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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


9.3.3 パフォーマンスデータのバックアップとリストア

〈この項の構成〉

(1) パフォーマンスデータをバックアップする

  1. PFM - Managerホストにログインする。

  2. jpctool service listコマンドを実行して,サービスの起動を確認する。

    Name Serverサービス,Master Managerサービスおよびバックアップしたいパフォーマンスデータを管理しているAgent StoreまたはRemote Monitor Storeサービスが起動されているか確認します。

    jpctool service listコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

  3. jpctool db backupコマンドを実行する。

    非クラスタシステムで運用している場合

    例えば,ホストhost02のPFM - Agent for OracleのStoreデータベースにあるパフォーマンスデータをバックアップしたいとき,次のようにコマンドを実行します。

    jpctool db backup -id OS* -host host02

    クラスタシステムで運用している場合

    例えば,論理ホストjp1-ha2のPFM - Agent for OracleのStoreデータベースにあるパフォーマンスデータをバックアップしたいとき,次のようにコマンドを実行します。

    jpctool db backup -id OS* -lhost jp1-ha2

    コマンドを実行すると,デフォルトではバックアップディレクトリに,「データベースID.DB」の名称でバックアップファイルが作成されます。

    表9‒34 パフォーマンスデータのバックアップファイル

    条件

    バックアップ対象ファイル

    非クラスタシステムで運用

    PFM - AgentまたはPFM - RMホスト

    Windowsの場合

    インストール先フォルダ\xxxx※1\store\インスタンス名※2\backup\世代番号※3\データベースID※4.DB

    UNIXの場合

    /opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/backup/世代番号※3/データベースID※4.DB

    クラスタシステムで運用

    共有ディスク

    Windowsの場合

    環境ディレクトリ\jp1pc\xxxx※1\store\インスタンス名※2\backup\世代番号※3\データベースID※4.DB

    UNIXの場合

    環境ディレクトリ/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/backup/世代番号※3/データベースID※4.DB

    注※1

    xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。

    注※2

    PFM - AgentまたはPFM - RMがインスタンス環境の場合に作成されます。

    注※3

    世代番号は,「01」から順に割り振られます。世代番号の最大値は,jpcsto.iniファイルのBackup Saveで指定した値です。世代番号のデフォルトの最大値は,「05」です。

    注※4

    データベースIDを次に示します。

    PI:PIレコードタイプのレコードのデータベース

    PD:PDレコードタイプのレコードのデータベース

    PL:PLレコードタイプのレコードのデータベース

    なお,パフォーマンスデータのバックアップをPFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストで実行することもできます。PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストで実行するには,jpctool db backupコマンドで-aloneオプションまたは-directオプションを指定します。

    jpctool db backupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

注意

jpctool db backupコマンドが,以下のコマンドまたは処理中に実行された場合,対象となるMaster Storeサービス,Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスが同一であると,jpctool db backupコマンドが失敗するおそれがあります。

  • jpctool db backup

  • jpctool db dump

  • jpctool db clear

  • jpctool db import

  • jpctool db restore

  • Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスのデータ格納処理

  • 履歴レポートの表示

このような場合は,jpctool db backupをリトライしてください。

(2) パフォーマンスデータをリストアする

  1. バックアップファイルが格納されているPFM - AgentまたはPFM - RMホストにログインする。

  2. jpcspm stopコマンドを実行して,PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスを停止する。

    PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスの停止方法については,「1.3 サービスの停止」を参照してください。jpcspm stopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

  3. バックアップファイルの格納場所を確認する。

    パフォーマンスデータのデフォルトのバックアップ先については,「表9-34 パフォーマンスデータのバックアップファイル」を参照してください。

  4. jpctool db restoreコマンドを実行する。

    非クラスタシステムで運用している場合

    例えば,「インストール先フォルダ\agto\store\oracleA\backup\01」内にあるPFM - Agent for Oracleの中のインスタンス「oracleA」のパフォーマンスデータをリストアしたいとき,次のようにコマンドを実行します。「Oracle」は,PFM - Agentのサービスキーを示します。

    jpctool db restore -key Oracle -d "インストール先フォルダ\agto\store\oracleA\backup\01" -inst oracleA

    クラスタシステムで運用している場合

    例えば,論理ホストjp1-ha2の「環境ディレクトリ\jp1pc\agto\store\oracleA\backup\01」内にあるPFM - Agent for Oracleのインスタンス「oracleA」のパフォーマンスデータをリストアしたいとき,次のようにコマンドを実行します。「Oracle」は,PFM - Agentのサービスキーを示します。

    jpctool db restore -key Oracle -d "インストール先フォルダ\agto\store\oracleA\backup\01" -lhost jp1-ha2 -inst oracleA

    jpctool db restoreコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。

  5. jpcspm startコマンドを実行して,PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスを起動する。

    PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスの起動方法については,「1.2 サービスの起動」を参照してください。

    jpcspm startコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

注意1

リストアすると,サービス起動時にデータベースのインデックスが再構築されるため,再起動に時間が掛かる場合があります。

注意2

バックアップファイルのStoreバージョンと,リストア先のStoreバージョンが異なる場合,Storeデータベースのリストアはできません。リストア先のStoreバージョンが2.0の場合は,Storeバージョン2.0の設定で取得したバックアップデータだけをリストアできます。また,リストア先のStoreバージョンが1.0の場合は,Storeバージョン1.0の設定で取得したバックアップデータだけをリストアできます。