12.3.2 JP1/IMと連携するためのセットアップ(Performance Managementで発生したイベントをJP1/IMで監視するための設定)
Performance Managementの監視ホスト名が実ホスト名とは異なる場合,JP1/IMのホスト情報ファイル(jcs_hosts)に監視ホスト名の情報を追記する必要があります。また,ファイルの変更後は,次の手順で情報を反映させる必要があります。
-
ホスト情報のインポート
jcshostsimport -o 〈ホスト情報ファイル〉
-
JP1/IMのリロード
jco_spmd_reload
ホスト情報ファイルおよびJP1/IMのコマンドの詳細については,「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」または「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
次の表に,Performance Managementで発生したイベントをJP1/IMで監視するための設定の流れを示します。必要な設定作業は,使用するJP1イベントの種類,およびJP1/IMと連携する範囲によって異なります。
項番 |
作業 |
マニュアルの記載個所 |
作業の要否 |
|
---|---|---|---|---|
JP1システムイベント |
JP1ユーザーイベント |
|||
1 |
JP1イベントの発行の設定 PFM - Web Consoleで,JP1/IMで監視したいイベントが発生したときにJP1イベントを発行するように設定します。 |
必ず設定 |
必ず設定 |
|
必要に応じて設定 |
必要に応じて設定 |
|||
2 |
アラームイベントとレポートの定義 PFM - Web Consoleで,JP1/IMで監視したいアラームイベントおよび稼働レポートを定義します。 |
必ず設定 |
必ず設定 |
|
3 |
JP1/IMのセントラルコンソールと連携するための設定 JP1/IM - Managerで必要な定義ファイルを編集し,JP1/IMのディレクトリに格納します。 |
設定不要※1 |
必ず設定 |
|
4 |
JP1/IMの統合機能メニューと連携するための設定※2 JP1/IM - Viewで必要な定義ファイルを編集し,JP1/IMのディレクトリに格納します。 |
連携する場合は設定 |
連携する場合は設定 |
|
5 |
JP1/IMのセントラルスコープと連携するための設定※3 監視オブジェクト連携コマンド(jpcconf imコマンド)を実行します。 |
連携する場合は設定 |
連携する場合は設定 |
|
6 |
JP1ユーザーイベントのメッセージを囲む引用符の設定 UNIXの場合にJP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むかどうかを設定します。 |
設定できない |
引用符で囲まない場合は設定 |
|
7 |
JP1/IM2と連携するための設定 JP1/IM2連携コマンド(jpcconf im2コマンド)を実行します。 |
連携する場合は設定 |
− |
- (凡例)
-
−:該当なし
- 注※1
-
JP1システムイベントの場合は,JP1/IMのセントラルコンソールと連携するときにも,定義ファイルの編集およびコピーが不要です。
- 注※2
-
JP1/IMの統合機能メニューと連携するために設定する場合は,項番3「JP1/IMのセントラルコンソールと連携するための設定」を済ませておく必要があります。
- 注※3
-
JP1/IMのセントラルスコープと連携するために設定する場合は,項番3「JP1/IMのセントラルコンソールと連携するための設定」を済ませておく必要があります。
- 注意
-
セントラルスコープで監視するためには,JP1/IMのPerformance Management用システム監視オブジェクトとの連携が必要です。システム監視オブジェクトの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」およびマニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) JP1イベントの発行を設定する
設定方法を次に示します。
-
監視コンソールのWebブラウザからPFM - Web Consoleにログインする。
管理ユーザー権限を持つユーザーアカウントでログインします。
[サービス階層]画面での操作には,管理ユーザー権限が必要です。
-
[メイン]画面のナビゲーションフレームで,[サービス階層]タブを選択する。
-
[サービス階層]画面のナビゲーションフレームで,設定するサービスを選択する。
選択したサービスにチェックマークが表示されます。
-
発行したいJP1イベントに応じて,プロパティの値を設定します。
発行したいJP1イベントと対象サービスごとの設定個所を次の表に示します。
表12‒10 発行したいJP1イベントと対象サービスごとの設定個所 発行したいイベント
