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JP1 Version 12 インフラストラクチャ管理 基本ガイド 


3.5.1 原因を分析する

原因を分析する手順を説明します。

〈この項の構成〉

(1) 業務システムの使用状況に原因がないかを分析する

操作手順

  1. [ボトルネック分析]画面で[ノイジーネイバーを確認]のボタンをクリックします。

    [図データ]

    ボトルネックの原因を分析する画面が表示されます。

    [ボトルネック候補]にボトルネックと判断した[CPU]のグラフ,[ボトルネックを使用しているリソース][仮想マシン]のグラフが表示されます。

  2. [ボトルネック候補][メトリック][CPUディスパッチ待ち時間の割合]を,[ボトルネックを使用しているリソース][メトリック][仮想マシンのCPU使用率]を選択し,待ち時間の割り合いとCPUの使用率を比較して,ESXの[CPU]に負荷をかけている[仮想マシン]を特定します。

    仮想マシンの待ち時間が増加したときと,CPUの使用率が増加したときが近ければ,業務システムの使用状況に問題があると判断できます。

  3. [CPU]と同じ傾向の波形を持つグラフがないかを確認します。

    同じ波形を持つグラフはないため,業務システムの使用状況に原因はありません。

    ヒント

    表示されたグラフでボトルネックの原因を判断できない場合は,別のメトリックのグラフで確認してください。別のメトリックのグラフで確認するには,[メトリック]でメトリックを選択するか,[ボトルネックを使用しているリソース][グラフの追加]メニューでグラフを追加したあと,[メトリック]でメトリックを選択してください。

次の作業

業務システムの構成変更に原因がないかを分析します。

(2) 業務システムの構成変更に原因がないかを分析する

操作手順

  1. [ボトルネック分析]画面で[関連する変更を確認]のボタンをクリックします。

    [図データ]

    業務システムの構成変更に関するイベント件数を示した棒グラフと,ボトルネックとして判断した[CPU]の折れ線グラフが表示されます。

  2. [CPU]のグラフの波形が上昇している時間帯の前後の棒グラフをクリックします。

    グラフに表示されている区間に実施した過去の変更が,イベントとして表に表示されます。

  3. 表の業務システムの構成変更に関するイベントの内容を確認します。

    業務システムの構成変更に関するイベントの内容が,ボトルネックに影響を与えていないかを確認します。

    仮想マシンが増加しているというイベントが確認できるため,この仮想マシンがボトルネックの原因であると推測できます。

  4. 増加している仮想マシンの名前をメモし,[ボトルネック分析]画面を閉じます。

  5. [分析]画面のテキストボックスに,手順4で調べた仮想マシンの名前を入力します。

  6. 種別として[サーバ]を選択し[検索]ボタンをクリックします。

    問題の対象の仮想マシンが表示されます。

  7. 問題の対象の仮想マシンを選択します。

  8. [E2Eビューを表示]をクリックします。

  9. 問題の対象の仮想マシンのアイコンをクリックして,表示されたメニューから[詳細を表示]を選択し,パフォーマンスを確認します。

    仮想マシンのパフォーマンスがESXに影響を与えているため,ESX上で仮想マシンを管理できなくなっています。このことから,業務システムの構成に問題があることがわかります。

次の作業

仮想マシンが増えていたことがボトルネックの原因であると明確化されたので,原因に対処するための指示を出します。