3.5 稼働監視システムのサービスを自動的に再起動する機能
Performance Managementでは,万が一PFMサービスが異常停止した場合に備え,PFMサービスを自動的に再起動する機能があります。各ホストのStatus Serverサービスが,ステータス管理機能を利用して同一ホスト内のPFMサービスを監視し,異常停止を検出した場合に自動的にPFMサービスを起動します。また,異常停止していない場合にも一定時間間隔ごとに再起動することもできます。これをPFMサービス自動再起動機能と呼びます。PFMサービス自動再起動機能を利用することで,安定した監視環境を維持できます。
PFMサービス自動再起動機能では,ステータス管理機能を利用します。このため,対象となるPFMサービスがステータス管理機能に対応したバージョンであり,該当ホストでステータス管理機能が有効になっている必要があります。再起動の対象となるPFMサービスは,物理ホストで動作するPFMサービスだけとなります。なお,Status Serverサービス自身は対象となりません。Performance Management をクラスタシステムで運用している場合,論理ホストで動作するPFMサービスの制御にはクラスタソフトを利用してください。PFMサービス自動再起動機能では論理ホストで動作するサービスを対象としていません。
PFMサービス自動再起動機能では,次の2つの機能を用意しています。
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PFMサービスを監視し,PFMサービスの異常停止を検出した場合に,自動的にPFMサービスを再起動します。監視対象のPFMサービスおよび監視間隔は,サービス単位でユーザーが指定できます。ただし,監視対象のPFMサービスの異常停止を検出した場合,サービスの起動は該当PFMサービスの属するサービス起動単位※で行われます。
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定期的にPFMサービスを再起動します。再起動対象のPFMサービスおよび再起動間隔は,サービス単位でユーザーが指定できます。ただし,サービスの停止は指定したサービス単位で行われますが,サービスの起動は該当PFMサービスの属するサービス起動単位※で行われます。
- 注※
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サービス起動単位とは,jpcspm startコマンドで指定できる最小単位です。つまり,監視エージェントの場合は,Agent StoreおよびRemote Monitor Storeサービスと,Agent CollectorおよびRemote Monitor Collectorサービスの対が単位になります。なお,マルチインスタンスエージェントの場合は,インスタンスごとに一単位になります。Action Handlerサービスの場合は,Action Handlerサービス単体になります。
サービスの起動がサービス起動単位で行われる例を次の図に示します。図の例では,Agent Storeサービスだけを監視対象にしている場合でも,Agent Storeサービスの異常停止を検出すると,Agent Storeサービスの属するサービス起動単位であるAgent CollectorサービスおよびAgent Storeサービスが起動されます。PFMサービス自動再起動機能でのサービス起動単位については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。
図3‒33 該当サービスの属するサービス起動単位で起動する例
PFMサービス自動再起動機能の設定は,PFM - Web Consoleのサービス階層から,サービスのプロパティで設定します。PFMサービス自動再起動機能の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。