イベント発行対象となるサービス
設定個所(サービスのプロパティ)
設定手順の参照先
PFMサービスの状態変更,運用に関するイベント
(JP1システムイベントのイベントID:00004800〜00004830)
PFM - Managerサービス
-
Name Server
-
Master Manager
-
Master Store
-
Correlator
-
Trap Generator
-
View Server
Master Managerの[JP1 Event Configurations]ノード
PFM - AgentおよびPFM - RMサービス
-
Agent CollectorまたはRemote Monitor Collector
-
Agent StoreまたはRemote Monitor Store
マルチインスタンスエージェントの場合,インスタンスごとに適用されます。
Agent CollectorまたはRemote Monitor Collectorの[JP1 Event Configurations]ノード
Status Serverサービス※2
-
Status Server
Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,またはAction Handlerの[JP1 Event Configurations]ノード※1
Action Handlerサービス
-
Action Handler
エージェントの状態変更に関するイベント
(JP1システムイベントのイベントID:00004850)※3
PFM - AgentおよびPFM - RMサービス
-
Agent CollectorまたはRemote Monitor Collector
-
Agent StoreまたはRemote Monitor Store
マルチインスタンスエージェントの場合,インスタンスごとに適用されます。
Agent CollectorまたはRemote Monitor Collectorの[JP1 Event Configurations]ノード
アラームイベント(アラームのJP1システムイベント発行)
(JP1システムイベントのイベントID:00004840)
−
アラームでアクション実行に指定したAction Handlerサービスがあるホストの,Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,またはAction Handlerの[JP1 Event Configurations]−[Alarm]ノード
監視の一時停止または再開に関するイベント
(JP1システムイベントのイベントID:00004870,00004871,00004880,00004881)
−
Master Managerの[JP1 Event Configurations]−[System]ノード
ヘルスチェックの状態変更に関するイベント
(JP1システムイベントのイベントID:00004860)
−
ヘルスチェックAgent Collectorの[Health Check Configurations]ノード
- (凡例)
-
−:該当なし
- 注※1
-
同一ホスト上のすべての設定個所で同じ設定値を共有します。
- 注※2
-
論理ホスト上のサービスにはStatus Serverサービスは表示されません。
- 注※3
-
JP1/IM2と連携する場合,PFM - AgentおよびPFM - RMホストにJP1/Baseがインストールされていないときは,JP1/IM2連携コマンド(jpcconf im2コマンド)でエージェントステータス変更イベントの一括発行機能を有効に設定して,このJP1システムイベントの発行を有効にしてください。
PFM - AgentおよびPFM - RMホストにJP1/Baseがインストールされているときは,手順4の方法でもこのJP1システムイベントの発行を有効にできます。なお,両方の方法で重複して設定しないようにしてください。
PFM - AgentおよびPFM - RMホストにJP1/Baseがインストールされているかどうかに対するエージェントステータス変更イベントの一括発行機能の推奨設定を次の表に示します。
表12‒11 エージェントステータス変更イベントの一括発行機能の推奨設定 Agent CollectorおよびRemote Monitor CollectorサービスのJP1イベント発行の設定
エージェントステータス変更イベントの一括発行機能の推奨設定
すべてのサービスがJP1イベントを発行しない
有効
すべてのサービスがJP1イベントを発行する
無効
- 注
-
Agent CollectorおよびRemote Monitor CollectorサービスのJP1イベント発行の設定とエージェントステータス変更イベントの一括発行機能の設定がどちらも有効の場合,エージェントの状態変更を通知するJP1イベントが2つ発行されます。そのため,一部のAgent CollectorおよびRemote Monitor CollectorサービスのJP1イベント発行の設定が有効になっているときは,システム内のAgent CollectorおよびRemote Monitor CollectorサービスのJP1イベント発行の設定が,上記の表のどちらかの設定になるように統一してください。
