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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス


クラスタセットアップ情報ファイル(jimdbclustersetupinfo.conf)

〈このページの構成〉

形式

#IM DATABASE SERVICE - Logical Host Number
LOGICALHOSTNUMBER=
#IM DATABASE SERVICE - Logical Host Name
LOGICALHOSTNAME=
#IM DATABASE SERVICE - DB Size
IMDBSIZE=S
#IM DATABASE SERVICE - Port Number
IMDBPORT=
#IM DATABASE SERVICE - Data Storage Directory (Local Work Area)
IMDBDIR=Managerパス\db
#IM DATABASE SERVICE - Data Storage Directory (Shared Data Area)
SHAREDBDIR=共有ディレクトリ\db
#IM DATABASE SERVICE - Online Host Name
ONLINEHOSTNAME=
#IM DATABASE SERVICE - DB Install Directory
IMDBENVDIR=Managerパス\dbms

ファイル

jimdbclustersetupinfo.conf(クラスタセットアップ情報ファイル)

jimdbclustersetupinfo.conf.model(クラスタセットアップ情報ファイルのモデルファイル)

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

Managerパス\conf\imdb\setup\

UNIXの場合

/etc/opt/jp1imm/conf/imdb/setup/

説明

統合監視DBおよびIM構成管理DBのクラスタ環境のセットアップ時に,論理ホスト用のIMデータベースのサイズや論理ホスト用のIMデータベースのデータを格納するディレクトリなどを記述するファイルです。

なお,クラスタセットアップ情報ファイルは,統合監視DBとIM構成管理DBのセットアップ時に共通で参照します。統合監視DBまたはIM構成管理DBをセットアップしたあとに,もう一方のデータベースを作成する場合には,同じ値を指定する必要があります。また,クラスタ環境を構築する場合,待機系のセットアップをするときは,実行系で使用したクラスタセットアップ情報ファイルをコピーし,実行してください。同一ホストに複数の論理ホストを設定する場合は,jimdbclustersetupinfo.conf(クラスタセットアップ情報ファイル)を別名でコピーし,設定情報を変更する必要があります。

クラスタセットアップ情報ファイルに指定するIMデータベースのサイズごとのおおよそのディスク占有量を,次の表に示します。

なお,次の表に記載の領域のほかに,IMデータベースのサイズに関わらず,ローカルディスクのIMデータベースインストール先ディレクトリ(IMDBENVDIR)に,約0.2ギガバイトの空き領域が必要です。ディスク占有量の詳細な値については,JP1/IM - Managerのリリースノートを参照してください。ディスク占有量を見積もる際は,JP1/IM - Managerのリリースノートに記載された値を使用してください。

表2‒89 作成するデータベースのサイズ

サイズ

ローカルディスク

共有ディスク

システムDB領域(ローカルディスク)※1(ギガバイト)

システムDB領域(共有ディスク)※2(ギガバイト)

統合監視DB領域※2(ギガバイト)

IM構成管理DB領域※2(ギガバイト)

合計(ギガバイト)

S

0.1

2

9

2

13

M

0.1

3

33

2

38

L

0.2

7

98

11

116

注※1

システムDB領域(ローカルディスク)は,クラスタセットアップ情報ファイルに指定したローカルデータベース格納ディレクトリの直下(IMDBDIR)に作成されます。

注※2

システムDB領域(共有ディスク),統合監視DB領域とIM構成管理DB領域は,クラスタセットアップ情報ファイルに指定した共有データベース格納先ディレクトリ(SHAREDBDIR)の直下に作成されます。

定義の反映時期

セットアップ時に,このファイルの内容を読み込み,各項目に指定された値で論理ホスト用のIMデータベースの環境を構築します。

記述内容

LOGICALHOSTNUMBER

論理ホスト用のIMデータベースで論理ホストを識別する番号を1〜9の半角数値で指定します。

論理ホストを追加する場合は,別の番号を指定する必要があります。実行系と待機系で同じ番号を指定してください。

LOGICALHOSTNAME

論理ホスト名を指定します。論理ホスト名には,jp1cohasetupコマンドおよびjp1cc_setup_clusterコマンドで指定した論理ホスト名を指定してください。IMデータベースは,jp1hostsファイルおよびjp1hosts2ファイルを参照しません。このため,LOGICALHOSTNAMEにはhostsファイルなどOSの機能で名前解決できる論理ホスト名を指定してください。指定できる文字列は,半角英数字および-で構成される32文字以内の文字列です。

なお,論理ホスト名は,大文字・小文字を区別します。論理ホスト名には,JP1/Baseで設定した論理ホスト名を,大文字・小文字を含めて正確に指定してください。論理ホストのJP1/Baseのセットアップについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の次の個所を参照してください。

  • Windowsの場合

    参照先:7.3.3(2) JP1/Baseのセットアップ

  • UNIXの場合

    参照先:8.3.3(2) JP1/Baseのセットアップ

IMDBSIZE

作成する論理ホスト用のIMデータベースのサイズを半角英大文字のSMLで指定します。デフォルトはSです。

IMDBDIR

論理ホスト用のIMデータベースのデータを格納するディレクトリを絶対パス形式で指定します。クラスタの共有ディスクは指定しないでください。指定したディレクトリの直下にimdbディレクトリを作成し,論理ホスト用のIMデータベースのファイル(ローカル作業領域用)を格納します。

  • Windowsの場合:

    ネットワークドライブが指定された場合またはWindowsの予約デバイスファイルが指定された場合はエラーとなります。また,指定したディレクトリが存在しない場合は,コマンドの実行に失敗します。コマンドを実行する前に,必ずディレクトリを作成してください。

  • UNIXの場合:

