jevagtfw
機能
マネージャーホスト(JP1/IM - Managerインストールホスト)で実行するコマンドです。
エージェントからのイベント転送を抑止,およびイベント転送抑止を解除します。また,イベント転送抑止状態の一覧を表示します。イベント転送を抑止できるエージェントの上限数は,10,000台です。
なお,抑止対象のエージェントホストのJP1/Baseのバージョンは,08-00以降である必要があります。
形式
jevagtfw {-s [転送抑止定義ファイル名] [-o {dispose | suppress | all}] [-n] ホスト名 | -r [-f | -m] ホスト名 | -l} [-h 論理ホスト名]
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1base/bin/
引数
- -s [転送抑止定義ファイル名] [-o {dispose | suppress | all}] [-n] ホスト名
-
イベント転送を抑止するエージェントのホスト名を指定します。ホスト名には,構成定義の管理対象外ホストも指定できます。ホスト名は,128バイト以内の文字列で指定します。大文字と小文字は区別しません。ホスト名に自ホストを指定する場合は,-nオプションを指定してください。
- 転送抑止定義ファイル名
-
ユーザーが任意に設定したイベント転送抑止定義ファイル名を指定します。ファイル名にパスは指定できません。省略した場合は,forward_suppressファイルが仮定されます。
なお,イベント転送抑止定義ファイルの形式は,転送設定ファイルの形式と同じです。
- -o {dispose | suppress | all}
-
マネージャー側で受信イベントを破棄するかどうか,エージェント側でイベント転送を抑止するかどうかを指定します。省略した場合は,allが仮定されます。
- dispose
-
マネージャー側だけ抑止設定(受信イベント破棄)をします。
- suppress
-
エージェント側だけ抑止設定(イベント転送抑止)をします。
- all
-
マネージャー側で抑止設定(受信イベント破棄)をしたあと,エージェント側でも抑止設定(イベント転送抑止)をします。
- -n
-
自ホストに対してイベント転送を抑止する場合に指定します。
- -r [-f | -m] ホスト名
-
イベント転送抑止を解除するエージェントのホスト名を指定します。ホスト名は,128バイト以内の文字列で指定します。大文字と小文字は区別しません。
- -f
-
イベント転送抑止中にエージェントの転送設定ファイル(forward)の内容が変更されていても,強制的にイベント転送抑止を解除します(イベント転送抑止前の転送設定に戻します)。
- -m
-
マネージャー側だけ抑止設定(受信イベント破棄)を解除します。
- -l
-
イベント転送抑止中のエージェントの抑止状態を出力します。
- -h 論理ホスト名
-
自ホストのコマンド実行元のイベントサーバ名を指定します。イベントサーバ名は,128バイト以内の文字列で指定してください。
このオプションを省略した場合,次に示すホスト名の順番でイベントサーバ名を仮定します。
-
環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名。
-
イベントサーバインデックスファイル(index)のserverパラメーターに,「*」または自ホスト名(hostnameコマンドで返される物理ホスト名)が優先的に記述されている場合,自ホスト名。
-
イベントサーバインデックスファイル(index)のserverパラメーターに,「@」またはFQDN名が優先的に記述されている場合,FQDN名。
-
自ホスト名(hostnameコマンドで返される物理ホスト名)。
-
注意事項
-sオプションを指定してjevagtfwコマンドを実行した際に,受信イベント破棄の設定が成功したあとの動作でエラーが発生した場合,エージェント側のイベント転送抑止は設定されていない状態で,マネージャー側の受信イベント破棄だけ設定されている状態になります。この状態を解除するには,-r -mオプションを指定してjevagtfwコマンドを実行し,マネージャー側の抑止状態だけ変更してください。
イベント転送抑止用の転送設定ファイルに日本語のフィルター条件を設定する場合にはjevagtfwコマンド実行環境の言語種別に対応する文字コードで定義してください。言語種別が日本語のエージェントに設定されている言語種別が異なるとき,イベント転送抑止用の転送設定ファイルの文字コードは自動的に変換されます。言語種別設定の手順については,「3.4.2 使用する言語種別を設定する(UNIX の場合)」を参照してください。
戻り値
0 |
正常終了 |
1 |
引数エラー |
2 |
エージェント(プラグインサービス)に接続できない |
10 |
エージェントの転送設定ファイル(forward)が変更されたためイベント転送抑止の解除ができない |
255 |
そのほかのエラー |
使用例
-sオプションを指定した場合の出力例を次に示します。
# jevagtfw -s Agent01 KAJP1422-I AGENT01から受信したイベントを破棄する状態にします KAJP1430-I AGENT01から受信したイベントを破棄する状態にしました KAJP1419-I AGENT01からのイベント転送を抑止します KAJP1401-I AGENT01のforwardファイルをバックアップしています KAJP1404-I AGENT01のforwardファイルをバックアップしました (file=/etc/opt/jp1base/conf/event/servers/default/suppress/Agent01/forward_backup) KAJP1405-I AGENT01へ転送抑止用forwardファイルを送信しています KAJP1408-I AGENT01への転送抑止用forwardファイルの適用が完了しました KAJP1410-I AGENT01のイベント転送を抑止しました #
-rオプションを指定した場合の出力例を次に示します。
# jevagtfw -r Agent01 KAJP1427-I AGENT01からのイベント受信破棄を解除します KAJP1424-I AGENT01のイベント受信破棄状態を解除しました KAJP1420-I AGENT01のイベント転送抑止を解除します KAJP1414-I AGENT01のforwardファイルの内容を確認します KAJP1416-I AGENT01には適切なイベント転送抑止用のforwardファイルが設定されています KAJP1417-I AGENT01へバックアップしたforwardファイルを送信します KAJP1418-I AGENT01でバックアップしたforwardファイルの適用が完了しました KAJP1421-I AGENT01のイベント転送抑止を解除しました #
-lオプションを指定した場合の出力例を次に示します。
# jevagtfw -l KAJP1413-I Managerは次のホストからのイベント転送を抑止中です Host Suppressed-date Dispose Suppress ---------------- ------------------- --------- ---------- AGENT01 2013/12/31 10:15:36 Yes Yes AGENT05 2013/11/29 05:21:03 Yes Yes AGENT11 2014/01/07 03:11:45 Yes Yes #
ヘッダーの意味を次に示します。
ヘッダー |
意味 |
---|---|
Host |
イベント転送抑止中のイベントサーバが稼働するホスト名です。 |
Suppressed-date |
イベント転送の抑止を開始した時刻です。 |
Dispose |
受信イベントを破棄する設定かどうかを表示します。
|
Suppress |
イベント転送を抑止する設定かどうかを表示します。
|