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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


3.4.1 ヘルスチェック機能とステータス管理機能の概要

Performance Managementには,監視エージェントや監視エージェントが稼働するホストの稼働状態を確認する機能があります。これをヘルスチェック機能と呼びます。ヘルスチェック機能を利用すると,監視エージェントによって監視対象を正しく監視できているか,監視エージェントが稼働するホストが稼働しているかを知ることができます。PFM - RMを使用している場合は,監視対象ホストが稼働しているかを知ることができます。また,稼働状態の監視結果にアラームを設定することで,PFM - AgentまたはPFM - RMが正しく稼働していないことを検知したときやホストの停止を検知したときにアラームイベントを発生させ,Eメール送信などのアクションを実行させることができます。

また,Performance Managementには,稼働監視システム上で動作するPerformance Managementのサービスの詳細な稼働状態を確認する機能があります。これをステータス管理機能と呼びます。

なお,ヘルスチェック機能によって監視エージェントの稼働状態を監視するには,ステータス管理機能を使用します。このため,対象となる監視エージェントがステータス管理機能に対応したバージョンであり,ステータス管理機能が有効になっている必要があります。ホストの稼働状態を監視する場合は前提となる条件はありません。

重要

JP1/IM2と連携する場合は,あらかじめヘルスチェック機能とステータス管理機能を有効に設定しておく必要があります。

図3‒27 ヘルスチェック機能による稼働状態の確認の概要(PFM - Agentの場合)

[図データ]

図3‒28 ヘルスチェック機能による稼働状態の確認の概要(PFM - RMの場合)

[図データ]

ヘルスチェック機能では,監視エージェントが稼働するホストの稼働状態,監視エージェントのサービスの稼働状態の2段階の監視ができます。

〈この項の構成〉

(1) 監視エージェントが稼働するホストの稼働状態監視

PFM - AgentまたはPFM - RMが稼働するホストの稼働状態およびPFM - RMの監視対象ホストの稼働状態を監視し,PFM - Web Console上で稼働状態を確認できます。前提となるバージョンは次のとおりです。

(2) 監視エージェントのサービスの稼働状態監視

PFM - AgentまたはPFM - RMが稼働するホストの稼働状態およびPFM - RMの監視対象ホストの稼働状態に加え,Agent Collector,Remote Monitor Collector,Agent Store,およびRemote Monitor Storeサービスの稼働状態を監視します。また,設定によって監視対象の同一ホスト上にあるAction Handlerサービスも監視できます。監視結果は,PFM - Web Console上で確認できます。前提となるバージョンは次のとおりです。

(3) PFM - RMのヘルスチェック

PFM - RMの場合,次の3つの稼働状態を監視できます。

このうち,PFM - RMの監視対象ホストの稼働状態は,対応するリモートエージェントの稼働状態として監視されます。グループエージェントの稼働状態は監視できません。

PFM - RMの監視対象ホストの稼働状態は,ヘルスチェック機能をホスト監視レベルとサービス監視レベルのどちらに設定している場合でも監視できます。ただし,サービス監視レベルに設定した場合,PFM - RMの監視対象ホストの稼働状態は,Remote Monitor StoreまたはAction Handlerサービスの状態によって変化します。なお,PFM - RMの監視対象ホストの稼働状態を監視する場合,ヘルスチェック機能をホスト監視レベルに設定するときでもPFM - RMのステータス管理機能を有効にする必要があります。

PFM - RMの監視対象ホストの稼働状態監視の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。