-
-
JP1/IM2と連携する場合は,JP1/IM2連携コマンド(jpcconf im2コマンド)を実行して,JP1/IM2連携機能を有効に設定します。
JP1/IM2連携コマンドの実行手順については,「12.3.2(7) JP1/IM2と連携するための設定」を参照してください。
(a) 各PFMサービスのJP1システムイベントの発行を設定する
-
[JP1 Event Configurations]ノードを選択する。
インフォメーションフレームの下部に[JP1 Event Configurations]ノードのプロパティが表示されます。
-
JP1システムイベントを発行したいサービスを選択して,プロパティの値を次のように設定する。
イベントの発行対象となるサービス:Yes
(b) アラームのJP1システムイベントの発行を設定する
-
[JP1 Event Configurations]ノードの配下の[Alarm]ノードを選択する。
インフォメーションフレームの下部に「Alarm」ノードのプロパティが表示されます。
-
プロパティの値を次のように設定する。
ここでは,アラームイベントが発生したときのJP1イベントの種別を選択してください。
- [JP1 Event Mode]
-
JP1システムイベントを使用する場合:JP1 System Event
JP1ユーザーイベントを使用する場合:JP1 User Event
(c) 監視の一時停止または再開に関わるJP1システムイベントの発行を設定する
-
[JP1 Event Configurations]ノードの配下の[System]ノードを選択する。
インフォメーションフレームの下部に「System」ノードのプロパティが表示されます。
-
プロパティの値を次のように設定する。
- [Monitoring Suspend]
-
監視を一時停止または再開するときにJP1システムイベントを発行するかどうかを指定します。デフォルト値は「No」です。
JP1システムイベントを発行する場合:Yes
監視二重化の環境で,プライマリーに限ってJP1システムイベントを発行する場合:Yes(Primary)
JP1システムイベントを発行しない場合:No
(d) ヘルスチェックの状態変更に関するイベントを設定する
-
[Health Check Configurations]ノードを選択する。
インフォメーションフレームの下部に「Health Check Configurations」ノードのプロパティが表示されます。
-
プロパティの値を次のように設定する。
[JP1 Event]:Yes
(2) JP1システムイベントのオプション設定をする
-
監視コンソールのWebブラウザからPFM - Web Consoleにログインする。
管理ユーザー権限を持つユーザーアカウントでログインします。
[サービス階層]画面での操作には,管理ユーザー権限が必要です。
-
[メイン]画面のナビゲーションフレームで,[サービス階層]タブを選択する。
-
Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,またはAction Handlerのどれかで[JP1 Event Configurations]ノードを選択する。
Master Manager,Agent Collector,Remote Monitor Collector,およびAction Handlerは,同一ホスト上のすべての設定個所で同じ設定値を共有します。
- [JP1 Event Send Host]
-
JP1/Baseの接続先イベントサーバ名を,255バイト以内の半角英数字で指定します。JP1イベントを発行するPFMサービスと同一マシンの論理ホストまたは物理ホストで動作している,イベントサーバだけを指定できます。IPアドレスでは指定できません。なお,指定した値の先頭と末尾の空白は無視されます。
範囲外の値が指定された場合,または値が指定されていない場合は,物理ホストがイベント発行元ホストとして設定されます。
デフォルト値は空白です。
論理ホストを設定した場合で,ヘルスチェックの状態変更に関わるイベント(JP1システムイベントのイベントID:00004860)を設定しているときは,ヘルスチェックAgent Collectorサービスの「Health Check Configurations」ノードのプロパティを,次のとおり設定してください。
[JP1 Event - Send Host Mode]:JP1 Event Send Host Value
- [Monitoring Console Host]
-
