Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


11.2.2 統合トレースログ

統合トレースログとは,各プログラムが出力するトレース情報を,統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,一つの出力先ファイルにまとめて採取するログ情報のことです。共通メッセージログより詳しい内容のメッセージが出力されます。

統合トレースログのデフォルトの出力先は次のとおりです。

32bit版のWindowsの場合

システムドライブ\Program Files\Hitachi\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log

64bit版のWindowsの場合

システムドライブ\Program Files\Hitachi\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log

または

システムドライブ\Program Files(x86)\Hitachi\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log

UNIXの場合

/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2{1|2|3|4}.log

統合トレースログファイルは,任意のテキストエディターで参照できます。統合トレースログの出力例を次に示します。

図11‒2 統合トレースログファイルの出力例

[図データ]

統合トレースログファイルに出力されるヘッダー情報と出力項目の説明を次に示します。

表11‒1 統合トレースログファイルのヘッダー情報

ヘッダー情報

説明

OS情報

統合トレース機能が起動しているOSの情報です。

ホスト名

統合トレース機能が起動しているホスト名です。

タイムゾーン

Windowsの場合

OSのタイムゾーンです。

UNIXの場合

統合トレースプロセスの環境変数TZです。

環境変数TZが設定されていない場合はUnknownとなります。

統合トレースログ機能起動時刻

統合トレース機能を起動した時刻です。

表11‒2 統合トレースログファイルの出力項目

出力項目

説明

番号(4桁)

トレースレコードの通番

番号はログを出力したプロセスごとに採番されます。

日付(10バイト)

トレースの取得日付:yyyy/mm/dd(年//日)

時刻(12バイト)

トレースの取得時刻(ローカル時刻):hh:mm:ss.sss(時::.ミリ秒)

AP名(16バイト以内)

アプリケーションを識別するための名称(アプリケーション識別名)。

JP1/IM - Managerで出力されるAP名は次のとおりです。

  • JP1/IM-Managerサービス

    JP1/IM-Manager

  • イベント基盤サービス

    evflow

  • アクション実行サービス

    jcamain

  • 相関イベント発行サービス

    evgen

  • セントラルスコープサービス

    jcsmain

  • IM構成管理サービス

    jcfmain

  • インテリジェント統合管理基盤サービス

    jddmain

  • プロセス管理

    JCO_SPMD

  • jcochstatコマンド

    jcochngstat

  • そのほかのコマンド

    コマンド名

JP1/IM - Viewで出力されるAP名は次のとおりです。

  • セントラルコンソール・ビューアー

    JP1/IM-View

  • セントラルスコープ・ビューアー

    JP1/IM-View

  • IM構成管理・ビューアー

    JP1/IM-View

  • ツリー編集画面

    JP1/IM-Edit

pid

プロセスID。OSが付けるプロセスID。

tid

スレッドID。スレッドを識別するためのID。

メッセージID

メッセージの出力形式で説明したメッセージID。この製品で使用するメッセージID。

メッセージテキスト

統合トレースログに出力されるメッセージのテキスト。この製品から出力されるメッセージテキスト。

統合トレースログに出力されるログの時刻は,出力したプロセスのタイムゾーンでフォーマットされます。

このため,環境変数TZを変更したユーザーなどがサービスを起動したり,コマンドを実行したりすると,OSに設定されているタイムゾーンと異なる時刻が出力されることがあります。