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JP1 Version 12 インフラストラクチャ管理 基本ガイド 


2.5.4 管理対象とお客様の利用状況を関連付ける

JP1/OAでは,お客様の業務システムを会社や部門などの重要度ごとにコンシューマーに登録して管理します。コンシューマーによって管理対象とお客様の利用状況を関連付けておくことで,複数のお客様が膨大な業務システムを所有している場合でも,問題が発生した物理ホストや仮想ホストを効率的に検索できるようになります。

機器とお客様を関連付ける例

このマニュアルでは,次の表に示す2つの部門の業務システムを例に,管理対象の機器(仮想マシン)とお客様の利用状況(部門および重要度)を関連付けるコンシューマーを作成します。

コンシューマーは,お客様の部門および業務システムの重要度をグルーピングします。そのため,例では,4 つのコンシューマーを作成します。

部門名

業務システム名

業務システムの重要度

仮想マシン名

コンシューマー名

営業部

コールセンターシステム

非常に重要

VM1

営業部(非常に重要)

VM2

VM3

営業部

販売管理システム

重要

VM4

営業部(重要)

営業部

メール管理システム

重要

VM5

総務部

メール管理システム

重要

総務部(重要)

総務部

勤怠管理システム

一般

VM6

総務部(一般)

なお,このマニュアルで設定する業務システムの重要度は,「2.5.5 管理対象の監視条件を設定する」で設定するしきい値と連動しません。

操作手順

  1. [管理]タブを選択し,左ペインで[コンシューマー設定]-[コンシューマー]を選択します。

  2. [コンシューマー]画面で[コンシューマーの作成]ボタンをクリックして,[コンシューマー名]にコンシューマーの名称を入力します。

    このマニュアルでは,「営業部(非常に重要)」と入力します。

    [図データ]
  3. [グレード]を選択します。

    重要度の順に,Platinum,Gold,Silver,Bronzeがあります。管理者が業務システムの重要度を考慮して任意に選択できます。

    このマニュアルでは,[Platinum]を選択します。

  4. [説明]に,お客様の連絡でよく使用する,お客様の会社名,部門名,業務システム名などの情報を入力します。

    [説明]には任意の情報を入力できます。[説明]にお客様の情報を入力しておくと,お客様からの問い合わせや対処の際に便利です。

  5. [リンク]に,お客様の情報を管理しているシステムなどのURLを入力します。

    [リンク]は,お客様の情報をほかのWebシステムなどで管理している場合に便利です。

  6. [表示名]に,リンクの表示名を入力します。

    [表示名]を入力しない場合は,[リンク]に入力したURLがそのまま表示されます。

  7. [割り当てリソース]を設定します。

    [仮想マシン]タブを選択して,[仮想マシンの追加]ボタンをクリックします。

    メモ

    次のリソースの場合は,自動的にコンシューマーに割り当てられます。自動割り当ての設定を解除したいときは,[高度な設定]でそれぞれのチェックを外してください。

    • コンシューマーに割り当てるハイパーバイザー上で動作する仮想マシン
    • コンシューマーに割り当てる仮想マシンまたはホスト上で動作するアプリケーション
  8. [仮想マシンの追加]画面の[利用可能な仮想マシン]で,コンシューマーに追加する仮想マシンをチェックし,[占有]ボタンをクリックします。

    このマニュアルでは,「2.5.3 管理対象を登録する」で登録した仮想マシンを追加します。

    メモ

    この例では,「営業部(重要)」に「VM5」を割り当てたあとに,「総務部(重要)」に「VM5」を割り当てる場合,[共有]ボタンをクリックします。すると,「VM5」は「営業部(重要)」と「総務部(重要)」で共有されます。

  9. [OK]ボタンをクリックします。

  10. [割り当てリソース][選択した仮想マシン]に仮想マシンが追加されていることを確認し,[OK]ボタンをクリックします。

  11. 手順2から手順10を繰り返して,「営業部(非常に重要)」,「営業部(重要)」,「総務部(重要)」,「総務部(一般)」のコンシューマーを登録します。

    メモ

    登録したコンシューマーの情報は,[コンシューマー]画面で[コンシューマー]をクリックして表示される[コンシューマー情報]で確認できます。

次の作業

管理対象の監視条件を設定します。