18.4.1 資料の採取方法(Windowsの場合)
(1) 資料採取ツールを実行する
資料採取ツール(jbs_log.bat)を実行します。
jbs_log.batを実行すると,同ホスト上のJP1/Baseの障害調査に必要な資料を採取できます。
資料採取ツールで採取する資料の総容量はご使用の環境によって大きく変化します。実行する前に次に示す方法で容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認してください。
- jbs_log.batで物理ホストを指定した場合のデータサイズ
-
jbs_log.batで物理ホストを指定し(オプションを指定しない),JP1/Baseおよびマシン環境情報の資料を採取するときは,以下の方法で採取する資料のサイズを見積もれます。
データサイズ = 5 + a + b + c + d メガバイト
- a
-
インストール先フォルダ\log\以下のデータサイズ(最大45メガバイト※1)
- b
-
インストール先フォルダ\sys\以下のデータサイズ(最大55メガバイト※2)
- c
-
ワトソンログおよびクラッシュダンプのデータサイズ
- d
-
以下のファイルの合計値
-
システムドライブ(C:\WINNTなど)\system32\config\AppEvent.evt
-
システムドライブ(C:\WINNTなど)\system32\config\SysEvent.evt
-
注※1 JP1/IM - Managerを同一のホストで使用する場合には,さらに142メガバイト必要です。
注※2 初期設定値です。イベントDBのサイズを変更した場合には増加します。
- jbs_log.batで論理ホストを指定した場合のデータサイズ
-
jbs_log.batで論理ホストを指定し,JP1/Baseおよびマシン環境情報の資料を採取するときは,以下の方法で採取する資料のサイズを見積もれます。
データサイズ = 5 + a + b + c + d + e + f メガバイト
- a
-
インストール先フォルダ\log\以下のデータサイズ(最大45メガバイト※1)
- b
-
インストール先フォルダ\sys\以下のデータサイズ(最大55メガバイト※2)
- c
-
ワトソンログおよびクラッシュダンプのデータサイズ
- d
-
以下のファイルの合計値
-
システムドライブ(C:\WINNTなど)\system32\config\AppEvent.evt
-
システムドライブ(C:\WINNTなど)\system32\config\SysEvent.evt
-
- e
-
共有フォルダ\jp1base\log\のデータサイズ(最大45メガバイト※1)
- f
-
共有フォルダ\jp1base\event\のデータサイズ(最大55メガバイト※2)
注※1 JP1/IM - Managerを同一のホストで使用する場合には,さらに142メガバイト必要です。
注※2 初期設定値です。イベントDBのサイズを変更した場合には増加します。最大値の見積もりはリリースノートを参照してください。
フォルダのデータサイズは,エクスプローラ上で右クリックをして表示されるメニューの[フォルダのプロパティ]画面で確認できます。
各フォルダのディスク占有量の最大値の見積もりは,リリースノートを参照してください。
次にツールの実行例を示します。
c:\>c:\usertools\jbs_log.bat 資料格納フォルダ
資料格納フォルダは,フルパスで指定してください。パスに空白を含む場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲んで指定してください。
ツールを実行すると,資料格納フォルダに指定したディレクトリの下にjp1_defaultフォルダが作成されます。-hオプションを指定した場合は,jp1_defaultフォルダと論理ホスト名のフォルダが作成されます。各フォルダの下に,base_1stとbase_2ndのフォルダが作成され,そのフォルダの中に採取した資料がコピーされます。必要に応じて採取した資料を圧縮ツールなどで圧縮してください。
なお,jbs_log.batでは,コマンド実行履歴ファイル(ISAM)やイベントDBなどを採取しないオプションを提供しています。詳細については,「15. コマンド」の「jbs_log.bat(Windows限定)」を参照してください。
(2) プロセスの状態を確認する
Windowsのタスク マネージャを使って,プロセスの動作状態を確認してください。正常に動作している場合に表示されるプロセスを次に示します。なお,表内の( )内の数値は同時に実行できるプロセス数です。
親プロセス名 |
機能 |
子プロセス名 |
機能 |
---|---|---|---|
hntr2srv.exe(1) |
統合トレース起動用 |
− |
− |
hntr2mon.exe(1) |
統合トレース |
− |
− |
jbs_service.exe(1) |
JP1/Baseプロセス管理起動用※1 |
− |
− |
jbs_spmd.exe(1) |
JP1/Baseプロセス管理※1 |
jbssessionmgr.exe(1) |
認証サーバ※1※3 認証サーバとして設定したホスト上にだけ存在する。 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbssessionmgrとなる。 |
jbsroute.exe(1) |
構成管理※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbsrouteとなる。 |
||
jcocmd.exe(1) jcocmdexe.exe(1) jcocmdapi.exe (コマンド実行画面数※2+1(JP1/IM - Managerがインストールされている場合)) |
コマンド実行※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjcocmdとなる。 |
||
jbsplugind.exe |
プラグインサービス※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbspluginとなる。 |
||
jbshcd.exe(1) |
ヘルスチェック(自ホスト監視用)※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbshcdとなる。 |
||
jbshchostd.exe(1) |
ヘルスチェック(他ホスト監視用)※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbshchostdとなる。 |
||
jbssrvmgr.exe(1) |
サービス管理制御機能※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbssrvmgrとなる。 |
||
jbslcact.exe(1) |
ローカルアクション機能※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbslcactとなる。 |
||
jbscomd.exe(1) jbscomd_api.exe(1〜9999) jbscomd_ses.exe(1) jbscomd_snd.exe(1) jbscomd_rcv.exe(1) |
プロセス間通信※1※3 jbs_spmd_statusコマンドを実行した場合の表示名はjbscomdとなる。 |
||
jbapmsrvcecon.exe(1) |
起動管理 |
powendar.exe(1) |
電源制御 JP1/Power Monitorがインストールされていると,このプロセスが生成される。 |
jevservice.exe(1) |
イベントサービス※1※4 |
jevsessvc.exe(1) |
イベントサービス このプロセスは物理ホストでだけ生成される。 |
jevtraplog.exe(1) |
ログファイルトラップ |
− |
ログファイルトラップを使用した場合だけ生成される。 |
jevtrapevt.exe(1) |
イベントログトラップ |
− |
イベントログトラップを使用した場合だけ生成される。 |
(3) オペレーション内容を確認する
トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。
-
オペレーション内容の詳細
-
発生時刻
-
マシン構成(各OSのバージョン,ホスト名,JP1/IM - Managerの構成)
-
再現性
-
JP1/IM - Viewからログインしている場合のログインユーザー名
(4) 画面上のエラー情報を採取する
画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。
-
エラーダイアログボックスのハードコピー
詳細ボタンがある場合は,その内容もコピーしてください。
(5) 問題レポートを採取する
JP1/Baseのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,次の手順で問題レポートを採取してください。
-
コントロールパネルの[アクション センター]をクリックする。
-
[メンテナンス]をクリックする。
-
[問題レポートの解決策を確認]から,[信頼性履歴の表示]をクリックする。
-
[問題レポートをすべて表示]をクリックする。
-
該当する問題をダブルクリックする。
-
[クリップボードにコピー]を選択する。
-
テキストエディターなどにコピーし,保存する。