    指定するディレクトリは,常にマウント状態にあるディレクトリを指定し,アンマウントされやすいディレクトリは指定しないでください。運用中にアンマウントされると,データベースの起動やアクセスに失敗します。また,指定したディレクトリが存在しない場合は,コマンドの実行に失敗します。コマンドを実行する前に,必ずディレクトリを作成してください。

    ディレクトリの権限を次の表に示します。

    表2‒90 OSとディレクトリ権限の対応

    OS

    権限

    Linux

    所有者:root

    グループ:root

    モード:755

絶対パス形式で使用できる文字列を次に示します。

  • Windowsの場合:

    半角英数字,_\().(ピリオド),および半角スペースで構成される95文字以内の文字列です。ドライブ名で始める必要があります。

  • UNIXの場合:

    半角英数字,_/,および.(ピリオド)で構成される95文字以内の文字列です。パス区切り文字(/)で始める必要があります。

IMDBPORT

論理ホスト用のIMデータベースが使用するポート番号を指定します。指定できる範囲は,500165535です。

ここで指定するポート番号は,次のポート番号とは重複できません。

  • ほかの論理ホストのセットアップで指定したポート番号

  • servicesファイルに記載されているポート番号

  • ほかの製品の組み込みHiRDBで使用しているポート番号

  • ほかの製品,OSなどが使用する一時ポート番号

注※ IMDBPORTに設定したポート番号を,あとでservicesファイルに記載しないようにしてください。

SHAREDBDIR

クラスタ構成時に実行系と待機系で共有する,論理ホスト用のIMデータベースのデータを格納するディレクトリを絶対パス形式で指定します。共有ディスク上のディレクトリを指定してください。指定したディレクトリの直下にimdbディレクトリを作成し,論理ホスト用のIMデータベースのファイル(共有データ領域用)を格納します。

絶対パス形式で使用できる文字列を次に示します。

  • Windowsの場合:

    半角英数字,_\().(ピリオド),および半角スペースで構成される95文字以内の文字列です。ドライブ名で始める必要があります。

    ネットワークドライブが指定された場合またはWindowsの予約デバイスファイルが指定された場合はエラーとなります。また,指定したディレクトリが存在しない場合は,コマンドの実行に失敗します。コマンドを実行する前に,必ずディレクトリを作成してください。

  • UNIXの場合:

    半角英数字,_/,および.(ピリオド)で構成される95文字以内の文字列です。パス区切り文字(/)で始める必要があります。

    指定するディレクトリは,常にマウント状態にあるディレクトリを指定し,アンマウントされやすいディレクトリは指定しないでください。運用中にアンマウントされると,データベースの起動やアクセスに失敗します。また,指定したディレクトリが存在しない場合は,コマンドの実行に失敗します。コマンドを実行する前に,必ずディレクトリを作成してください。

    必要なディレクトリの権限は表2-90を参照してください。

ONLINEHOSTNAME

実行系のホスト名を指定します。実行系のホスト名には,名前解決できるホスト名を指定してください。指定できる文字列は,半角英数字,-,および.(ピリオド)で構成される32文字以内の文字列です。なお,実行系のホスト名は,大文字・小文字を区別します。実行系のホスト名は大文字・小文字を含めて正確に指定してください。

IMDBENVDIR

論理ホスト用のIMデータベースをインストールするディレクトリを絶対パス形式で指定します。クラスタの共有ディスクは指定しないでください。指定したディレクトリの直下にディレクトリ(JMn:nLOGICALHOSTNUMBERと一致します)を作成し,論理ホスト用のIMデータベースをインストールします。デフォルトは次のとおりです。

  • Windowsの場合:Managerパス\dbms

    ネットワークドライブが指定された場合またはWindowsの予約デバイスファイルが指定された場合はエラーとなります。また,指定したディレクトリが存在しない場合は,コマンドの実行に失敗します。コマンドを実行する前に,必ずディレクトリを作成してください。

  • UNIXの場合:/var/opt/jp1imm/dbms

    指定するディレクトリは,常にマウント状態にあるディレクトリを指定し,アンマウントされやすいディレクトリは指定しないでください。運用中にアンマウントされると,データベースの起動やアクセスに失敗します。また,指定したディレクトリが存在しない場合は,コマンドの実行に失敗します。コマンドを実行する前に,必ずディレクトリを作成してください。

    また,シンボリックリンクを含むパスは指定しないでください。

    必要なディレクトリの権限は表2-90を参照してください。

絶対パス形式で使用できる文字列を次に示します。

  • Windowsの場合:

    半角英数字,_\(),および半角スペースで構成される195文字以内の文字列です。ドライブ名で始める必要があります。

  • UNIXの場合:

    半角英数字,_/,および.(ピリオド)で構成される123文字以内(Linuxの場合は22文字以内)の文字列です。パス区切り文字(/)で始める必要があります。

定義例

#IM DATABASE SERVICE - Logical Host Number
LOGICALHOSTNUMBER=1
#IM DATABASE SERVICE - Logical Host Name
LOGICALHOSTNAME=host1
#IM DATABASE SERVICE - DB Size
IMDBSIZE=S
#IM DATABASE SERVICE - Data Storage Directory (Local Work Area)
IMDBDIR=Managerパス\db
#IM DATABASE SERVICE - Port Number
IMDBPORT=20750
#IM DATABASE SERVICE - Data Storage Directory (Shared Data Area)
SHAREDBDIR=共有ディレクトリ\db
#IM DATABASE SERVICE - Online Host Name
ONLINEHOSTNAME=host_H1
#IM DATABASE SERVICE - DB Install Directory
IMDBENVDIR=Managerパス\dbms