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JP1 Version 12 JP1/Base 運用ガイド


6.2 複数ネットワークでの運用

この節では,複数ネットワークでのJP1/Baseの運用および必要となる通信設定について説明します。

NICを複数枚使用して複数ネットワークに接続されるホスト上で物理ホストしか使用しない場合は,初期設定(ANYバインド方式)のまま使用できます。通信設定の必要はありません。

物理ホストで認証サーバを起動する場合,認証サーバはデフォルトの状態ではホスト名に対応する最優先のIPアドレスを使用します。NICを複数枚使用して複数ネットワークに接続されるホスト上で,認証サーバが使用するIPアドレスをホスト名に対応する最優先のIPアドレス以外に変更して認証サーバを起動するには,JP1/Baseの受信をIPバインド方式にする必要があります。設定手順を次に示します。

注意

JP1/Base 12-00以降ではこの設定手順は不要です。なお,この設定をしたJP1/Base 09-10以前の環境からJP1/Base 12-00以降にバージョンアップする場合,すでに設定されている内容の修正は不要です。継続して使用しても問題ありません。

  1. jp1hostsに認証サーバで使用したいIPアドレスを登録する。

    jp1hosts定義ファイルを次のように編集します。

    ホスト名 認証サーバで使用したいIPアドレス1(,認証サーバで使用したいIPアドレス2,認証サーバで使用したいIPアドレス3),ホスト名に対応する最優先のIPアドレス

  2. jbshostsimportコマンドを実行して共通定義情報に登録する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名

  3. 通信方式設定を変更する。

    次のようにコマンドを実行し,通信方式設定ファイルを共通定義情報に反映して通信方式設定を変更してください。通信方式設定ファイルの格納場所は,インストール先フォルダ\conf\です。

    ・送信がANYバインド方式の場合

    jbssetcnf physical_ipany.conf

    ・送信がIPバインド方式の場合

    jbssetcnf physical_ipip.conf

この設定をすると,認証サーバはjp1hostsに定義したすべてのIPアドレスに対しIPバインド方式で受信します。JP1で使用したい単一のIPアドレスだけを認証サーバで受信したい場合は,当該IPアドレスをjp1hosts定義ファイルの先頭に記載し,この設定をした後で通信方式設定ファイルphysical_recovery_0651.confを次のようにjbssetcnfコマンドを実行して共通定義情報に反映してください。

jbssetcnf physical_recovery_0651.conf

なお,JP1/Baseの通信設定を変更した場合,必ずJP1/Baseを再起動する必要があります。

一方,NICを複数枚使用して複数ネットワークに接続されるホスト上で論理ホストを使用(クラスタ運用)している場合,通信設定が必要となります。

〈この節の構成〉