Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Base 運用ガイド


3.2.3 インストール・アンインストール時の注意事項

〈この項の構成〉

(1) インストールについて

(2) 再インストールについて

(3) Windows環境への設定

JP1/Baseのインストール時に環境変数PATHに,JP1/Baseのbinフォルダのパスと,統合トレース機能(HNTRLib2)のパスとして日立共通フォルダのパスが設定されます。

日立共通フォルダのパス(x86環境の場合)

システムドライブ\Program files\Common Files\HITACHI

日立共通フォルダのパス(x64環境の場合)

32bit版HNTRLib2

システムドライブ\Program files (x86)\Common Files\HITACHI

64bit版HNTRLib2

システムドライブ\Program files\Common Files\HITACHI

また,servicesファイルに「付録C ポート番号一覧」に示すポート番号が設定されます。

(4) アンインストールについて

(5) 上書きインストールについて

以前のバージョンの製品を使用している環境に上書きインストールする場合,次の点にご注意ください。

(6) Windowsでの言語設定について

  1. 各言語(日本語/英語/中国語(簡体字))のどれかでJP1/Baseを利用する場合,言語設定が統一されていることを確認してからインストールしてください。

    • Windows 7の場合

      設定内容

      設定個所

      確認個所

      システムロケール

      [コントロールパネル]−[地域と言語]−[管理]

      [Unicode対応でないプログラムの言語]

      言語および地域の形式

      [コントロールパネル]−[地域と言語]−[形式]

      [形式]

      [コントロールパネル]−[地域と言語]−[場所]

      [現在の場所]

      テキスト表示,音声および手書き文字に使用する言語

      [コントロールパネル]−[地域と言語]−[キーボードと言語]

      [表示言語]

      キーボードおよび入力言語

      [コントロールパネル]−[地域と言語]−[キーボードと言語]−[キーボードの変更]−[テキストサービスと入力言語]

      [既定の言語]

      [インストールされているサービス]

    • Windows Server 2019,Windows Server 2016,Windows Server 2012 R2,Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8の場合

      設定内容

      設定個所

      確認個所

      システムロケール

      [コントロールパネル]−[地域]−[管理]−[システムロケールの変更]−[地域の設定]

      [Unicode対応でないプログラムの言語]

      言語および地域の形式

      [コントロールパネル]−[地域]−[形式]

      [形式]

      [コントロールパネル]−[地域]−[場所]

      [主な使用場所]

  2. 言語設定を日本語に変更後,[コントロールパネル]−[地域と言語のオプション]−[管理]タブを表示し,[ようこそ画面と新しいユーザーアカウント]−[設定のコピー]をチェックして設定をコピーしてください。コピー後にOSを再起動してください。

  3. JP1/Base をインストールしてください。

(7) バージョンアップの注意事項

バージョンアップは,上書きインストールでできます。この場合,定義内容はすべて引き継がれますが,次に示す注意事項があります。

バージョンアップ前製品のプログラムフォルダを手動で変更した場合は,バージョンアップインストールしてもプログラムフォルダは削除されません。不要な場合は,バージョンアップインストール完了後に手動で削除してください。

(8) ディスク複製インストール時の注意事項

JP1/Baseは,JP1/ServerConductor/Deployment ManagerおよびHitachi Compute Systems Manager Deployment Manager Plug-inのディスク複製インストール,または仮想化プラットフォームが提供するイメージファイル化による複製機能に対応した日立プログラムプロダクトです。

ディスク複製インストール時,JP1/Baseの各定義ファイルは基本的にインストールとセットアップ後のデフォルトの定義内容で複製することを推奨します。

ただし,定義内容を変更して複製先でも同一の設定をする場合は,次の点に注意してください。

(a) 複製前の注意事項

ユーザー管理機能の設定

ユーザーマッピングのOSユーザーにAdministratorを指定する場合,複製後に再設定する必要があります。

イベントサービスの動作環境の設定

イベントサーバインデックスファイル,イベントサーバ設定ファイルおよびAPI設定ファイルの各パラメーターにIPアドレスやホスト名,イベントサーバ名は設定しないでください。

システム構成の定義情報削除

複製先のホストをJP1/IMのシステム構成配下に定義する場合には,すでに設定されている構成定義情報をjbsrt_delコマンドで削除してください。

(b) 複製後の注意事項

イベントデータベースの初期化

ディスク複製インストール時に,内部的に生成されたホスト名でリブートされることで,イベントデータベースにJP1イベントが残ることがあります。運用を始める前にイベントデータベースを初期化してください。

ディスク複製インストールの操作・運用方法については,JP1/ServerConductor/Deployment ManagerおよびHitachi Compute Systems Manager Deployment Manager Plug-inのユーザーズガイドを参照してください。仮想化プラットフォームの複製機能については,仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

(9) サイレントインストール機能について

JP1/Baseは,サイレントインストール機能によるインストール方法が利用できます。

実行コマンド
提供媒体のドライブ:\_OWNEXE\HPPSINST.BAT /提供媒体のドライブ:\_PPDIR\PLA2C6LC\DISK1 /"インストール先のフルパス"
サイレントインストール時の注意事項
  • 提供媒体をHDD上にコピーして実行する場合は,スペースを含まないディレクトリパス上に媒体の内容をすべてコピーしてください。また,コピーしたファイル群はコンペアなど(バイナリレベル)で一致することを確認してください。