JP1/IM - Managerのモニター起動でPFM - Web Consoleを起動する場合,起動させたいPFM - Web Consoleのホスト名を指定します。JP1/IM2と連携する場合も,PFM - Managerホストのこのプロパティを指定する必要があります。
255バイト以内の半角英数字で指定します。IPアドレスでは指定できません。なお,指定した値の先頭と末尾の空白は無視されます。
範囲外の値が指定された場合,または値が指定されていない場合は,PFM - Agentの接続先PFM - Managerのホスト名が設定されます。
デフォルト値は空白です。
- [Monitoring Console Port]
-
起動するPFM - Web Consoleのポート番号(httpリクエストポート番号)を指定します。JP1/IM2と連携する場合も,PFM - Managerホストのこのプロパティを指定する必要があります。
指定が省略された場合は,20358が設定されます。
デフォルト値は空白です。
- [Monitoring Console Https]
-
JP1/IM - Managerのモニター起動でPFM - Web Consoleを起動する場合,PFM - Web Consoleにhttpsを使用した暗号化通信で接続するかどうかを指定します。JP1/IM2と連携する場合も,PFM - Managerホストのこのプロパティを指定する必要があります。
デフォルト値は「No」です。
(3) アラームとJP1イベントおよびレポートを関連づける
PFM - Web Consoleの[アラーム階層]画面で次の項目を設定します。
-
アクションとしてJP1イベントの発行を設定する
アラームが発行されたときのアクションとして,JP1イベントを発行するように設定します。
-
アラームとレポートを関連づける
JP1/IMのイベントコンソールから,PFM - Web Consoleの画面でレポートを表示できるようにします。
アラーム定義の詳細については「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
ここでは,主にJP1イベントを発行するように設定する操作,およびアラームとレポートを関連づける操作について説明します。
-
管理ユーザー権限を持つユーザーアカウントでPFM - Web Consoleにログインする。
-
[メイン]画面のナビゲーションフレームで[アラーム階層]タブを選択する。
-
[アラーム階層]画面のナビゲーションフレームで,JP1イベントを発行させたいアラーム定義を選択する。
選択したアラームにチェックマークが表示されます。
-
メソッドフレームで,[編集]メソッドを選択する。
-
インフォメーションフレームの[編集 > 基本情報]画面で[次へ >]ボタンをクリックする。
-
[編集 > アクション]画面の[実行するアクション]を設定する。
[コマンド]のうち,JP1イベントを発行させたいアラームの状態([異常],[警告],および[正常])をチェックします。
-
[表示するレポート]で[参照]ボタンをクリックし,アラームに関連づけるレポートを選択する。
選択したレポートにチェックマークが表示されます。
-
[完了]ボタンをクリックする。
-
[次へ >]ボタンをクリックする。
-
[編集 > アクション定義]画面の[コマンドの定義]エリアで[JP1イベント設定]ボタンをクリックする。
-
[新規アラーム > アクション定義 > JP1 イベント設定]画面のイベントIDなどを設定する。
例えば,次の条件でJP1イベントを発行したいとします。
条件:
-
イベントIDを「001」とする
-
イベントメッセージを[新規アラームテーブル > 基本情報]ダイアログボックスの[メッセージテキスト]に設定したメッセージテキスト(%MTS)の内容とする
-
アラームの状態をJP1イベントの重大度に変換する
この場合,次のように設定します。
[イベントID]:001
[メッセージ]:%MTS
[アラームレベルを重大度に変換する]:選択する
- 注意
-
JP1/IMの監視オブジェクトと連携する場合は,JP1イベントの属性を変更しないでください。
JP1システムイベントの場合,[イベントID]で設定した情報はJP1イベントの拡張属性の識別イベントID(JPC_USER_EVENTID)として出力されます。JP1ユーザーイベントの場合,[イベントID]で設定した情報はJP1イベントの基本属性のイベントIDとして出力されます。
JP1イベントの種類については,「12.2 Performance ManagementがJP1/IMに発行するJP1イベントについて」を参照してください。
-
-
[OK]ボタンをクリックする。
アラームのアクションとしてJP1イベント発行が定義され,選択したレポートが関連づけられます。発行されるJP1イベントについては,「12.6 JP1/IMと連携する場合に発行されるJP1イベントの属性一覧」を参照してください。
-
JP1イベントを発行するホストのAction Handlerサービスを選択する。
