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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


11.4.2 UNIXの場合

〈この項の構成〉

(1) プロセスの状態を確認する

psコマンドを使用したときに表示されるプロセス名を次に示します。なお,UNIXの場合,資料採取ツール(jim_log.sh)を実行することでほかの資料とともにpsコマンドの実行結果を採取できます。

(a) JP1/IM - Manager

JP1/IM - Managerのプロセスについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「付録B.2(1) JP1/IM - Manager」を参照してください。

(2) JP1/IM用ダンプファイルを出力する

(a) JP1/IM - Manager

ヘルスチェック機能によって,JP1/IM - Managerの異常を検知した場合にだけJP1/IM - Manager用のダンプファイルを出力してください。次のようにjcogencoreコマンドを実行します。

jcogencore

jcogencoreコマンドを実行すると,どのプロセスのダンプファイルを出力するかの問い合わせメッセージが表示されます。この場合,ヘルスチェック機能によって通知されたメッセージ情報に含まれるプロセスのダンプファイルを出力するよう選択してください。なお,すでにダンプファイルが存在する場合,上書きするかの問い合わせメッセージが表示されます。ダンプファイルを上書きしない場合は,nを選択し,コマンドを終了してください。そのあと,ダンプファイルを退避し,再度jcogencoreコマンドを実行してください。

jcogencoreコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcogencore」(1. コマンド)を参照してください。

(3) 資料採取ツールを実行する

資料採取ツール(jim_log.sh)を実行します。

JP1/IM - Managerで提供しているjim_log.shを実行すれば,同ホスト上のJP1/IM - Manager,JP1/Baseの障害調査に必要な資料を採取できます。

なお,資料採取ツールで採取する資料の総容量は膨大になるため,実行する前に容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認する必要があります。資料サイズの見積もりについては,JP1/IM - Managerのリリースノートを参照してください。

次に,ツールの実行例を示します。

# /opt/jp1imm/tools/jim_log.sh -f 資料格納ディレクトリ

ツールを実行すると,採取資料がtar形式でまとめられ,圧縮した形で出力されます。

(4) オペレーション内容を確認する

トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。

(5) 画面上のエラー情報を採取する

画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。

(6) RAS情報を採取する

リモート監視時にトラブルが発生した場合,RAS情報を採取します。RAS情報の資料は,マネージャーホストと監視対象ホストで採取します。

採取方法は,監視対象ホストとの接続方法によって異なります。リモート監視のホスト情報収集では,収集するログ情報,およびマネージャーホストのOSと監視対象ホストのOSによって,接続方法が異なります。リモート監視の接続方法の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「7.6.2 収集できるログ情報とリモート監視の接続方法」を参照してください。

ここでは,マネージャーホストのOSがUNIXの場合の採取方法について説明します。

表11‒26 RAS情報の資料の採取方法の参照先(マネージャーホストのOSがUNIXの場合)

接続方法

資料を採取するホスト(OS)

採取方法の参照先

SSH接続

マネージャーホスト(UNIX)

表11-27マネージャーホスト(UNIX)で資料を採取する方法(SSH接続の場合)

監視対象ホスト(UNIX)

表11-28監視対象ホスト(UNIX)で資料を採取する方法(SSH接続の場合)

(a) SSH接続の場合

SSH接続でトラブルが発生した場合にマネージャーホスト(UNIX)で資料を採取する方法について,次の表に示します。

表11‒27 マネージャーホスト(UNIX)で資料を採取する方法(SSH接続の場合)

項番

採取方法

1

コンソールから次のコマンドを実行して結果を採取する。

  • whoami

  • nslookup 監視対象ホスト名

  • マネージャーホストで実行

    date

  • 監視対象ホストにSSH接続して実行

    Date

  • ls -al 秘密鍵を配置したディレクトリ

2

SSH接続の認証情報を採取する。

  • 物理ホストの場合

    Managerパス\conf\agtless\targets\ssh.ini

  • 論理ホストの場合

    共有フォルダ\JP1IMM\conf\agtless\targets\ssh.ini

3

配置した秘密鍵を使って,リモートの監視対象ホストにSSH接続できたことがわかる資料を採取する。

SSH接続でトラブルが発生した場合に監視対象ホスト(UNIX)で資料を採取する方法について,次の表に示します。

表11‒28 監視対象ホスト(UNIX)で資料を採取する方法(SSH接続の場合)

項番

採取方法

1

監視対象ユーザーが監視対象ホストにログインし,コンソールから次のコマンドを実行して結果を採取する。

  • uname -a

  • nslookup マネージャーホスト名

  • ifconfig -a

  • netstat -i

  • netstat -na

  • iptables --list

  • env

  • which コマンド名コマンド名に次のコマンド名を指定する)

    uname

    ls

    wc

    tail

    head

    grep

    find

  • ls -ail 監視対象ファイルが配置されているディレクトリ

  • ls -al sshd_configファイルのAuthorizedKeysFileに指定されたディレクトリの上位ディレクトリ

  • ls -al sshd_configファイルのAuthorizedKeysFileに指定されたディレクトリ

  • Linuxの場合

    dmesg

    rpm -qa

2

次のファイルを採取する。

  • /etc/hosts.allow

  • /etc/hosts.deny

  • 監視対象ファイル

  • Linuxの場合

    /etc/nsswitch.conf

    /etc/issue

    /etc/ssh/sshd_config

    /var/log/messages

    /var/log/secure