jbs_log.bat(Windows限定)
機能
JP1/Baseで障害が発生したときに資料を採取するためのツールです。JP1/Baseの保守資料,OSのシステム情報,統合トレースログなどを採取します。
このツールは,バッチファイルです。ユーザーによるカスタマイズはできません。
このツールを実行すると,資料格納フォルダに指定したフォルダの下にjp1_defaultフォルダが作成されます。-hオプションを指定した場合は,jp1_defaultフォルダと論理ホスト名のフォルダが作成されます。各フォルダの下に,base_1stとbase_2ndのフォルダが作成され,そのフォルダの中に採取した資料がコピーされます。必要に応じて採取した資料を圧縮ツールなどで圧縮してください。フォルダ構成および資料内容を次に示します。
格納先フォルダ |
採取した資料 |
---|---|
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\conf\ |
設定および定義ファイル |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\log\ |
ログファイル |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\allusers\jp1_default\JP1Base\log |
ログファイル |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\allusers\論理ホスト名\JP1Base\log |
ログファイル |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\sys\ |
OSのシステム情報 |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\sys\tmp\event\ |
イベントサーバ設定 |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\sys\OPI |
サービス稼働情報 |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\default\ |
共通定義情報 |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\plugin\conf\ |
プラグインサービスの設定ファイル |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\spool\ |
統合トレースログ(32bit) |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_1st\spoolx64\ |
統合トレースログ(64bit) |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_2nd\log\Command\ |
コマンド実行履歴ファイル |
資料格納フォルダ\jp1_default\base_2nd\sys\ |
イベントDB |
資料格納フォルダ\論理ホスト名\base_1st\conf\ |
論理ホストの設定および定義ファイル(論理ホスト指定時) |
資料格納フォルダ\論理ホスト名\base_1st\log\ |
論理ホストのログ情報 (論理ホスト指定時) |
資料格納フォルダ\論理ホスト名\base_1st\event\ |
論理ホストのイベントサーバ設定(論理ホスト指定時) |
資料格納フォルダ\論理ホスト名\base_1st\sys\OPI |
論理ホストのサービス稼働情報 |
資料格納フォルダ\論理ホスト名\base_2nd\sys\ |
論理ホストのコマンド実行履歴ファイル(論理ホスト指定時) |
資料格納フォルダ\論理ホスト名\base_2nd\event\ |
論理ホストのイベントDB (論理ホスト指定時) |
なお,このツールを使って採取できる資料の詳細については,「18.3 トラブル発生時に採取が必要な資料」を参照してください。
形式
jbs_log.bat [-h 論理ホスト名] [資料格納フォルダ] [-r] [-t] [-u] [-p] [-q]
実行権限
なし(ただし,WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
格納先ディレクトリ
インストール先フォルダ\tools\
引数
-h 論理ホスト名
クラスタシステムで運用している場合に,論理ホスト名を指定します。このオプションを指定した場合,物理ホストと論理ホストの両方の資料を採取します。省略した場合,物理ホストの資料だけを採取します。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。
なお,クラスタシステムで使用する場合には,論理ホスト名を必ず指定してください。環境変数JP1_HOSTNAMEは使用できません。
資料格納フォルダ
採取した資料を出力するフォルダ名を,フルパスまたはコマンドを実行するカレントディレクトリからの相対パスで指定します。パスに空白を含む場合は,「"」で囲んで指定します。
存在しないフォルダを指定した場合は,その名称でフォルダが新規作成されます。
すでに存在するフォルダを指定した場合は,いったんフォルダを削除してから再度作成します。削除したくないファイルが格納されているフォルダと同じフォルダ名は指定しないでください。また,ネットワークドライブ上のフォルダは指定しないでください。
このオプションを省略した場合,環境変数TEMPで指定されているフォルダ下のjp1logフォルダを仮定します。環境変数TEMPは,使用しているOSおよびユーザーによって異なりますので,Windowsの[コントロールパネル]の[システム]から確認してください。
-r
コマンド実行履歴ファイル(ISAM)を採取しない場合に指定します。
-t
hostsファイル,およびservicesファイルを採取しない場合に指定します。
-u
クラッシュダンプを採取しない場合に指定します。
-p
イベントDBを採取しない場合に指定します。
-q
資料採取処理の続行確認の応答待ちが必要ない場合に指定します。
-qオプションを指定しない場合は,続行確認のメッセージとともに応答待ちになります。
注意事項
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イベントサーバの資料を採取するとき,イベントサーバインデックスでイベントサーバが使用するフォルダをフルパス名に変更した場合,変更したイベントサーバの資料を採取しません。障害発生時には資料採取ツールによる採取と合わせて,イベントサーバインデックスで指定したフォルダを資料としてすべて採取してください。
-
資料採取ツールは多重実行しないでください。
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資料採取ツールの実行が終了するまでに10分以上かかる場合があります。資料採取ツールがすぐに終了しなくても,強制的に終了させないでください。
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x64環境で資料採取ツールを実行した場合,資料採取ツールの実行が終了してもマシンのシステム情報が採取されていない場合があります。これは,資料採取ツールの実行が終了しても,内部的にOSの情報を採取するためのプロセスが終了していないためです。
タスクマネージャを起動し,[プロセス]タブで「msinfo32.exe」が終了しているのを確認したあとで,採取した資料を圧縮ツールなどで圧縮したり,移動,削除などの操作をしたりしてください。
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統合トレースログの出力先を変更した場合,変更した統合トレースログの資料を採取しません。障害発生時には資料採取ツールによる採取と合わせて,統合トレースログの出力先を変更したフォルダを資料としてすべて採取してください。
戻り値
0 |
正常終了 |
8 |
異常終了
|