[JP1イベント設定]で設定すると[アクションハンドラ]の設定が自動的に変更されます。デフォルトでは,PFM - Managerホスト上のAction Handlerサービスが選択されます。PFM - Managerホスト以外のホストでJP1イベントを発行する場合は,[アクションハンドラ]の設定を変更してください。
- 注1
-
JP1イベントを発行する場合は,イベントを発行するAction Handlerと同じホストにJP1/Baseが必要です。
- 注2
-
JP1/IMのセントラルスコープによるPerformance Managementの監視で,JP1イベントを発行する場合は,PFM - Managerと同一ホスト上にあるAction Handlerサービスを選択する必要があります。
- 注3
-
どのホストのAction Handlerサービスが選択されるかは,初期設定ファイル(config.xml)のselectAHModeForJP1Eventを設定することで変更できます。初期設定ファイル(config.xml)の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)について説明している個所を参照してください。
また,自動的に選択されたホスト以外でJP1イベントを発行する場合は,手動で[アクションハンドラ]の設定を変更してください。
-
論理ホスト環境で,論理ホストにJP1イベントを発行する場合は,[コマンド引数]に「-r 論理ホスト名」オプションを追加する。
このオプションの指定がない場合,JP1イベントは物理ホストに登録されます。
-
[完了]ボタンをクリックする。
(4) 連携のための定義ファイルの編集・コピー
JP1/IMを使用してJP1イベントを監視するには,Performance Managementが提供するJP1/IMの定義ファイルを環境に合わせて編集し,JP1/IMの対応するディレクトリにそれぞれコピーしておく必要があります。
- ヒント
-
-
JP1/IMの定義ファイルの修正を有効にするためには,JP1/IMの再起動が必要となる場合があります。定義ファイルの再起動のタイミングおよび定義ファイルが有効になるタイミングについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
-
JP1/IMの定義ファイルのコピー元とコピー先でOSが異なる場合で,どちらか一方がLinuxのとき,テキストエディターやnkfコマンドなどを使用して,コピー先の定義ファイルの文字コードを変更してください。変更後の文字コードは次のとおりです。
- コピー先のOSがLinuxの場合
-
UTF-8
- コピー元のOSがLinuxの場合
-
シフトJISまたはEUC
-
Performance Managementが提供するJP1/IMの定義ファイルは,次のフォルダに格納されています。
-
Windowsの場合
PFM - Web Consoleのインストール先フォルダ\sample\imconf
-
UNIXの場合
/opt/jp1pcwebcon/sample/imconf/
(a) JP1/IM - Managerで必要な定義ファイル
JP1/IM - Managerで必要な定義ファイルの編集およびコピーは,セントラルコンソールによって監視する場合にJP1ユーザーイベントを発行するときだけ必要です。JP1システムイベントを発行するときは不要です。
- ファイル名
-
hitachi_jp1_pfmwebcon_attr_言語コード.conf
- 編集項目
-
order idの値を,JP1イベント発行コマンドで設定したイベントIDに変更してください。なお,JP1/IMからレポートの表示を実施する場合,指定したイベントIDをモニター画面呼び出し定義ファイルにも設定する必要があります。
例えば,イベントIDが「00001234」の場合,次のように指定します。
- コピー先
-
編集したイベント拡張属性定義ファイルを,JP1/IM - Managerがインストールされているホストの,次に示すディレクトリにコピーしてください。
- 物理ホストの場合
-
-
Windowsの場合
JP1/IM - Managerのインストール先フォルダ\JP1Cons\conf\console\attribute\
-
UNIXの場合
/etc/opt/jp1cons/conf/console/attribute/
-
- 論理ホストの場合
-
-
Windowsの場合
共有フォルダ\jp1cons\conf\console\attribute\
-
UNIXの場合
共有ディレクトリ/jp1cons/conf/console/attribute/
-
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
-
モニター画面呼び出し定義ファイル
