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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


3.2.5 Storeデータベースの保存方式

監視エージェントが収集した稼働監視データを保存しておくStoreデータベースには,バージョン1.0(Storeバージョン1.0)とバージョン2.0(Storeバージョン2.0)があります。なお,Storeバージョン2.0は,バージョン08-10以降のPFM - ManagerまたはPFM - Baseとバージョン08-00以降のPFM - Agentの組み合わせで利用できます。また,PFM - RMではStoreバージョン2.0だけを利用できます。

Storeバージョン1.0と2.0では,稼働監視データの保存方式が異なります。

〈この項の構成〉

(1) Storeバージョン1.0での保存方式

次の図はPIレコードをStoreバージョン1.0で保存している例です。

図3‒18 Storeバージョン1.0での保存方式

[図データ]

Storeバージョン1.0では,レコードタイプ(PI/PD/PL)ごとに,レコード全体を1つのデータベースに稼働監視データとして保存していて,容量の上限はデータベース全体で最大2ギガバイトです。

(2) Storeバージョン2.0での保存方式

次の図はPIレコードをStoreバージョン2.0で保存している例です。

図3‒19 Storeバージョン2.0での保存方式

[図データ]

Storeバージョン2.0では,要約区分,レコードタイプによって決まる一定の期間(分割期間)ごとに複数のファイルに分割してStoreデータベースに格納します。なお,分割されたそれぞれのデータベースを単位DBと呼びます。

表3‒9 要約区分と分割期間

要約区分

分割期間

分単位,時単位およびPD,PLレコード

日単位

日単位,週単位のレコード

週単位

月単位のレコード

月単位

年単位のレコード

年単位

Storeバージョン2.0では,Storeデータベース全体ではなく,分割されたそれぞれのファイル容量の上限が2ギガバイトになるため,Storeバージョン1.0利用時よりも大量の稼働監視データを保存できます。また,稼働監視データの保存期間は分,時レコードは最長1年,日,週,月レコードは最長10年,年レコードは制限なしとなります。これによって,長期間にわたるシステムの稼働状況が分析できるようになります。