  • インストールが正常終了したかどうかは,実行結果の戻り値を参照してください。戻り値については,JP1のWebサイトに公開しているドキュメントを参照してください。

(10) JP1/Baseを前提とするJP1製品の共通定義情報の復旧手順

JP1/Baseを前提とするJP1製品をアンインストールしないで,JP1/Baseを再インストールする場合に,共通定義情報を復旧する手順を次に示します。

なお,復旧手順の実施中は,JP1/BaseサービスやJP1製品のサービスを起動しないでください。

また,共通定義情報の復旧手順を誤った場合に備えて,次のコマンドを実行して全てのJP1製品の共通定義情報をバックアップしてください。

  1. JP1/Baseをバックアップする。

    バックアップの詳細については,「3.5.2 バックアップとリカバリー(Windowsの場合)」を参照してください。

    JP1/IM - Manager がインストールされている場合は,コマンド実行履歴ファイル (ISAM)のバックアップを行ってください。コマンド実行履歴ファイル(ISAM)のバックアップについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド」(データベースのバックアップおよびリカバリー)を参照してください。

    統合トレースログが削除される場合があるため,復旧手順実施前のログを採取してください。ログの採取方法については「18.4 資料の採取方法」を参照してください。

  2. 共通定義情報退避ファイルの出力先を確認する。

    共通定義情報退避ファイルの出力先(Windowsのインストール先フォルダ\Temp\)の空きディスク容量が十分(1+0.4×論理ホスト数[MB]以上)あること,エディタ等で共通定義情報退避ファイル出力先フォルダやファイルの排他を掛けていないこと,アクセス権限があることを確認してください。

    空きディスク容量が無い場合,共通定義情報退避ファイルのファイルサイズが0byteになるなど,正しく出力されません。

    排他が掛かっている場合やアクセス権限が無い場合,アンインストール時にメッセージKAVA1871-Eを出力してエラーになります。

  3. システム環境変数JP1_BASE_UNINST_FORCEに1を設定する。

  4. JP1/Baseをアンインストールする。

    Windowsの[コントロールパネル]の[プログラムと機能]から「JP1/Base」をアンインストールしてください。

    JP1/Baseを前提とする製品がインストールされている場合でもアンインストールが実行されます。

    アンインストール時にJP1/Baseを除いた共通定義情報が,共通定義情報退避ファイルとして出力されます。

    • 物理ホストの場合:Windowsのインストール先フォルダ\Temp\JP1_COMDEF\comdef_JP1_DEFAULT.conf

    • 論理ホストの場合:Windowsのインストール先フォルダ\Temp\JP1_COMDEF\comdef_論理ホスト名.conf

  5. 環境変数JP1_BASE_UNINST_FORCEの設定を解除する。

  6. システムを再起動する。

    JP1/Baseの動作環境を無効にするために,システムを再起動してください。

  7. ユーザーファイルを削除する。

    JP1/Baseのファイルおよびフォルダをエクスプローラで削除してください。

  8. JP1/Baseを再度インストールする。

    インストールの詳細については,「3.2.1 インストール」を参照してください。

    インストール先フォルダは変更できません。

  9. JP1/Baseを再度セットアップする。

    クラスタ運用している場合は論理ホストを作成してください。

    論理ホスト名(大文字・小文字),ファイルフォルダは変更できません。

    アダプタコマンド設定ファイル(インストール先フォルダ\plugin\conf\*.conf)を手順1のバックアップからリカバリーしてください。

    JP1/IM - Managerがインストールされている場合は,コマンド実行履歴ファイル(ISAM)を手順1のバックアップからリカバリーしてください。

    イベントDBを手順1のバックアップからリカバリーしてください。イベントDBのリカバリーについては,「3.5.2(4)(a) 転送設定ファイルで他ホストにJP1イベントを転送していない場合のリカバリー手順」を参照して行ってください。

    JP1/Baseの環境構築を行ってください。

    • JP1/Baseの環境をリカバリーする場合

      JP1/Baseのその他定義ファイル,共通定義情報,jp1hosts2情報を手順1のバックアップからリカバリーしてください。

      リカバリーの詳細については,「3.5.2(3) 設定情報のリカバリー」を参照してください。

    • JP1/Baseの環境を構築しなおす場合

      JP1/Baseを再度セットアップしてください。

      セットアップの詳細については,「3.4 セットアップ」を参照してください。

      また,必要に応じてその他の設定を行ってください。

    他製品のセットアップでJP1/Base の設定を行っている場合は,設定しなおしてください。

  10. 手順4で出力された共通定義情報退避ファイルを使用して,jbssetcnfコマンドを実行する。

    JP1/Baseを除いたJP1製品の共通定義を復旧します。物理ホストおよびすべての論理ホストに対してコマンドを実行します。

    jbssetcnf 共通定義情報退避ファイル名
  11. 手順4で出力された共通定義情報退避ファイルの出力先フォルダを削除する。

    共通定義情報退避ファイルの出力先フォルダ(Windowsのインストール先フォルダ\Temp\JP1_COMDEF\)を削除してください。