モニター画面呼び出しの設定を定義します。モニター画面呼び出し定義ファイルは,JP1/IM - Viewのイベントコンソール画面から,イベント発行元などのモニター画面を呼び出すための定義ファイルです。JP1イベントからPFM - Web Consoleの[レポート]画面を表示する場合に設定する必要があります。
- ファイル名
-
hitachi_jp1_pfmwebcon_mon_言語コード.conf
- 編集項目
-
EVENT_IDの値を,JP1イベント発行コマンドで設定したイベントIDに変更してください。また,PATHの通信プロトコル,ホスト名,およびポート番号を,PFM - Web Consoleのものに変更してください。なお,指定したイベントIDは,イベント拡張属性定義ファイルにも定義する必要があります。
例えば,イベントIDが「00001234」,通信プロトコルが「http」,ホスト名が「PFM-WebCon」,ポート番号が「20358」の場合,次のように指定します。
- コピー先
-
編集したモニター画面呼び出し定義ファイルを,JP1/IM - Managerがインストールされているホストの,次に示すディレクトリにコピーしてください。
- 物理ホストの場合
-
-
Windowsの場合
JP1/IM - Managerのインストール先フォルダ\JP1Cons\conf\console\monitor\
-
UNIXの場合
/etc/opt/jp1cons/conf/console/monitor/
-
- 論理ホストの場合
-
-
Windowsの場合
共有フォルダ\jp1cons\conf\console\monitor\
-
UNIXの場合
共有ディレクトリ/jp1cons/conf/console/monitor/
-
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
-
複数のPFM - Managerに対してPFM - Web Consoleの[レポート]画面を表示させる例
- 注意
-
PFM - Managerの台数に対応する台数分PFM - Web Consoleが必要になります。例えば,PFM - Managerが2台の場合,PFM - Web Consoleも2台必要です。
複数のPFM - Managerに対してPFM - Web Consoleの[レポート]画面を表示させる場合,それぞれ異なるイベントIDを使用する必要があります。
例えば,イベントIDに「00000000」と「00001111」を使用する場合,イベント拡張属性定義ファイルおよびモニター画面呼び出し定義ファイルは次のように指定します。
上記の例では,イベントID「00000000」に対応するPFM - Web Consoleのホスト名は「PFM-Webcon1」,ポート番号は「8080」となります。また,イベントID「00001111」に対応するPFM - Web Consoleのホスト名は「PFM-Webcon2」,ポート番号は「20358」となります。
(b) JP1/IM - Viewで必要な定義ファイル
-
統合機能メニュー定義ファイル
統合機能メニュー定義ファイルは,JP1/IM - Viewの[統合機能メニュー]画面に表示させるツリー構造や表示項目などを定義するためのファイルです。[統合機能メニュー]画面からPFM - Web Consoleの画面を表示させる場合に,統合機能メニュー定義ファイルの設定が必要となります。
- ファイル名
-
hitachi_jp1_pfmwebcon_tree.conf
- 編集項目
-
argumentsの通信プロトコル,ホスト名,およびポート番号を,PFM - Web Consoleのものに変更してください。
PFM - Web Consoleの通信プロトコルが「http」,ホスト名が「PFM-WebCon」,ポート番号が「20358」の場合,次のように指定します。
- コピー先
-
編集した統合機能メニュー定義ファイルを,JP1/IM - Viewがインストールされているホストの,次に示すフォルダにコピーしてください。
JP1/IM - Viewのインストール先フォルダ\conf\function\言語コード\
-
異なるホストのPFM - Web Consoleの画面を起動させる例
異なるホストのPFM - Web Consoleの画面を起動させる場合,統合機能メニュー定義ファイル内でそれぞれのPFM - Web Consoleに対応するブロックを定義する必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
統合機能メニュー定義ファイルの設定例と統合機能メニューの表示例を次に示します。
上記の例では,[統合機能メニュー]画面の「サーバ稼働管理1」をダブルクリックすると,ホスト名が「PFM-WebCon1」,ポート番号が「20358」のPFM - Web Consoleに接続し,画面を起動します。また,「サーバ稼働管理2」をダブルクリックすると,ホスト名が「PFM-WebCon2」,ポート番号が「32222」のPFM - Web Consoleに接続し,画面を起動します。
