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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


6.4.4 アラーム条件式を設定する

  1. アラーム条件式を設定する。

    例えば,監視対象がPFM - Agent for Platform(Windows)で,プロセッサのビジー状態に対して,プロセッサの使用率が80%を超えたときに警告のアラームを通知し,90%を超えたときに異常のアラームを通知するようにする場合,次のように設定します。

    [レコード]:System Overview(PI)

    [フィールド]:CPU%

    [条件]:>

    [異常値]:90

    [警告値]:80

    なお,フィールドを文字検索で探す場合は,[フィールドの検索]ボタンをクリックしてください。フィールドの検索については,「6.4.4(1) フィールドを検索する」を参照してください。

    注意

    アラームの異常は,警告条件を満たした場合だけ評価されます。

    異常条件は,警告条件を満たすように設定する必要があります。

  2. [追加]ボタンをクリックする。

    [異常条件]および[警告条件]に条件式が追加されます。

    条件式は複数設定できます。複数設定した場合はAND演算子で結合され,設定したすべての条件式を満たしているかどうかがアラーム通知の条件となります。条件式は最大5つまで設定できます。

    なお,すでに[異常条件]および[警告条件]に追加している条件式を選択してからアラーム条件を設定し,[更新]ボタンをクリックすると,条件式が上書き更新されます。

    参考

    アラーム条件式に"<","<=",">=",または">"を含むアラームを作成する場合,異常条件が警告条件よりシステムとして異常な範囲となる(異常条件が警告条件を包含する)ように指定してください。

    指定例を次に示します。

    (例1)

    CPU%(CPU使用率)の値が0より大きく100より小さい場合

    (値が大きい方がシステムとして異常な値)

    正しく評価されるアラーム条件式:

     異常>90

     警告>80

    正しく評価されないアラーム条件式:

     異常>50

     警告>80

    参考:異常の場合だけアラームを発生させたいときは,次のように異常と警告の条件を同じにしてください。

     異常>90

     警告>90

    (例2)

    % Free Space(Diskの空き率)の値が0より大きく100より小さい場合

    (値が小さい方がシステムとして異常な値)

    正しく評価されるアラーム条件式:

     異常<10

     警告<30

    正しく評価されないアラーム条件式:

     異常<60

     警告<30

    参考:異常の場合だけアラームを発生させたいときは,次のように異常と警告の条件を同じにしてください。

     異常<10

     警告<10

    また,条件式として[異常値]や[警告値]に文字列を指定する場合,英文字(大文字,小文字)を指定できます。英文字の大文字,小文字は区別されます。また,ワイルドカード文字を指定できます。例えば,「項目名="*AAA*"」と指定すると,「AAAを含む文字列」の監視ができます。なお,ワイルドカード文字の直前に「\」を指定したい場合は,「\\」と指定してください。

  3. [次へ >]ボタンをクリックする。

    [新規アラーム > アクション]画面に遷移します。「6.4.5 アクションを設定する」に進んでください。

    重要

    アラーム条件式として,レコードAのフィールド1,レコードBのフィールド2といった異なるレコードを設定した場合,アラーム正常回復時の測定値出力機能は正しく動作できません。また,次のようなことが想定されるため,実施したいアラーム監視を1つのレコード内のフィールドの組み合わせで実現できないか検討することをお勧めします。

    • レコードAとレコードBの収集間隔が異なることで,意図しているようにアラームが発生しない

    • アラーム条件を満たした値を確認するために複数のレコードを確認する必要があるなど管理が煩雑になる

    注※

    アラーム設定で「レコードのインスタンスごとの状態変化」を選択している場合は設定できません。

〈この項の構成〉

(1) フィールドを検索する

  1. [新規アラーム > アラーム条件式]画面で[フィールドの検索]ボタンをクリックする。

  2. 検索対象のレコードを[新規アラーム > アラーム条件式 > フィールドの検索]画面の[対象レコード]のプルダウンメニューから選択する。

    プルダウンメニューの内容は次のとおりです。

    • 「--すべてのレコード--」

      すべてのレコードを検索対象とする場合に選択します。

    • 選択したエージェントのレコード名一覧

      選択したエージェントのレコード名一覧がアルファベット順に表示されます。

  3. フィールドで検索したい文字列を[検索キーワード]に入力し,[検索]ボタンをクリックする。

    検索結果がインフォメーションフレームに表示されます。

    • 対象レコードとして「--すべてのレコード--」を選択した場合

      検索結果が[検索結果:レコード一覧]画面にレコード単位で一覧表示されます。

      該当するレコード名のメニュー部分をクリックすると,検索結果が[新規アラーム > アラーム条件式 > フィールドの検索]画面にフィールド単位で一覧表示されます。

    • 対象レコードとしてレコード名を選択した場合

      検索結果のフィールド一覧が,[新規アラーム > アラーム条件式 > フィールドの検索]画面に表示されます。

  4. 選択するフィールドのラジオボタンをオンにして,[OK]ボタンをクリックする。

    呼び出し元の[新規アラーム > アラーム条件式]画面が表示され,選択したフィールドが[フィールド]プルダウンメニューに設定されます。