5.10.3 複合レポートでの注意事項
- 〈この項の構成〉
(1) グラフ種類,グラフオプションについて
「3Dで表示する」のグラフオプションは,常に設定できますが,「集合縦棒/積み上げ縦棒」以外のグラフ種類では無視されます。また,「グリッドを表示する」のグラフオプションは常に設定できますが,最前面のグラフに対してだけ有効です。
(2) グラフの描画順について
複合レポートのグラフは次の順序で描画されます。
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系列グループ1から順番に描画し,以降の系列グループが上書き描画します。
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系列グループ内では,系列グループに登録されている登録レポート順に描画し,以降の登録レポートが上書き描画していきます。
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登録レポート内では,登録レポート内のフィールド順に描画し,以降のフィールドが上書き描画していきます。
グラフの描画順のイメージを次の図に示します。
複合ブックマークの定義では,1.および2.は複合ブックマークの編集時に「系列グループの設定」で描画順序を決定できるため,描画されたグラフが隠れないように設定してください。また,3.についてはレポート定義を新規作成または編集する画面で設定できます。
ただし,「3D集合縦棒/3D積み上げ縦棒」のグラフを含む系列グループと,「折れ線」のグラフを含む系列グループは,系列グループの順序に関わらずどちらかが最前面に表示されます。どちらを最前面に表示するかは,初期設定ファイル(config.xml)の<foregroundCombinationGraph>タグで指定します。
指定内容に応じたグラフの描画順序を次の表に示します。
<foregroundCombinationGraph>タグの指定値 |
描画位置 |
---|---|
3DBAR(デフォルト) |
前面側から背面側に向かって,次に示す順序で表示されます。
|
LINE |
前面側から背面側に向かって,次に示す順序で表示されます。
|
詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)の<foregroundCombinationGraph>タグについて説明している個所を参照してください。
(3) グラフの横軸(X軸),縦軸(Y軸)について
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複合レポート全体での共通設定はできません。
複合レポートのY軸は,系列グループごとに自動スケール調整(実データの最大・最小に調整)と,手動スケール調整(最大値,最小値指定)ができます。また,該当する軸ラベルの表示位置も左側,右側から任意に選択できます。
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複合レポートのX軸は1つの時系列固定です。
対象期間の範囲や収集間隔が異なる場合は,欠損値と見なしてデータ補正されるので,描画が崩れることがあります。また,PDレコードを収集する場合,収集間隔にずれが生じることがあるため,積み上げのグラフを正常に表示できないことがあります。PDレコードの場合は,折れ線グラフで描画することを推奨します。
上記の問題を回避するために,PFM - Web Consoleのオプション機能で,レコードの収集時刻を補正してグラフを表示できます。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)の<graph-time-correction>タグについて説明している個所を参照してください。
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複合レポートのY軸目盛の表示順序は,グラフの描画順序に準じます。
複合レポートに含まれる系列グループのうち,最前面に描画される系列グループのY軸目盛が最も内側(グラフに近い側)に描画されます。次いで背面に描画される系列グループのY軸目盛から,順番にその外側に描画されていきます。
(4) レポートのフィールド数について
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複合レポートでは,レポート内のフィールド数は制限していませんが,フィールド数が多い場合,グラフや凡例が一部またはすべて見えなくなることがあります。その場合,グラフ倍率を上げて表示するか,次の方法で,表示するフィールド数を制限してください(20個程度推奨)。
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複合ブックマークを編集する画面で表示するレポートを減らす。
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個々のレポート定義を編集する画面でフィールドを減らし登録レポートを作成し直す。
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個々のレポート定義を編集する画面でフィルター条件を加えて登録レポートを作成し直す。
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個々のレポート定義を編集する画面でフィールドの表示名をデフォルトのフィールド名より短く設定し,登録レポートを作成し直す。
また,次の条件を超えると,グラフや凡例が一部またはすべて見えなくなり,凡例が2列以上で表示される場合があります。
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倍率100%:凡例20行程度
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倍率200%:凡例30行程度
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倍率400%:凡例50行程度
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倍率600%:凡例50行程度
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倍率800%:凡例70行程度
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複合レポートでは,凡例の文字数が多い場合,凡例の一部が見えなくなることがあります。その場合,グラフ倍率を上げて表示するか,次の方法で,凡例の文字数を制限してください。