(5) JP1/IMの監視オブジェクト機能と連携してシステムの稼働状態をアイコンで監視する
JP1/IMの監視オブジェクト機能と連携して,Performance Management上でのシステムの稼働状態をアイコンで監視する場合,PFM - Managerホストで監視オブジェクト連携コマンド(jpcconf imコマンド)を実行したあと,監視ツリーの自動生成を実施します。これは,JP1/IMがPerformance Managementの定義情報を収集するために必要です。また,クラスタ環境で利用する場合は,PFM - ManagerとJP1/Baseの論理ホスト名を同じにする必要があります。
-
PFM - Managerホストでjpcconf imコマンドを実行する。
JP1/IMとの連携を開始する場合は,PFM - Managerホストで,jpcconf imコマンドを次のように実行します。
jpcconf im enable
JP1/IMとの連携を停止する場合はコマンドを次のように実行します。
jpcconf im disable
なお,PFM - Managerが論理ホスト環境の場合は,実行系/待機系マシンでそれぞれ1回ずつ実行してください。
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ツリーの自動生成を実施する。
手順の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」,「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」,および「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。
(6) JP1ユーザーイベントのメッセージを囲む引用符を設定する
UNIXの場合は,JP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むことができます。メッセージを引用符で囲みたい場合は,アクションを実行するAction Handlerサービスのホストにあるjpccomm.iniファイルの内容を直接編集します。設定方法を次に示します。
-
設定対象のAction Handlerサービスを停止する。
論理ホスト環境の場合は,論理ホストのAction Handlerサービスを停止してください。
-
jpccomm.iniファイルを編集する。
jpccomm.iniファイルは,次の場所に格納されています。
- 物理ホストの場合
-
/opt/jp1pc/
- 論理ホストの場合
-
環境ディレクトリ/jp1pc/
jpccomm.iniファイルで編集するセクション名,ラベル名,設定できる値の範囲などを,次の表に示します。
表12‒12 JP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むかどうかの設定項目 セクション名
ラベル名
値の範囲
デフォルト値
説明
[Common Section]
JP1 Event Double Quote
0|1
1
JP1ユーザーイベントのメッセージを引用符で囲むかどうかを設定する。
0:引用符で囲まない
1:引用符で囲む
このラベルは,UNIXの場合だけ有効です。Windowsの場合は設定しても無視されます。
-
設定対象のAction Handlerサービスを起動する。
(7) JP1/IM2と連携するための設定
設定方法を次に示します。
-
次の設定をして,JP1/IM2とPFM - Web Console間で通信できるようにする。
-
JP1/IM - ManagerホストからPFM - Web Consoleホストに対して,PFM - Web Consoleのポート番号(デフォルトは20358)で通信できるようにファイアウォールを設定する。
-
PFM - Web Consoleのメモリー使用量を拡張する。
PFM - Web Consoleサービスが使用するメモリーの上限値を1,024MBytesから1,536MBytesに拡張してください。メモリー拡張方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,PFM - Web Consoleのメモリー拡張方法について記載している個所を参照してください。
-
-
次のコマンドを実行して,JP1/IM2連携機能を有効にする。
jpcconf im2 enable
エージェントステータス変更イベントの一括発行機能を無効に設定する場合は,-eventcompatオプションを指定します。
クラスタ環境で利用する場合,実行系と待機系の両方で実施します。
監視二重化の構成の場合,プライマリーとセカンダリーの両方で実施します。
-
Performance Managementの各サービスを起動する。
-
PFM - Web Consoleで,ヘルスチェックエージェントのJP1イベント発行設定を有効にする。
