停止していても問題ない場合は,対処不要。 |
これらの対処を実施しても反映が完了しない場合は,次の内容を確認してください。
-
対象のサービスがスタンドアロンで起動していないか
-
対象のサービスがビジーになっていないか
-
接続先PFM - Managerのホスト名が誤っていないか
-
監視二重化の環境の場合,プライマリーとセカンダリーの設定が逆になっていないか
注意事項
-
このコマンドは多重実行できません。
-
監視二重化の場合,セカンダリーのPFM - Managerからの実行はできません。
-
PFM - Managerサービス(Master Managerサービス)が起動していない場合,このコマンドは利用できません。
-
論理ホスト環境の場合,待機系ノードでは実行できません。
-
実行結果に削除済みのサービスが表示される場合は,jpctool config alarmsyncコマンドを実行して最新のアラーム情報を反映したあとに,jpctool alarm unappliedコマンドを再実行してください。
戻り値
戻り値80〜83は,サービスのアラーム反映状態に応じて返されます。ただし,アラーム反映状態が「Inactive」のサービスが存在しても,戻り値に影響しません。
0 |
正常終了した(「Incompatible」,「Failed」,「Waiting」,および「Uncertain」のサービスが存在しない)。 |
1 |
引数の指定に誤りがある。 |
2 |
コマンドの実行権限がない。 |
3 |
Master Managerサービスが起動していない。 |
4 |
同一マシン上で起動停止コマンドまたはほかのセットアップコマンドが実行されている。 |
5 |
PFM - Managerホスト以外で実行された。 または,監視二重化の環境でプライマリーでないPFM - Managerホストから実行しようとした。 |
80 |
アラーム反映状態が「Uncertain」のサービスが1つ以上ある。かつ,「Incompatible」,「Failed」,または「Waiting」のサービスが存在しない。 |
81 |
アラーム反映状態が「Waiting」のサービスが1つ以上ある。かつ,「Incompatible」または「Failed」のサービスが存在しない。 |
82 |
アラーム反映状態が「Failed」のサービスが1つ以上ある。かつ,「Incompatible」のサービスが存在しない。 |
83 |
アラーム反映状態が「Incompatible」のアクションハンドラが1つ以上ある。 |
200 |
メモリーが不足している。 |
221 |
Master Managerサービスからのアラーム反映状態の取得に失敗した。 |
222 |
通信処理でエラーが発生した。 |
255 |
予期しないエラーが発生した。 |
表示情報
項番 |
表示情報 |
説明 |
---|---|---|
1 |
Host Name |
サービスが稼働しているホスト名を示す。サービスがリモートエージェントまたはグループエージェントの場合は,リモートモニターが稼働しているホスト名を示す。 |
2 |
ServiceID |
Agent Collector,リモートエージェント,グループエージェント,アクションハンドラのサービスIDを示す。プロダクト名表示機能が有効な場合も,プロダクト名では表示されない。 |
3 |
Service Name |
サービス名を示す。プロダクト名表示機能が有効な場合も,プロダクト名では表示されない。 |
4 |
Status |
サービスのアラーム反映状態を示す。 |
使用例
Windowsでアラーム反映状態を表示する場合のコマンド実行例を次に示します。
> jpctool alarm unapplied Host Name ServiceID Service Name Status --------- --------- ------------ ------ hostA 7A1inst01[All@hostA] Group Agent Waiting hostA 7A1inst01[t01@hostA] Remote Agent Failed hostB 7A1inst01[t02@hostB] Remote Agent Failed hostB PH1hostB Action Handler Inactive hostC TA1hostC Agent Collector Waiting KAVE06200-I アラーム反映状態の表示処理が正常終了しました