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レポート名を短くし登録レポートを作成し直す。
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個々のレポート定義を編集する画面で,フィールドの表示名をデフォルトのフィールド名より短く設定し,登録レポートを作成し直す。
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バインドするエージェント数を減らし登録レポートを作成し直す。
次の条件を超えると,凡例の一部が見えなくなる場合があります。
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倍率100%:全角50文字程度,半角80文字程度
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倍率200%:全角80文字程度,半角120文字程度
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倍率400%:全角110文字程度,半角160文字程度
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倍率600%:全角140文字程度,半角200文字程度
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倍率800%:全角160文字程度,半角230文字程度
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(5) 系列グループの設定について
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系列グループには必ず1つ以上の登録レポートを設定してください。すべての系列グループに対して登録レポートが1つも設定されていないと,グラフは表示されません。また,ベースラインだけが設定されている場合もグラフは表示されません。
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複合レポートでは,系列グループ名に設定した文字が多い場合,系列グループ名と凡例の文字が重なる場合があります。この場合,グラフの倍率を上げて表示するか,系列グループ名の文字数を短くしてください。
例えば,系列グループ名の文字数が全角25文字程度または半角30文字程度で,凡例の行数が10行程度のグラフの場合,グラフの倍率が100%のときには文字が重なることがあります。この場合,グラフの倍率を200%以上にして表示すると文字は重なりません。
(6) レポートの対象期間について
レポートの対象期間を「過去〜以内(1時間など)」に設定した場合は,[レポート]画面で[最新情報に更新]を選択すると,現在日時から設定した対象期間でレポートが更新されます。ただし,ベースライン開始日時は変わりません。
対象期間を「レポートの表示時に指定」に設定した場合は,[レポート]画面で[最新情報に更新]を選択しても,設定したレポートの開始/終了日時,およびベースライン開始日時は変わりません。
(7) ベースライン表示期間について
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ベースライン表示期間の設定[開始日時]は,複合レポート起動時の現在日時から,レポート表示期間の設定[対象期間]および[レポート間隔]に合わせて自動的に決定されます。レポート表示期間の設定[対象期間]および[レポート間隔]を変更した場合は,レポート表示期間の設定[開始日時]に再設定されます。
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[レポート]画面で[最新情報に更新]を実行すると,[対象期間]の設定によって,レポート表示期間の設定[開始日時]および[終了日時]は変更されることがありますが,ベースライン表示期間の設定[開始日時]は変更されません。
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複合レポートのグラフの始点・終点は,ベースライン表示期間の設定[開始日時]やベースラインのデータが変更されても影響しません。ただし,同時に表示される登録レポートのデータが1つ(始点と終点が同一となるデータ)である場合は,グラフの始点・終点がベースラインとして収集された範囲になることがあります。また,実際のグラフの表示期間は,レポート表示期間の設定[開始日時]および[終了日時]の範囲内で実在するデータに従い,始点・終点が決定されます。
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ベースライン表示期間の設定[開始日時]は,ベースラインごとに動作します。複数のフィールドを持ち,かつ各フィールドの開始日時が異なるデータが保持されたベースラインの場合は,ベースライン表示期間の設定[開始日時]に従って,時系列データの最も過去のフィールドデータを始点にして描画されます。それ以外のフィールドの開始日時は,ベースラインが保存されたときのデータを始点にして描画されます。
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複数のフィールドの開始日時が異なるデータをベースラインとして登録した場合は,ベースライン表示期間の設定[開始日時]に従って,時系列データの最も過去のフィールドデータを始点にして描画されます。このとき,各フィールドの相対的な開始位置は保たれて描画されます。
(8) グラフタイトルの長さについて
グラフタイトルに表示できる文字数は,全角,半角ともに64文字までです。ただし,グラフ倍率が100%の場合に,全角で61文字以上のグラフタイトルを表示すると,改行されることがあります。半角の場合は改行されません。
(9) PDレコードタイプのレコードを表示する場合について
PFM - Web Console 09-50以降で,PDレコードタイプのレコードを複合レポートの集合縦棒または積み上げ縦棒グラフで表示させる場合,次の現象が発生することがあります。
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レコードの収集間隔にずれが生じた場合に,縦棒の幅が狭く表示される。
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レコードの収集間隔が1時間以上に設定されている場合,PFM - Web Console 09-10以前と縦棒の表示位置が異なることがある。
このため,PFM - Web Console 09-50以降で,PDレコードタイプのレコードを複合レポートで表示させる場合は,折れ線グラフにすることをお勧めします。