JP1/IM2は,Performance ManagementのJP1イベントを受信したときに,JP1イベントの発行元に対応する構成情報のステータスを更新します。
PFM - Web ConsoleホストがPFM - Managerホストと別ホストの場合は,PFM - Web Consoleホストのホスト名※を次のプロパティに設定します。
[サービス階層]画面->[Master Manager]->[JP1 Event Configurations]->[Monitoring Console Host]
- 注※
-
JP1/IM - Managerホストから名前解決できるホスト名を設定してください。
PFM - Web Consoleで使用するポート番号をデフォルトの「20358」から変更している場合は,変更後のポート番号を次のプロパティに設定します。
[サービス階層]画面->[Master Manager]->[JP1 Event Configurations]->[Monitoring Console Port]
PFM - Web Consoleの暗号化通信を有効にしている場合は,次のプロパティに「Yes」を設定します。
[サービス階層]画面->[Master Manager]->[JP1 Event Configurations]->[Monitoring Console Https]
-
PFM - RMのポーリング設定を有効にする。
サービス階層のPFM - RMのプロパティで,[Health Check Configurations]の[Health Check for Target Hosts]プロパティに「Yes」を設定します。
-
PFM - Web Consoleで,Performance Managementシステム内のすべてのAgent Collectorサービスに対して,エージェントイベントの発行の設定を有効にする。
エージェントステータス変更イベントの一括発行機能の設定を有効にする場合は,上記の設定は不要です。※
- 注※
-
エージェントステータス変更イベントの一括発行機能の設定を有効にした場合の注意事項を,次に示します。
・JP1イベントの発行元イベントサーバ名と発行元IPアドレスの属性には,それぞれ接続先PFM - Managerのホスト名とIPアドレスが設定されます。そのため,状態が変更された監視対象ホストの情報を確認する場合は,JP1イベントの事象発生元ホストの属性を参照してください。
・エージェントの状態変更を通知するJP1イベントの送信に成功した場合は,Performance Managementの共通メッセージログにメッセージを出力しません。JP1イベントの送信に失敗したときは,KAVE00577-Eメッセージを出力します。
・PFM - Managerを再起動した場合は,PFM - Managerの再起動後,各エージェントの初回のアラームイベントが発生したときに限り,エージェントの状態が変更されたかどうかにかかわらず,エージェントの状態変更を通知するJP1イベントを発行します。
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JP1/IM2のトレンド情報表示またはメトリック一覧取得APIで,表示または取得するメトリックについて,デフォルトで提供しているメトリックの編集・削除,または新しいメトリックの追加をする場合は,メトリック定義ファイルを設定する。(JP1/IM2 12-10以降と連携する場合)
メトリック定義ファイルの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,メトリック定義ファイルについて説明している章を参照してください。
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JP1/PFMプラグインの動作をデフォルトから変更する場合は,JP1/PFMプラグイン設定ファイルを設定する。(JP1/IM2 12-10以降と連携する場合)
JP1/PFMプラグイン設定ファイルの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,JP1/PFMプラグイン設定ファイルについて説明している章を参照してください。
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JP1/IM2の性能情報取得APIで,Performance Managementのパフォーマンスデータを取得する場合は,該当するレコードに対して,パフォーマンスデータの蓄積の設定を有効にする。
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JP1/IM2のトレンド情報表示または時系列データ取得APIで,Performance Managementのパフォーマンスデータを表示または取得する場合は,該当するレコードに対して,パフォーマンスデータの蓄積の設定を有効にする。(JP1/IM2 12-10以降と連携する場合)