6.9.4 アラーム反映状態に関する注意事項
アラーム反映状態に関する注意事項を説明します。
(1) 11-00未満のPFM - Managerに11-00以降のPFM - Managerを上書きインストールした場合について
上書きインストール後に初めて監視マネージャーのサービスを起動したときは,アラーム情報が反映されているかどうかにかかわらず,反映状態をすべて「完了」とみなします。
(2) PFM - Managerのサービスが停止した場合について
PFM - Managerのサービスが停止した場合,次に起動した際に反映状態はサービス停止前の状態に戻ります。これは,サービスの停止時に,反映状態のデータがアラーム反映状態の記録ファイルに出力され,サービスの再起動時にそのファイルからデータを読み込むためです。
ただし,次のときは反映状態がサービス停止前の状態に戻りません。この場合,アラーム情報を確実に反映するには,jpctool config syncコマンドを実行して監視マネージャーと監視エージェントを同期してください。
-
アラーム反映状態の記録ファイルへの出力に失敗したとき
共通メッセージログにKAVE00545-Wメッセージが出力され,反映状態のデータが破棄されます。
-
アラーム反映状態の記録ファイルの読み込みに失敗したとき
共通メッセージログにKAVE00544-Wメッセージが出力されて反映状態を「完了」とみなします。
-
監視マネージャーのサービスが異常停止したとき
アラーム情報が反映されているかどうかにかかわらず,反映状態を「完了」とみなします。
(3) 監視マネージャーサービス起動時にアラーム反映状態ファイルが削除されている場合について
監視マネージャーサービス起動時にアラーム反映状態の記録ファイルが削除されている場合,サービスの反映状態をすべて「完了」とみなします。この場合,共通メッセージログにKAVE00544-Wメッセージが出力されます。
(4) 反映状態が「状態不明」になる場合について
次の場合は反映状態が「状態不明」になります。
-
操作対象の監視エージェントまたはサービスが応答を返さない環境である
反映が完了していない場合は,共通メッセージログにKAVE00348-WまたはKAVE00169-Eメッセージが出力されます。この場合,次のどれかの対処をしてください。
-
jpctool config alarmsync -target uncertainコマンドを実行する
-
[アラーム反映状況の確認]画面からアラーム情報を反映する
-
サービスを再起動する
-
アラームテーブルをバインドまたはアンバインドする
なお,KAVE00348-WまたはKAVE00169-Eメッセージが出力されていない場合は,反映が完了しているため対処は不要です。
-
-
監視マネージャーが持つデータベースへのアクセスに失敗した
この場合,共通メッセージログにKAVE00531-Eメッセージが出力されます。メッセージに従って対処してください。
-
応答を返さないリモートエージェントまたはグループエージェントから,すべてのアラームテーブルをアンバインドした
この場合,次のどれかの対処をしてください。
-
jpctool config alarmsync -target uncertainコマンドを実行する
-
リモートエージェントを再起動する
-
(5) サービスが起動しているのに反映状態が「停止中」になる場合について
サービスが起動しているのに反映状態が「停止中」になる場合は,次の内容を確認してください。該当する場合は,要因を取り除いたあと,サービスを再起動させてください。
-
ファイアウォールの通過設定に問題がないか
-
対象のサービスがビジーになっていないか
(6) リモートエージェントまたはグループエージェントに対してアラーム情報を反映した場合について
-
リモートエージェントまたはグループエージェントに対してアラーム情報を反映した場合,監視元のPFM - RMのサービスが停止中のときは,そのPFM - RM配下にあるすべてのリモートエージェントおよびグループエージェントのアラーム反映状態が「停止中」になります。
-
リモートエージェントまたはグループエージェントに対してアラーム情報を反映した場合,同じPFM - RM配下のすべてのリモートエージェントおよびグループエージェントに,反映処理が実行されます。
(7) クラスタシステムでフェールオーバーした場合について
クラスタシステムでフェールオーバーした場合,アラーム反映状態は実行系から待機系に引き継がれます。しかし,フェールオーバー時に次の問題が発生した場合は,アラーム反映状態が待機系に引き継がれません。
-
Master Managerサービスが異常終了した場合
-
正常にフェールオーバーできなかった場合
この場合,サービスの反映状態をすべて「完了」とみなします。実行系の環境でjpctool config syncコマンドを実行してください。
(8) 監視二重化の環境でプライマリーとセカンダリーを入れ替えた場合について
jpcconf primmgr notifyコマンドまたはjpcconf mgrhost define -shiftコマンドでプライマリーとセカンダリーを入れ替えた場合,サービスの反映状態をすべて「完了」とみなします。